【ちょっと一息物語】気まぐれに死んだ彼女
【ちょっと一息物語】は、その名の通りコーヒータイムや仕事の合間、眠る前のちょっとした時間に読んでいただけるような短い物語です。今夜は、かつて死んだ友人を思う主人公の物語です。それでは、ゆるりとお楽しみください。
カラカラカラ・・・深夜の和室にいつもの音が鳴り響く。ときに激しく、ときには休憩しながら、気の済むまで走る。走り続けていれば、どこかへ行けると信じているように。
何をするにも気まぐれな人だった。
買い物に行くときには「あっちのほうが晴れてそう」なんてよく分からない