【ちょっと一息物語】見知らぬ公園とピエロ
【ちょっと一息物語】は、その名の通りコーヒータイムや仕事の合間、眠る前のちょっとした時間に読んでいただけるような短い物語です。今夜は、主人公が見知らぬ街の公園に迷い込んだところから始まる物語です。それでは、ゆるりとお楽しみください。
気づけば辺りは夕暮れで赤く染まっていた。
見知らぬ街だというのに、夕暮れというのはなぜだか懐かしい気持ちにさせてくれる。かつてこの街でなにか大切な経験をしたような、人生の宝物が眠っているような、そんな気になる。
つい今しがた、私は仕事を終え