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ゆるっと哲学4コマ 『自粛生活で不幸な人たち』

ゆるパス1

【パスカル パンセー136】

人間の不幸は、ただ一つのこと、
一つの部屋にじっとしていられないことからやってくる。


まず、唐突ですが、
「人間」って聞くとみなさんは
どのようなイメージを持つでしょうか?

みなさんいろいろなイメージを
持っているとは思いますが、
パスカルは、
人間は生まれつき「みじめ」な生き物で、
不幸なのだと言います。

なぜなら、人間は、そもそも弱くて、
いつか死ぬ運命にあるからです。

人は、
常に自分のことを
不幸な存在だと思ってはいません。

ところが、
いざ、部屋で一人ぼっちになって、
何にもせずボッーとしていると、
ふと「自分の人生ってなんなんだろ… 」
と悩むことがあります。

これは自分のみじめさに
気がついてしまう状態です。

だからこそ、
人は気を紛らわすために、
「気晴らし」を求めようとするのです。

パスカルに言わせれば、
旅行、趣味、仕事… などは、
どれも不幸を覆い隠すための
「気晴らし」なのです。

しかし、部屋の外に出るということは、
いつか、必ずトラブルに出会ってしまうことを意味します。

このようなことから、パスカルは
「人間の不幸は、ただ一つのこと、
一つの部屋にじっとしていられないことからやってくる」
と言っているのです。

新型コロナウイルスの影響で、
外出の自粛が求められていますが、
「人は、部屋の中でじっとできず、外に出ても辛いことがある」
というパスカルの考えは、いまの私たちにとって、
とても痛切なものでしょう。


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