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教壇に立ち続ける ㊷ 「オンライン課題に追われる生徒たち」問題【note限定記事】

へろへろになりながら今日の分の仕事をこなしました。たぶん生徒たちも課題に追われてへろへろだろうから、ていねいな授業を心がけねば。どうも星野です。結局教育にまつわるお話からは抜け出せないことが判明したので、今日もちまちま書いてゆきます。
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今日のテーマは「オンラインの課題配信で思うこと」。
実際に自分がオンラインで生徒とやり取りをしたこの二週間のことを綴っていく予定です。そこから見えてきたオンライン指導の諸問題を共有できればいいなと思っています。

ひと学級45人、それが8クラスある私の勤務校は、6月から分散登校になります。それまではオンラインで課題を出していました。ほぼ全教科の課題が毎週月曜日にgoogle classroomにばーっと投稿されて、生徒は好きなものから手を付けていくというシステムです。課題を出しているのは専任の先生で、授業で扱う単元とは別の部分で自習をさせています。定時の方は私しか担当者がいないので、登校後の授業に沿った課題をやらせています。そして提出物への私の対応はというと、「まずコメントを返す」ことを徹底しています。これは生徒との信頼関係の形成のためと、生徒の観察のためです。何か困っていることはないか、あるいは課題でつまずいているところから何か推測できることはないか、常に考えるためです。それに追加して、全日の方では「15分でできる課題提出」を命じられました。短縮授業になった関係で、補填を入れるということです。漢字の書き取りとか意見文提出とかそういうのを、通常出している分に追加して出せとのこと。

私はこれをチャンスととらえつつ、生徒のことを思うと心配になりました。
ほぼすべての教科で15分の課題が出された場合、部活をやっている生徒や塾に通っている生徒はどうなるか、想像に難くないかと。
そうです、現在の私のようにキャパオーバーになるのです。
もともと学力の高くない学校で、時間がないのに必要以上に「自習」を入れたら、そりゃ生徒は「もう無理」って投げ出してしまいますよね。
どうしてそれがわからないのだろう、と私はぼんやり考えながら会議に出ていました。
じゃあチャンスのほうは何なのかというと、漢字の分量を減らして「主発問に対するリフレクション」を提出させることができる、と考えたためです。
生徒にとっては学習の時間を否応なく確保することになるでしょう。勉強が嫌いな生徒にとっては拷問のようなものだろうけれど。
それを少しでも知的に楽しんでもらいつつ、論理的思考力を鍛えるちょっとした文通的交流をしたいなと思っているのです。

たとえば「わたしであり、あなたでなくちゃ」という単元のスライドを以前お示ししました。参考までに記事はこちら。

これを使うなら、本文中のことばの解釈について問いかけてみたり、読んだあとで自分のなかに出てきた感情を言語化してもらったり。
幸いなことにgoogle classroomがあるので、生徒の記録をノートではなく電子媒体にすれば、私も自宅で仕事ができます。
(※言っておきますが、プライベートの時間に仕事を持ち込むといいことはありません。職場で働いているときの方がメリハリがつくなら、紙媒体で提出させるのも一つの手段です。私のような職員室嫌いのおうちだいすきワーカホリックにしかできないことです。あしからず)
リアルタイムで返事が来る方が、生徒としても「あ、先生見てくれたんだ」「やってすぐ答えが返ってくるっていいなあ」と思ってくれるだろうということで、この形式をやってみることにした次第です。

実は定時の子たちのほうがよりタイトな日程でやっていて、ヘビーな私の現代文の課題は、水曜配信の金曜提出なのです。これは困った。生徒としては「なんでこの量の課題を三日でやれなんて言うんだよ」とたぶん私にクレームを入れるでしょう。その気持ちはわかる。
しかし一週間で全教科をやるのには、たぶんこの「分散して課題を出す」やり方がいいのではないかと思うのです。
学習計画を自発的に立てられない生徒たちにとって、今日はこの科目をやらねば、というのが細かく提示されているのがメリットではないかと推測しているところです。
私は生徒が課題に取り組む時間中、学校に出勤するので、電話での問い合わせにも対応しますし、チャットでのやり取りにも応じています。
コメントを返すことも、問い合わせに応じることも、別にお給料のためにやっているわけではないです。追加のボーナスなんて支払われないのですから。
ただ、生徒に寄り添った形を模索しなければ、せっかくのオンラインという新たな学習を潰してしまいかねませんし、生徒の顔が見えない以上、信頼を形成するには配慮が必要です。
あたりまえのことを、あたりまえのようにやるのが私の流儀。それを貫くまでです。

とりとめもないことを書いてきましたが、何かの参考になれば幸いです。それでは、また。

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