Shiho(詩歩)

架空の映画『きっと、星のせい。』主演。

Shiho(詩歩)

架空の映画『きっと、星のせい。』主演。

最近の記事

🎨大塚国際美術館

大塚国際美術館に行って来ました。 帰宅したら、書こうと思っていたことがあったのですが 大塚国際美術館について詳しく書かれた素晴らしいnoteを いろいろ読み漁ってしまい、何も書けなくなってしまいました。笑 今回は、あまり写真も撮らなかったから旅行記にもできない。 やっぱり、私の場合noteを日記的に使いこなすのはハードルが高そうなので 書きたい作品ができたら投稿するスタイルで ゆるゆるとnoteと付き合っていこうと決めた夜でした。笑 (これでも数か月前には考えられないくら

    • noteをはじめて1年。

      すっかり、見るだけになってしまっているnote。 今日ログインすると、noteを始めて1年を記念したバッジを獲得していました。(未だに設定とかバッジ系のこととか、よくわかっていない。見ているだけなのに、ありがとうございます) あれ?おかしいな、もう1年も経った? 昨年の7月から始めたような・・・ たぶん、noteのアカウントを取得したのが5月だったみたいです。 アカウントを取得したものの 2か月近くも、始めるのを悩んでいたことを思い出しました。 特に発信できるような日常

      • 17 最終章 潮騒

        数日間、僕は、自分自身と向き合いこれからの人生について考え、二度と会うことはないと思っていた由梨に会いに行くことを決めた。最後に会った日の事を謝ろうと思ったからだ。例え、彼女が僕を許さなかったとしても、それは、僕が先へ進むために必要な通過儀礼のような気がしていた。 ****** (水中を)イルカがはしゃぐように行き交う、チューブ状の通路を抜けると、長いスロープがあり、その先には色とりどりの熱帯魚やエイ、サメがいるフォトジェニックな世界が広がっていた。夏休みということもあり

        • 16 第6章 波の彼方へ(2)それぞれの道

          「ごめん、遅くなった。」 「大丈夫よ。蓮もまだだから。」 「そうか。まりかは大学の方はどうだ?」 「楽しいよ。実習は大変なことも多いけど、実践的な知識や技術も学べるし。秋には潜水士の国家試験を受けようと思ってる。」 窓から見える海が、徐々に暗さを増していく。昼間の喧騒とは違い、まるで船旅をしているような錯覚すら覚えるほどに静かだ。 約束の時間から10分ほど過ぎた頃、3人のスマホが同時に鳴った。 蓮から家族のグループラインにメッセージが入ったのだ。 <ごめん。人手が足りな

        🎨大塚国際美術館

          15 第6章 波の彼方へ(1)ノスタルジア

          2年後の夏―― この日、まりかが大学進学で家を出てから恒例行事になっている、月に一度の、藤野家の食事会が<-La mer bleue->で行われようとしていた。 <-La mer bleue->は、海岸沿いの傾斜地に建っている、玄関が2階にある少し変わった造りの店だ。2階がカジュアルフレンチ、店内に設けられた緩やかな螺旋階段を下りると1階はオープンエアのカフェになっている。カフェの前にはビーチが広がり、等間隔に並べられた目が覚めるようなブルーのパラソルが南フランスのリゾー

          15 第6章 波の彼方へ(1)ノスタルジア

          14 第5章 うねり(2)未来

          翌年の春―― 「まりか、卒業おめでとう。」 「ありがとう。」 「ところで、大学合格の報告、由梨さんにしたの?」 「それが、由梨さん忙しいみたいで、ずっと会えてないんだ。明日、少しだけ時間が取れそうって連絡をくれたから、ちゃんと会って報告してくるね。」 「ママも行こうかしら。何かと相談に乗ってもらったんでしょう?お世話になったお礼を言わなきゃいけないんじゃない?」 「いいよ。ママが来ると、話がややこしくなるから。」 「どうして?」 「とにかく、いちいち親が出てくるなんて過保護

          14 第5章 うねり(2)未来

          13 第5章 うねり(1)夏の終演

          石崎から話を聞いた後、不可解な由梨の言動に真意を確かめたくなった僕は、堪えきれなくなり、藤島水族館に来ていた。由梨に会おうにも、僕は彼女の連絡先さえ知らなかったからだ。まりかに訊くわけにもいかず、唯一の手掛かりは、彼女が学芸員として働いている藤島水族館だけだった。 藤島水族館は、世界で類を見ない多様な生物の宝庫である相模湾に面し、そこに暮らす生物の展示やショーを展開している。学芸員の多岐に渡る重要な仕事の一つが、解説員としてその魅力をお客様に知っていただくことだと彼女から聞

          13 第5章 うねり(1)夏の終演

          12 第4章 on the shore(3)混迷

          「ただいまー。遅くなってごめんなさいね。石崎君、たいへんじゃなかった?」 「二人ともいい子だったよ。もっとゆっくりしてくれて良かったのに。」 「十分、楽しんできたわ。ねぇ?」 「うん。」 「楽しかったわりには、二人とも疲れた顔をしてるな。」 「そう?お料理もおいしかったし、雰囲気も最高。テラスの特等席で花火も観れたのよ。」 「あ、そうだ。まりか……<-on the shore->で、ある人に会ったの。誰だと思う?」 かおりは、いつものようにダイニングでパソコンに向かっている

          12 第4章 on the shore(3)混迷

          キャスティング

          *お遊びが含まれますので、それらのことをご理解いただけますと幸いです。                          執筆中の『カツオノエボシ~潮騒~』を初めて読み返してみました。 初夏の頃から書き始めたので、忘れているところも多く、誤字があったり、 (私の頭の中でだけ上映されている)架空の映画『カツオノエボシ~潮騒~』の内容とは少し変えてしまったところもあり、物語の内容的に整合性が取りづらくなっているところや、あるはずのシーンを書き忘れていたりする等、他にもいろいろと突

          キャスティング

          11 第4章 on the shore(2)渇き

          店のエントランスを出ると、由梨の表情がみるみる曇っていった。 「由梨さーん。」瑞季が息を切らして走り寄る。 「急にどうしたんですか?帰るにしても駅は反対方向ですよ。」 「由梨さんじゃなくて、川島さんでしょ。」 「職場じゃないから、そう呼ばせてください。由梨さんも僕を瑞季君と呼んでくれていいです。」 「私は、相手との距離をきちんと測って付き合うタイプなの。曖昧な関係は後に傷付け合うことになるかもしれないからっ!」 「あれ?今、特定の誰かのことを思い浮かべました?」 茶

          11 第4章 on the shore(2)渇き

          10 第4章 on the shore(1)スターマイン

          「仕事終わりで疲れているのに、来てもらって悪いな。」 「これくらいのことなら、いつでも協力するさ。」 藤野家の玄関で立ち話をする優一と石崎。 「お待たせしてごめんなさい。」 奥の部屋からかおりが姿を現した。 淡いジェイドグリーンのワンピースに身を包み、シンプルでモダンなピアスが耳元で揺れている。 「こんなに時間をかけて身支度したの、久しぶりよ。」 玄関の鏡に映る自分を眺めながら、かおりはいつになく華やかな気分になっていた。 「こうして見ると、かおりは独身の頃とちっとも

          10 第4章 on the shore(1)スターマイン

          09 第3章 たゆたう(3)憂い

          静かな海でぽつんと佇む女性がいる。 「君が川島由梨さん?」石崎が声をかけた。 女性は、怪訝な表情でその質問に答えようとはしない。 人気のない海で見知らぬ男に声をかけられ、名前まで知られているなど恐怖でしかないだろう。 「僕は、藤野優一の友人で石崎達也といいます。あなたは川島由梨さんではないですか?」 石崎は、先ほどよりも丁寧な話し方で問いかけていたが、一目でその女性が川島由梨だと気づいていた。 なぜなら、藤野から聞いていた通り、どこか少女のように愛らしく、純粋そうなそ

          09 第3章 たゆたう(3)憂い

          08 第3章 たゆたう(2)臆病

          翌週の水曜日。石崎は昼過ぎから藤野家を訪れていた。 「珍しいわね。石崎君が休日に2週続けて家に来るなんて。」 「先週は藤野に会えなかったからさ。それに、今日は夜からこの近くで彼女と会う約束をしてるんだ。」 「そうなの?じゃ、待ち合わせの時間までゆっくりしていって。」 「そうさせてもらうよ。」石崎はチラリと僕を見た。 いつもなら1、2時間で帰るのに、今日はこのまま居座るつもりらしい。 彼女との約束を口実に、今日、僕が海に行く前に釘を刺しに来たのだろう。 石崎のことも

          08 第3章 たゆたう(2)臆病

          07 第3章 たゆたう(1)迷い

          「ピンポーン」 藤野家の玄関チャイムが鳴った。 「近くまで来たから寄ってみたんだけど、連絡もしないで悪かったかな。」 「いいのよ。石崎君は家族みたいなものだから。」 「あれ?みんな留守?」 石崎はリビングを見渡して、ソファに腰掛けた。 「そうなの。まりかはお友達と図書館、蓮は部活があるから。」 「藤野は?」 「藤野は仕事でずっと家にいるでしょう?お休みの日くらいはって、気分転換のお散歩が習慣になったみたい。水曜日は、決まって夕方くらいに出かけて陽が沈んだ頃に帰るのよ

          07 第3章 たゆたう(1)迷い

          自己肯定感とモチベーション

          読むと心が温かくなるnote、説得力があるnote、 風景が目に浮かぶ美しいnote、独特の世界観を感じるnote、 それに比べて・・・。 どんどん低くなっていく自己肯定感。(もともと低め) どんどん失っていくモチベーション。(もともと低め2) 「カツオノエボシ」を書き上げるまで、他のクリエイターさんのnoteを 見に行くのをやめようと思います。というか、 既にやめていて・・・(意気地なし) 比べても仕方ないことはわかっているんですけどね・・・ 夏が終わるまでに完成させ

          自己肯定感とモチベーション

          06 第2章 カツオノエボシ(4)雲の展覧会

          週に一度、川島由梨と海で会うようになってから、もうすぐ2か月が経とうとしていた。初めは、あれだけ海に行くことを躊躇っていた僕が、今では彼女との時間を待ち望んでいる。 それは予測不可能だった未来が、今では日常に変わりつつあったからだろう。だからこそ、このままではいけないという思いも同時に生まれていた。 これからも僕は、この海で由梨と会い続けるのだろうか。 夏が終わっても?それは何を意味しているのか。 何度自分に問いかけてみても、もどかしさだけが波音にかき消されていった。

          06 第2章 カツオノエボシ(4)雲の展覧会