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休職者、ひきこもりが社会復帰をする際に陥りやすい「謎の体調不良のループ」について。

はじめに

タイトルに"陥りやすい"などと銘打っておりますが
実際には自身の体験を基にした話になります。

この記事の内容に当てはまる人は、長期間続く原因がわからないままの食欲不振、気力低下、ふらつきなどといった症状の謎が解けるかも知れません。私が何年も掛けてようやく突き止めた不調の原因について、ほんの数分で把握して追い越していけるという意味でもお得な記事だと思います(笑)

構造上多くの人々が同様の体調不良に陥ることが想定される内容なので、思い当たる節のある方は是非ご覧になってみてください

原因の見えない慢性的な不調

晴れて求職者・ひきこもりからの社会復帰を果たし、仕事も何とか続けられている。しかし、上手くいっている筈なのに何故か毎日元気が出ない。思い当たる節が無いのに体調が悪く、居ても立っても居心地が悪い。時には普通に歩いているだけでふらついたりもしてしまう。しかも、食欲不振まで伴っている。こんなことが立て続けに起きてしまう場合があります。

隠された真相へ…

基本的に、休職やひきこもり期間が長引けば長引くほど、人体の自律神経の切り替え能力は衰えます。コンフォートゾーン(快適な空間)内に限られた生活上では、それを切り替える必要がほとんど無いからです。また、安全な自宅や自室で過ごす時間が長いことにより、基本的には安心、リラックス時の「副交感神経」の方が優位に働き続けます。過度に持続したそれは、「緊張への耐性を失った状態」を齎してしまいます。

従って、社会復帰までの道中ではある様々な支援機関や、見知らぬ他人との交流というものに直面することになると思いますが、日頃からそうした社会的な空間との接触が無かった分、二倍、三倍と緊張することも加わり、それまで眠っていた「交感神経」を爆発的に稼働させることになります。これによって、「帰宅後も緊張が続いている」という状態や、自覚可能な動悸がしたり、冷や汗をかき続ける、などの状態が起きてくることがあります。

以前までの"過度なリラックス状態"から打って変わって、今度は自律神経異常の一種である「過緊張」に陥ってしまったという証拠です。これによって常に緊張し、意識が張り詰めている状態になるので、食欲不振、不眠症、体の強張りなど、様々な不調を伴ってきます。
慢性化すると、緊張していることを自覚できないことを始めとして、食が細って栄養不足に陥ること、睡眠の質の低下が起きることなどから、最悪は私のように、そのままゆるやかに心身が衰弱していく状態に入ってしまいます。

特に気を付けたいのが食欲不振です。飢餓と栄養失調によって更に緊張が増し(人間が空腹時に獲物を狩るための原始的な機能だと思われます)、そして再び食欲が働かなくなるといった負のループが起き得るからです。それを繰り返している内に、「そもそもお腹が減っている状態に慣れてしまい、気付けない」という事態にも陥ってしまうことがあります。

ちなみに、食べ物の「消化・吸収」が滞りなく行われるのは副交感神経が優位の時だとされています。故に過度な緊張状態ではお腹が空かず、無理に食べてもなかなか消化が出来ないのです。

解決策

これはどの病気や不調にも言えることだと思いますが、解決策はいつも至ってシンプルです。何事も原因に対する結果として、枝葉の如く現象が伴うのであり、根本の部分さえ修正してあげれば一気に治ります。

つまりこの場合であれば、過緊張を脱するために「副交感神経」を再び呼び戻すことが決め手となってきます。

まず簡単な方法としては呼吸法です。大きくゆっくりとした「腹式呼吸」を続けることで、「副交感神経」を優位に働かせられます。

また、入浴をシャワーだけで手早く済ませるのではなく「全身でゆったりと湯船に浸かる」ことも有効です。常態化した「過緊張」は本人が自覚しづらいものなので、このように感覚でわかりやすい「大きな形」から入ることは有効になってきます。

「リラックスすることを心掛けて、よく噛んでご飯を食べる」「意識して多様な栄養素を摂る」「可能なら、いつもより少し多めに食べてみる」ということもかなり有効です。勿論、お菓子やジャンクフード類はまた別の方面からの不調を誘発するので、避けましょう。

「過緊張」状態では、椅子に座っている際にも、背もたれに背中を預けず"不自然に背筋を張っている"ことがあります。自宅に居りながらにして、鬼教師を前にした学校の授業でも受けているようなおかしなことになっており、当然身体への負担も大きいので、椅子には深々と腰を掛け、ゆったりと背中を預けるように意識してみてください。

リラックスすべき状況下では、きちんとリラックスする。これが重要です。ここまで書いてきたように、まずはわかりやすく形から入ることを意識してみください。

副交感神経を取り戻せて来たら…

副交感神経の働きが戻ることによって、これら「過緊張」による症状が改善出来てくれば、これまで原因のわからない慢性的な不調を抱えてきたという人の人生もその後一気に開くことになると思われます。

人生を振り返ってみて楽しかったあのころのように、自然と体から活気が湧いてきたり、ちゃんと食欲が湧いて、美味しいものを楽しく食べることも出来るようになってきます。

以降は生活習慣に散歩などの軽い運動も取り入れることによって、交感神経の方も適度に動かし、勿論入浴や睡眠などで深くリラックスすることも大切にし、"状況に応じた自律神経の切り替え"が上手く出来るように工夫してみてください。

実に"500万年以上"もの長い年月、この過酷な地球環境を生き抜いてきたというだけはあって、人体には強力な「自己再生能力」が備わっています。心身共にズタボロになって、もう取り返しのつかないような気持ちでいても、少し習慣を修正してさえあげればまた、元の元気な状態に戻ることが可能なのです。物質的にも情報的にも、不自然な刺激物を断った上で、体の声に耳を傾けながら冷静に原因を探り、なるべく前向きな気持ちで試行錯誤してゆくことがコツになってくると思います。

おわりに

私がかつて、社会復帰の足掛かりとして思い切ってアルバイトを始めた際に、概ねこのような不調を、実に5年以上にも及んで味わってきました。当時の私にとって、それはただ純粋な心身の限界に由来するもののように錯覚されており「後はもう何もかもがゆるやかに悪くなっていくだけなのかも知れない…」と絶望することもありました。
全ては「過緊張」に伴う症状だったと知るに至ったのは、更にその数年後のことになります。

その後、幾つもの医学系の書籍を読み漁り、ようやくこの現象について言語化できるに至りました(このような事例について直接的に書かれているものは無く、非常に苦労しました)。遂に自己流のコツのようなものを掴んだつもりで居りますので、他の同志たちが私のようにわざわざ何年も不調に苦しまずとも済むように、お節介心からこれを投稿しておきます。

心身に不調を抱えるのは非常に辛いことであります。
しかしそれだけに、回復させられた時は大きな達成感があるものです。
そして、その一連の体験で味わってきた数々の気持ち、気付きといったものは、心身の治癒に留まらず人生の万事に於いて活きてくるものだとも思っています。
以降は人体との調和を意識し、人体や、それに連なる地球の仕組みに対する気付きをより深めていってみてください。先代より授かったこの高度な理性を以て、私たちは"病むこと"さえも貴重な体験として楽しむことが出来るのです。

後続の同志たちの華麗なる回復と、その後の健闘を願って。

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