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近所だから、いつでも会える

暫く会ってなかった友人が
GWから転勤になる
転勤先は国内でも、秋には海外へ渡航する

近所だから、いつでも会える
LINEより、糸電話で話せる距離
たまに、お茶やご飯を共にして
友人が感染症になったときは差し入れして
わたしが感染症になると、飲み物をくれた

進学や就職のときだって、離れたのに
今、転勤の話を聞くと重さが違う
縁が切れるという話ではないけど
置いてきぼりになるような

「黙って行こうかと思った」
ももまろはすぐに泣くから
今、電話してるのだってツライよ
友人に気遣いさせてしまった

1年前の満月を一緒に見た

街灯がなく、闇に近い神社の境内へ集まり
友人の休みに海へ行こう
どっちが運転する?など、取り止めのないお喋り

「本当にここ、誰も来ないね」
「夜の散歩コースにしないよ」
色気のない笑い声が、まだ白い息だった記憶がある

近所だと、いつでも会えると思うから
後悔はないけど、寂しさは拭えない

「うちのオカンは家にいるから遊んでやって」
そういう問題じゃないが
そうだね、って言っておいた