気泡が立つ想いの鮮度
人間関係は、炭酸飲料のようだ
「三ツ矢サイダーを飲みたい」と思う瞬間
味や香り、喉越しの満足感が広がる
でも開けた瞬間の新鮮さは、時間と共に薄れていく
一口目の期待が、次第に色あせていく
「運命的に気が合う、唯一無二の人」
なんて思っていたけれど
疎遠になる理由もある
炭酸が抜けて甘味が強くなるように、私たちも変わっていく
「これじゃない」と思いながらも、もったいないから最後まで飲み干す
炭酸飲料と飲む人、どちらも最初のままじゃない
関係が続くためにはお互いの鮮度を保つ努力が必要
関係が誕生した意味を忘れずに大切にしたいと思う
だから自販機やコンビニで炭酸飲料を見ると
飲む、飲まないは別にして
人間関係を彷彿とさせて切なくなる
私がペットボトルを開けた時のままの鮮度なら
相手がずっと欲してくれたら関係は保てるのかもしれない
炭酸飲料を飲みきろうと思う
飲食物を粗末にしたら目がどうのって問題じゃなく
せっかく誕生してきたのに、私が飽きたからって
誕生を踏み躙るのも悪いと考えるから
人は名言や自己啓発で律してないと
自分も他人も大切にできない
気が囚われるものが多くて、余裕がなくなって
だから人ももれなく消耗品
人権なんて、憲法で国で管理しなくていいものを札を立てて
耳がタコだらけになっても言わなきゃ尊重もしないし
尊厳も忘れるほど重要視されていない権利だと思っている
コップに炭酸飲料を注いで
「気泡が綺麗ね、冷たくて美味しいね」
見た目が常温水と変わらなくなったら
理由をつけて捨てるのと似てる
人の扱いも大切にしたい
人や炭酸飲料も
時間や物事が冷たく、美しい泡のように
出会ったときの自分のまま
出会ったときの相手のまま
大切にしたい
想いの鮮度を保ちたい