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わたしのためにある言葉

明け方に雨が降る日が続いて
秋、落ち葉だらけの
庭や道路を掃き掃除すると
通常の季節より時間がかかる

道にへばりついた葉を、腰を屈めて剥いでいく
「身体が硬くなったな」
年齢を実感しながら、手を動かす

秋が好きなのか、苦手なのか
生の果物は食べられても、アレルギーがあるので
桃はドライフルーツや缶詰がいい
リンゴもそうで、口がかゆくなる
隔世遺伝、故なのか

日暮が早いと、未だに人肌恋しく
漠然とした淋しさが募っていく

淋しさを覚えて、何かで気を紛らわせる程
不要な感情が邪魔だと思う

通らない要求を持て余して
人に話すと笑われてしまう
どうにもならんものは、無駄に感じる

水分で、道に張り付いた葉っぱみたいな
葉っぱは、まだ風情がにもなるか
欲求、要求は、人から嫌われるだけ

嫌われる
ああ、世界中から嫌われる訳ではない

ヒトラーやスターリン
わたしは好きでも嫌いでもない
隣人のように詳しく知らない

イスマイル・ハニヤ、プーチンやゼレンスキー
出来事だけで、好き嫌いはない

自分ができることと、自由に使える時間
増えるたびに
気持ちが解きほぐされてゆく
わたしの中に再び芽が生える

どんな有名人が作ったか知らない
そんなサービスに自分が捉われる

土砂降りを経験し、レッテルは張り付いたまま

芽生えと同時に目を覚ます
どんなに腰を痛めようが、骨を折ろうが
わたしは変わらない

わたしは、わたしのまま
桜梅桃李
わたしのためにある言葉