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“働く”ということ

テレビをつければ、その名を見聞きしない日はないのではないか。そんな個人的ツートップが、星野源と高橋一生だ。

そんな話題の人、星野源著『働く男』を先日ようやく読み終えた。


わたしが彼の名を初めて認識したのは、確か映画『聖☆おにいさん』のブッダ役&主題歌を歌っている人、としてだった。
だから、星野さんがそれ以前に演劇の仕事をしているなんて知らなかったし、書く仕事までしているとは想像もしていなかった。

《書く男》では過去に連載していた映画コラムを紹介しているのだが、読み進めていくと「あ、この辺から書くことが楽しくなったのかな?」と思う瞬間があった。それは、『クロッシング』という映画を紹介しているコラムだ。
それまで何となく堅い口調で語られていた文体が一気に親しみやすくなり、「あぁ、星野源ってこういう人なのかな?」というのが見えてきたような気がした。わたしの拙い文章力ではうまく説明できないのだけど。

何かを続けていくのは、とても難しい。
それを星野さんは「したい」「やりたい」という熱量をそのままにやってのけている。
苦手だったという、書くことさえもだ。


わたしも「したい」「やりたい」ことがたくさんある。
もっと書く仕事をしたい。
もっと誰かの夢を聞いてみたい。
もっと旅行に行きたい。
もっと遊びたい。

もっと、もっと。


表現に対価が発生し、そのお金のやり取りがある中で、その厳しさの中で、やりたいことを追求していきたい。


著書の中でそういう星野さん。
お金を頂くからには、それ相応の価値を感じてもらわなければならない。
今まで会社員の1人として広告を作っていたわたしの表現には、頂いたお金の分だけ価値はあったのだろうか。

転職した今、書くことは本業ではなくなった。
それでも書きたい。
そして、お金が発生する世界でも頑張りたい。

わたしにとって“働く”とは何だろう?

きっと手にしているわらじは誰かのために温めるもではなく、自分の足で履いて遠くまで歩くためのものなのだ。

歩く勇気をくれた『働く男』。
今度は星野さんが生み出す音楽を、もっと聴いてみようと思う。


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