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著…エレーヌ・ドゥルヴェール、ジャン=クロード・ドゥルヴェール 監訳…奈良信雄『世界で一番美しい切り絵人体図鑑』

 そーっと、そーっと…、1枚1枚丁寧にページを捲るのがおすすめの、とても繊細で美しい図鑑。

 この本を読むと、切り絵部分をつい指でなぞりたくなります。

 人の体のつくりの細かさを、こうして触りながら確かめられるというのは、新鮮な面白みがありますね。

 それにしても、すごく不思議。

 たとえば受精卵時代に「よし! 自分はこういう姿を目指すぞ! まずは胎児になるんだ!」と綿密な計画を立てたわけでもあるまいに。

 一体どうやって、人の体にはこんなにも多くの血管や神経が張り巡らされ、筋肉や骨や内臓も存在するのでしょうね?

 この図鑑を見ていると、「自分の体もこうなっているのか…」と頭では理解出来るのですが、なんだか実感がわきません。

 これぞ人体の神秘。

 まるで幾重もの細やかな刺繍が施されているみたい。

 なお、わたしはこの図鑑をそーっとそーっと読みましたが、数回うっかりして切り絵同士がくっついてしまい、思わず「アッーーー!」となりましたが、そーっとそーっと引き離すことに成功いたしました。

 ふう。

 なんだか、『番犬ガオガオ』をやっている時よりもハードな緊張感でした。

 ビリッと破れなくて良かった…。



 〈こういう方におすすめ〉
 ユニークな人体図鑑をお探しの方。
 切り絵を見たり触ったりするのが好きな方。

 〈読書所要時間の目安〉
 2時間半〜3時間くらい。

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