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著…藤原智美『あなたがスマホを見ているときスマホもあなたを見ている』

 スマホ依存の方におすすめしたい本。

 わたしもタイトルにドキッとしたからこの本を読んだうちの一人です。

 もしわたしのスマホに人格があって、わたしのことを見ているなら、きっとスマホは「ちょっとあなた。一体何時間スマホをいじれば気が済むの?」と強烈な一言を放つことでしょう…。

 「君が深淵をのぞきこむとき、深淵もまた君を見ている」といったのは19世紀の哲学者、ニーチェだった。21世紀の「深淵」は長方形の液晶画面の裏側に隠れている。

(著…藤原智美『あなたがスマホを見ているときスマホもあなたを見ている』 単行本版P73から引用)


 という言葉にもドキッ!

 さて、この本は、

 ●結婚披露宴の二次会で歓談そっちのけでスマホに見入る新婦

 ●リアルでは愛想笑いをして、ネットに本音を書き込む人

 ●肉眼で楽しむことそっちのけで、スマホやタブレットで写真を撮りまくる人

 といった人たちについて著者が率直な気持ちを綴ったコラム集です。

 現代人にとっては、現実世界よりもスマホの中の世界こそが大切になっているのではないか…? 

 ということに、この本を読むと気づかされます。

 わたしも、そうしてスマホ漬けの生活に慣れきってしまっている人間の一人ですが…。

 たまにはスマホから離れたいと思います。

 …という言葉も、結局はスマホから書き込んでいるのですが…。



 〈こういう方におすすめ〉
 スマホ中毒の自覚があり、さすがに危機感を覚えている方。

 〈読書所要時間の目安〉
 一時間くらい。

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