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著…ロバート・熊『あやしい催眠商法 だましの全手口 身近な人を守るために知っておくべきこと』

 かつて催眠商法を実際に行って高齢者を騙す立場にいた著者が、その巧妙な手口の舞台裏を詳細に明かした本です。

 例えば、「お土産を配りますよ」と誘って沢山の高齢者を会場に集める。

 会場では、高齢者に何にでも「ハイ」と手をあげさせたり、拍手をさせたり、笑わせてくれたり、孫のように若いスタッフが何日もかけて優しくしてくれる。

 すると、最初は「怪しい場所かも。騙されないように気をつけよう」と警戒していた高齢者も、「ここは楽しくて安全な場所。スタッフは皆いい人」であるかのように信じ込んでしまう。

 やがて高額な商品を次々と買ってしまう。

 それが催眠商法。

 高齢者にとって、その場所が貴重な娯楽の一つになってしまい、催眠商法を行うスタッフのことを完璧に信じ切ってしまうため、自分が騙されたことに気づきにくく、被害届がほとんど出ない、というのも恐ろしいです。

 それだけ寂しい高齢者が多いということなのでしょうね…。

 また、騙す側のスタッフも自分が悪いことをしているという自覚が無く、スタッフ自身も催眠商法に洗脳されている、というのも怖いです。



 〈こういう方におすすめ〉
 催眠商法のケースについて知りたい方。

 〈読書所要時間の目安〉
 1時間〜1時間半くらい。

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