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著…ティム・ピーク 監修者…柳川孝ニ『宇宙飛行士に聞いてみた! 世界一リアルな宇宙の暮らしQ &A』

 こんにちは。

 地球の外ってどうなっているの?と素朴な疑問を持っている方におすすめの本をご紹介します。

 2015年から2016年にかけて、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在し、血液サンプルの採取、気道炎症の検査、筋萎縮の究明といった、生命科学の実験などを行った宇宙飛行士ティムさんの本です。

 堅苦しい自伝ではなく、TwitterやFacebookといったSNSのユーザーたちからティムさんに寄せられた、

 「打ち上げ当日はなにをするのですか?」
 「どこで空がおわって宇宙になるのですか?」
 「宇宙飛行に備えて、どんな心理トレーニングをしましたか?」
 「宇宙飛行士になるために必須の言語はありますか?」
 「宇宙ではトイレはどうするのですか?」
 「ISSでは水と酸素はどうしているのですか?」
 「宇宙では時間をどう感じていましたか?」
 「宇宙で寝るってどんな感じですか?」
 「宇宙で暮らしていてなにが一番気持ち悪かったですか?」
 「宇宙で食べると味は違いますか?」
 「宇宙で病気になったり、ケガをすると、どうなりますか?」
 「ISSでもWi-Fiは使えますか?」
 「帰還後、ものが浮くだろうと思ってつい手を離してしまいませんでしたか?」

 といった質問の一つ一つに丁寧に答えていく形式なので、とても読みやすいです。

 映画『オデッセイ』や『ゼロ・グラビティ』についての宇宙飛行士目線の意見も読めるので、映画ファンにもおすすめ。

 また、この本には、訓練の様子や実際に宇宙で撮った写真、打ち上げロケットや国際宇宙ステーション(ISS)の構造を説明するイラストも添えられていて、それらを見ているだけでも宇宙への好奇心を刺激されます。

 わたしは特に、

「ホモ・エレクトスが200万年前にアフリカから最初の冒険に乗り出して以来、人類は本能にしたがって発見という航海を突き進めていて、その恩恵は将来まちがいなくもたらされる。人類がこのまま地球だけに住み続けるなら、いずれ絶滅するのは避けられない事実だからだ」
(P117から引用)

 という文にドキッとしました…。

 わたしは、なぜ人間はここまで宇宙開発に強く駆り立てられるのか?ということが常々不思議だったのですが、それは人間の本能であり、そして、今のままのスピードで人間が地球を食い尽くしたら絶滅は避けられないという事実も見せつけられたような気がして、じわじわと怖くなってきました。

 もしかしたら、わたしたち生命あるものたちは、遥か昔は地球ではない星に棲んでいて、母なる星に回復不能なダメージを与え、新天地を求めて地球に移住して、長い間のうちに教訓を忘れ、地球の資源もやっぱり食い尽くしてしまって、また違う星へ行こうとしているのでは?  そんなことを延々と繰り返しているのでは? …なんて、根拠はないしSF映画の観過ぎなのでしょうが、ついそんなことを想像してしまいます。

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