#44 ソロメシ・松本直樹「SoloでMesi食う5秒前」(2021.10.1&8)
ここから「文化系クリエイター会議」は新シリーズに突入。この時期広島で行われていたIoT・AIなどの最新技術を使った新事業共創プロジェクト「D-EGGS(ひろしまサンドボックス)」。ここには新たな発想をもった起業家たちが集まっているのですが、そんなチャレンジャーたちのクリエイティブの源に迫りました! いや、マジでよくも悪くもスゴイ人が多いのよ!
さて、そのD-EGGSシリーズ第1回は、ひとりごはん専用グルメアプリ「ソロメシ」を運営する株式会社ホーンCEOの松本直樹さん。なんじゃ、ソロメシって? なんとなくはわかるけど。
今回の松本さん、高校まで広島育ち。生まれは大野町(今は廿日市)で井口高校で学んでいたとか。基本的にどんな人生を歩んできたんですか?
シンプルに言うと、キャリアの軸は人で。大学時代もカウンセラーを目指してたたんです。でも会社に人事という部署があって、人と組織をよくする仕事があると知ってからは主に人事畑を歩いてきて。そこから経営や営業といった周辺にも関心が広がって、そういうお手伝いをしてきた感じです。具体的には会社にいる人がもっといきいき働けるためのルール作りを行ったり、社内研修を企画したり
そんな人事のプロがどうして起業に? そもそもメシの世界に?
僕は今38ですけど、これまでは自分が媒介となっていろんな組織のお手伝いをしてきて。ふと、ものづくりとかサービス作りにチャレンジしたいと思ったとき、ジャック・マー(アリババ創業者)が「40までにやりたいことにチャレンジした方がいい」って言ってるのを見たんです。それで「やるなら今しかない!」と思ってあまり考えずに会社を作りました
ほんとあまり考えてないな~!と驚きますが、起業家さんの多くって実はそんな感じ。とりあえずアクション。で、3年前に株式会社ホーンを立ち上げるのですが、そこで何を?
いや、「何かカタチに残るものを作りたい」っていうただそれだけの気持ちだったので何もなくて。ひとまずプログラミングスクールに通ってみたけど自分には向いてないな……という結論で
どひゃ~~。「やりたいことがあって⇒起業」ではなく「カタチになるものを作りたい⇒起業⇒さて、どうするか?」ですもんね。それが一体全体どうやってソロメシに辿り着くんでしょう?
ということで、改めて本人にソロメシを解説をしていただきました。
ソロメシはその名の通り、おひとり様向け飲食店を探すサービス。作ったきっかけは、もともと某グルメアプリを使ってたんですけど、僕はHSS型HSPで。刺激を求めるくせに刺激に弱いというか、新しいものが好きでいろんなところに飛び込むけど人の一挙手一投足が気になる人間で。だから知らないお店の前で躊躇して、3~4店舗まわって「どうしよう……」ってなって結局家に帰るみたいな経験が何度かあったんです。「夜ひとりで外食を楽しみたいけど楽しめないなと思ってる人、他にもいないかな?」っていうところから、このサービスを作りました
簡単に言えば「ソロのメシ」に特化したグルメアプリってことですね。
最初はソロメシの前に、「パッとメニューを見て決めるアプリ」を作ったんです。「検索条件は決まってないけど何か美味しいものが食べたい」ってときがあって、そのアプリがプログラム学校の卒業制作で。でもヒアリングすると1人でいるときの悩みが多そうで、そっちを掘ることにしました
あくまでその場の流れで、いい意味でフレキシブル。行動先にありきで次第に鉱脈に近づいていったみたいです。ちなみに今のソロメシの現状は?
2040年には単身世帯が40%に達する見込みで。今後もソロ市場は広がっていくはずだと信じてるんです。1人だからこそ自分と向き合えるし、1人だからこそ他の人と偶発的に出会える――その世界観の可能性を信じて稼げる形態を模索してるのが今の状況です
ちなみに今はソロ路線の発展形として「ソロトリ=ソロトリップ」というサービスも準備中だとか。ソロ市場アツいぜ!
では最後に、クリエイティブを目指す人にメッセージを。
僕には野心が1つだけあって。ソロメシで1人外食する人が増えて、その人たちの世界観をもっと共有していけたらと思うんです。クリエイティブに関わるみなさんも、サードプレイスがあれば新しい発見につながると思うので、ぜひソロメシにチャレンジしてみてほしいし、「広島でソロメシとコラボして何かやりたい!」という方はメッセージいただけたら嬉しいです
人とつながるためにソロで動く。なるほど、ソロというのは出会いの前段階なのかもしれませんね!
2021.9.27 on-line
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