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12歳で両親を告訴する世界線。『存在のない子供たち』

中東貧困を描いた物語で、とても重い映画。
こころのコンディションが良いときに観ることをおすすめしたい!


両親が出生届を出さなかったことで、誕生日や年齢が不明、自分が何者かわからない状態で生きている、主人公のゼイン。
しっかりと存在しているのに、もしいなくなったったとしても、だれも気にしなければ気づかない。

でも、ゼインは大人以上に必死に生きていて、社会的過ちを犯し、最終的に両親を告訴。

『僕を産んだ罪』


という罪名で。
育てられないなら産むな!と、真っ直ぐな目で訴える。

わたしの視点では、だれが罪人か、悪人かって聞かれても、答えられない。
持ち合わせている材料で想像しようとしても、あまりにも難しく、やめてしまった。

想像をやめて、いったん諦めて、noteを書いている。


レバノン共和国の映画だけど、国という枠組みで言えば日本にも存在することなのかもしれない。どの国にも。

何となくパッと頭に浮かぶ映画は、『万引き家族』『MOTHER』『パラサイト』。

表面的には悪人にみえる人は、それはもうとても悪人だけど、枠をもう少し広げてみてみると弱者であって、悪化していく状況に変化をもたらさずに耐えるか、何かを切り捨てる選択をするかの二択しかないのだとしたら・・・。

自分だったら・・・と、そんな想像をしたところで、やっぱりわからない。

解説
長編デビュー作「キャラメル」が高い評価を得たレバノンの女性監督ナディーン・ラバキーが、貧しさゆえに親からまともな愛情も受けることができずに生きる12歳の少年の目線を通し、中東の貧困・移民問題を抉り出した人間ドラマ。中東の貧民窟で暮らす12歳のゼインは、貧しい両親が出生届を提出していないため、IDを持っていない。ある日、ゼインが仲良くしていた妹が、知り合いの年上の男性と強制的に結婚させられてしまい、それに反発したゼインは家を飛び出す。仕事を探そうとしたがIDを持っていないため職に就くことができない彼は、沿岸部のある町でエチオピア移民の女性と知り合い、彼女の赤ん坊を世話しながら一緒に暮らすことになる。しかしその後、再び家に戻ったゼインは、強制結婚させられた妹が亡くなったことを知り……。2018年・第71回カンヌ国際映画祭で審査員賞とエキュメニカル審査員賞を受賞。

原題 Capharnaum
製作年 2018年
製作国 レバノン
配給 キノフィルムズ
上映時間 125分
映倫区分 PG12
映画.com



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