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メイドインニッポン漫遊録

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今日も日本のあちこちで、職人が丹精込めた逸品が生まれている。そこに行けば、日本が誇るモノづくりの技と精神があふれている。これは、そんな世界がうらやむジャパンクオリティーと出会いた… もっと読む
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アップル社にも採用される椅子HIROSHIMA、マルニ木工最大の強みは“工芸の工業化”

 新しい生活様式にも慣れて家で過ごす時間が増えた今、衣・食・住の順番が住・食・衣に変わってきている。ファッション誌でもインテリア特集が多くなり、なかでも部屋に一脚あるだけでサマになるデザイナーズチェアが人気だ。  ハーマンミラー社のイームズシェルチェアや、カール・ハンセン&サン社のYチェア、天童木工による柳宗理デザインのバタフライスツールなど、世界には傑作と呼ばれる椅子がある。広島に本社を置くマルニ木工の椅子「HIROSHIMA」も、そのひとつと言っていい。手掛けたのはデザ

上質なハンガーは洋服を引き立てるファッションの名脇役【ナカタハンガー】

よくテレビドラマで名前は知らないけれど、顔を見れば「あ、この人か」とすぐわかる役者さんがいる。いわゆる名脇役だ。光石研、松重豊、遠藤憲一などがそう。少し前に彼らを主役にしたドラマ「バイプレイヤーズ」がヒットして、一躍名前も知られるようになった。  ファッションのバイプレイヤーズといえば、ソックス、ネクタイ、カバン……いろいろあるがハンガーもそうだ。たとえ高価な服でも、クリーニングに出した時にもらったハンガーなんかに掛けていたら、それで全て台無しになってしまう。ちゃんとしたハ

夏におすすめ!今治のタオル生地Tシャツ【みやざきタオル】

 ポケット付きのTシャツ(ポケT)が好きで夏はそればかり着てしまう。ポケットが付いているだけで、Tシャツ1枚でもサマになる。お手本は米国の著名な写真家のブルース・ウェーバーが撮った俳優のサム・シェパードのポートレートだ。ジーンズにポケTを着た写真が実にカッコいい。ただ自分は汗っかきなので、すぐベタついてしまうのが難点であった。  たまたまインスタグラムで、いい感じのポケTを見つけた。「みやざきタオル」というメーカーが愛媛県の今治で作っている、タオル生地のポケTだ。  今治

春には、極細糸で織られた“光透けるストール”を【福田織物】

今日も日本のあちこちで、職人が丹精込めた逸品が生まれている。そこに行けば、日本が誇るモノづくりの技と精神があふれている。これは、そんな世界がうらやむジャパンクオリティーと出会いたくててくてく出かける、こだわりの小旅行。さてさて、今回はどちらの町の、どんな工場に出かけよう!(ひととき2019年4月号 「メイドインニッポン漫遊録」より) ふんわり軽い光透けるストール  クヤシイけどイタリアのオヤジたちはストールがよく似合う。ファッション雑誌のスナップ写真などを見ると、本当にス

テント屋さんの帆布バッグが人気なわけ【佐藤防水店】

今日も日本のあちこちで、職人が丹精込めた逸品が生まれている。そこに行けば、日本が誇るモノづくりの技と精神があふれている。これは、そんな世界がうらやむジャパンクオリティーと出会いたくててくてく出かける、こだわりの小旅行。さてさて、今回はどちらの町の、どんな工場に出かけよう!(ひととき2017年11月号 「メイドインニッポン漫遊録」より) テント屋さんが作る帆布バッグ ぶ厚い木綿生地でできたいわゆる帆布バッグの傑作といえば、米国の老舗アウトドアメーカーのLLビーンのトートバッグ

【ロトトの靴下】一度はいたら癖に!お洒落で可愛いふかふかソックス

今日も日本のあちこちで、職人が丹精込めた逸品が生まれている。そこに行けば、日本が誇るモノづくりの技と精神があふれている。これは、そんな世界がうらやむジャパンクオリティーと出会いたくててくてく出かける、こだわりの小旅行。さてさて、今回はどちらの町の、どんな工場に出かけよう!(ひととき2018年4月号 「メイドインニッポン漫遊録」より) ソックスはお洒落の名脇役  靴下を下に見てはいけません。一足の靴下から、その日に着る服を選ぶこともあるし、コーディネートに合わせて、靴下の色や

高級ブランドも評価する ふわっとした風合いの「山栄毛織」の生地

世界で知られる毛織物産地・尾州 在宅ワークが定着して、めっきりスーツを着る機会が少なくなってしまった。もう必要ないとさえ言われている。いえいえ、そんなことありません。これからは仕事着ではなく、お洒落として楽しんで着ればいいのだ。  昔、イタリアのフィレンツェで取材したグレーフランネルのスリーピースを着こなしていた恰幅のいいテーラーや、ロンドンの街かどで見かけたツイードのジャケットがよく似合う老紳士。あんなふうにスーツを楽しめたらいいなぁ。  スーツの生地選びに欠かせないの

【宮城興業の紳士靴】ノーサンプトン並みのオーダーメード靴を低価格で提供

今日も日本のあちこちで、職人が丹精込めた逸品が生まれている。そこに行けば、日本が誇るモノづくりの技と精神があふれている。これは、そんな世界がうらやむジャパンクオリティーと出会いたくててくてく出かける、こだわりの小旅行。さてさて、今回はどちらの町の、どんな工場に出かけよう!(ひととき2017年12月号 「メイドインニッポン漫遊録」より) ここは日本のノーサンプトン ロンドンから北へ1時間ほどクルマで行くとノーサンプトンという町がある。特にこれといった観光スポットもない地方都市

このジャパンダウンの品質がメチャ凄いのはなぜだ!?

今日も日本のあちこちで、職人が丹精込めた逸品が生まれている。そこに行けば、日本が誇るモノづくりの技と精神があふれている。これは、そんな世界がうらやむジャパンクオリティーと出会いたくててくてく出かける、こだわりの小旅行。さてさて、今回はどちらの町の、どんな工場に出かけよう!(ひととき2019年1月号 「メイドインニッポン漫遊録」より) 寝袋品質で世界と勝負する滋賀ダウン 筆者が初めてダウンジャケットを知ったのは、中学生の頃に夢中で読んだ「メイドインUSAカタログ」だ。  7

【サンヨーソーイング】日本屈指のコート専門工場が作る本格トレンチコート

今日も日本のあちこちで、職人が丹精込めた逸品が生まれている。そこに行けば、日本が誇るモノづくりの技と精神があふれている。これは、そんな世界がうらやむジャパンクオリティーと出会いたくててくてく出かける、こだわりの小旅行。さてさて、今回はどちらの町の、どんな工場に出かけよう!(ひととき2020年2月号 「メイドインニッポン漫遊録」より) 三陽商会が立ち上げた話題のブランド 男には、いつかは似合うようになりたい憧れの服があるのだ。筆者の場合、それはトレンチコートだ。映画「カサブラ

【リングヂャケット】既製のスーツなのにまるでオーダーメイドの着心地

今日も日本のあちこちで、職人が丹精込めた逸品が生まれている。そこに行けば、日本が誇るモノづくりの技と精神があふれている。これは、そんな世界がうらやむジャパンクオリティーと出会いたくててくてく出かける、こだわりの小旅行。さてさて、今回はどちらの町の、どんな工場に出かけよう!(ひととき2019年10月号 「メイドインニッポン漫遊録」より) 海外でも知られる人気ブランド スーツには、世界3大スーツスタイルと呼ばれる基本スタイルがある。まず、背広の語源になったとも言われるサビルロウ

ヘンテコだけどカッコいい!「Blue Books Co.」のカジュアルな帽子

今日も日本のあちこちで、職人が丹精込めた逸品が生まれている。そこに行けば、日本が誇るモノづくりの技と精神があふれている。これは、そんな世界がうらやむジャパンクオリティーと出会いたくててくてく出かける、こだわりの小旅行。さてさて、今回はどちらの町の、どんな工場に出かけよう!(ひととき2020年10月号「メイドインニッポン漫遊録」より) こんな帽子、今まで見たことがない 今や郊外のショッピングモールにも入っている大手のセレクトショップは、どこも似た品揃えである。筆者がよく覗くの

【KUSKA<クスカ>】手織りの丹後ちりめんから生まれる、三次元の美しさを持つネクタイ

今日も日本のあちこちで、職人が丹精込めた逸品が生まれている。そこに行けば、日本が誇るモノづくりの技と精神があふれている。これは、そんな世界がうらやむジャパンクオリティーと出会いたくててくてく出かける、こだわりの小旅行。さてさて、今回はどちらの町の、どんな工場に出かけよう!(ひととき2017年2月号 「メイドインニッポン漫遊録」より) オール ハンド メイド イン タンゴ ネクタイがファッションアイテムとなるのは、VANが登場した60年代のアイビーブームの頃からである。70年

【ビモロシューズ】プロアスリートも選ぶランニングシューズの新定番

今日も日本のあちこちで、職人が丹精込めた逸品が生まれている。そこに行けば、日本が誇るモノづくりの技と精神があふれている。これは、そんな世界がうらやむジャパンクオリティーと出会いたくててくてく出かける、こだわりの小旅行。さてさて、今回はどちらの町の、どんな工場に出かけよう!(ひととき2019年7月号「メイドインニッポン漫遊録」より) イチローも愛用するシューズ いよいよ東京オリンピックも来年にせまって来て、最近は各地で市民マラソンが開催されるほどランニングがブームになっている