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共創で成果を生む3つの約束 「プロジェクト編」

こんにちは。Honmono運営のミイショです。

ついに最終章、「プロジェクトにエンジンをかける」をお話しします。
(ほんと、長かった。。)

今までの内容を簡単に振り返ります。

第19回共創を支える3つの要素  ③いかにプロジェクトのエンジンをかけるか?

まずは共創で成果を得る上で、

誰とやるべきか?について1章でお話ししました。

この「ヒトえらび」を間違えると、環境やプロジェクトをいかに整えてもうまくいきません。

共創の歯車となる重要な要素です。

そして、第2章では「共創の土壌=環境」についてお話ししました。

ツールの使い方やコミュニケーション空間のあり方、プロジェクトが環境にもたらす働きについて3部に分けてご説明しました。

第19回共創を支える3つの要素  ③いかにプロジェクトのエンジンをかけるか? (1)

そして今回が最終章、「プロジェクト」です。

プロジェクトで成果を得る前にほとんどの人は離脱する

プロジェクトから「目指す成果を得ること」。

これが共創の目的であり、今までの連載もそのための手段でしかありません。

共創を通じて、収益を得たい、スキルを成長させたい、より多くの影響力を得たい、

などプロジェクトから得られる成果は様々かと思います

しかし、現実にはこのステージでほとんどのヒトが「離脱」します

なぜなら、どんなに筋のいいプロジェクトでも立ち上げの99%はうまくいかないからです。

第19回共創を支える3つの要素  ③いかにプロジェクトのエンジンをかけるか? (2)

と思いますが、これが現実です。

なぜなら、世の中には熱い志を持ち、アイデアを持ち、資金を持ち、スキルや経験をもつプレイヤーがごまんといるからです。

そして、私たちと同じように、プロジェクトの種に花を咲かせよう、と意気込んでチャレンジしたプレイヤーが過去に多く存在しています。

それでも花が咲かなかった理由、それはその過程に多くの障壁が存在するからです。

「まだ世の中にはないから成功するはず!」

というプロジェクトは、世の中には出られなかった障壁が存在するから、世の中にないのです。

障壁の多さこそが共創集団にとってのチャンス

何となく、暗い話に聞こえます。

が、私はこの事実に、共創集団が戦えるチャンスが隠れていると思っています。

つまり、障壁の数が多ければ多いほど、高ければ高いほど、その山にチャレンジする人は少なくなり、乗り越え続けると、独自のポジションを得られる可能性が高いということです。

第19回共創を支える3つの要素  ③いかにプロジェクトのエンジンをかけるか? (6)

私は「ザ・大企業」のような会社で、営業と企画を両方経験してきました。

そこで気づいたことは、大きく頭の良さそうな集団ほど、表面上の障壁の少なさや計画数値などの「理屈」を大事にする、ということです。

これはこれで大事なのですが、現実はそう理屈通りにはいきません。

「こんなに障壁があるとは知らなかった。そもそもの計画が間違っていた」と言って、撤退するケースを多く見てきました。

もちろんビジネスなので、一概にそれが悪いとはいえません。

ただ、上手くいかない原因はアプローチが悪かったり、タイミングがずれているケースが殆どで、目指している成果はちゃんとその先にあることも多いです。

しかし、想像外に踏み出す覚悟が弱い傾向にあると、「その道はよく分からないし、想定外だからやめておこう。」という判断になります。

企業では様々な要因や立場が絡み合います。

理屈や筋が通らないことは実施しない、という傾向が強いのです。

一方、

個人経営に近いプレイヤーの場合は、その障壁自体を乗り越えられないケースが殆どです。

第19回共創を支える3つの要素  ③いかにプロジェクトのエンジンをかけるか? (4)

この障壁というのは、実に複雑な課題が絡み合っています。

自身のスキルや経験値だけでなかなか乗り越えられません。その課題に対処できる専門スキルや知見を持ったプレイヤーの協力が必要です。

つまりどういうことかというと、同じ目的意識を持ち、それぞれのスキルと知見が融合する共創型のチームがあれば、障壁を乗り越えられやすいということです。

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誤解して欲しくないのは、
だからと言って近道はないですし、ラクになったりもしません。

しかし、99%うまくいかなかったとしても、

一緒に粘り強く戦える「ヒト」と「環境」があれば、障壁を乗り越えた先にたとえ成果がなくても、次の新たな障壁へ進むことができます

その繰り返しが続くことによって、競争相手は徐々に離脱し、1%のうまくいくステージに立つことができるのです。

成功を掴むまで改善と実行あるのみ!

プロジェクトにエンジンをかける、という表現はまさにこの改善と実行ができる状態を指します。

成功というものは偶発性を伴います。

プロジェクトを成功させる必勝法はありません。

あるとすれば、その偶発性を掴み取るまでエンジンをかけ続けることです。

この心構えを持って、プロジェクトに立ち向かうことが必要です。

具体的な行動指針

では具体的にどのような指針を持つのか?

共創においてプロジェクトにエンジンをかけるには以下の4要素が大事です。

① プロジェクトの目的を明確にする
② メンバーの役割と動機を明確にする
③ その時点で最善のトライ&エラーを高回転でまわす
④ 段階的な選択と集中

①プロジェクトの目的を明確にする

これはとても大事な要素です。

プロジェクトを取り組むときに

そもそも、なぜこのプロジェクトを行うのか?

をメンバーと共通認識を持つことが必要です。

例えば、集客イベントひとつとっても

それは収益得ることが目的なのか、

外部へのプロモーションが目的か、

まずは運用を回すようになることか、

自身達が楽しむことが大事なのか、

目的をはっきりさせることが重要です。

よくあるパターンが、最初はメンバーで目的を明確にするものの、プロジェクトを進めていくと外部/内部要因に引っ張られ、いつの間にか目的を見失っているパターンです。

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目的を見失うと無駄なタスクが増えたり、違う目的を持ったメンバーが入ってくることで、さらに目指す方向を見失います。

「私たちはなぜこのプロジェクトをやっているのか?」は1ヶ月に1回など定期的に立ち返ることで、やるべきこと、必要なメンバーを改めて定義することができます。

② メンバーの役割と動機を明確にする

次にやるべきこと。

それは、メンバーそれぞれの役割と動機を明確にすることです。

その中でもまずはプロジェクトマネージャー(以下、PM)の役割を決定します。

PMの役割はメンバーのハブとなり、旗振りをすることです。

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共創を行う場合、上下関係がない分、このPMの適性がとても重要になります。このPMの動き方によってプロジェクトにエンジンをかけられるかどうか、確率が大きく左右します。

※ちなみに、私がすごいなと思うPMはBlanket社の秋本代表です。下記プロジェクトでは自身の妄想をカタチにし、業界を超え多種多様なスキルフルなメンバーを結集させ、役割を明確にし、自身が前で旗を振ります。そして当初の発言通り、目標値まで粘り強くトライ&エラーを回してました。この話は長くなるので別の機会に。

PMが最初にやるべきことは、PJメンバーの役割決めです。

スキル適性を判断しつつ、最適な役割を決定していきます。

その際に必要なこと、それはメンバーの動機の把握です。

メンバーがその役割を行う動機をしっかりとPMと共有しておく必要があります。

この動機はプロジェクトの目的と異なり、ホンネに近い、より「プライベート」な領域です。

プロジェクトの「目的」は皆の共通認識です。

しかしメンバーの取り組む動機は、個々の置かれている状況や想いによって様々です。

営業につなげたい、周りに自慢したい、お金が欲しい、なんか面白そう、実績を作りたい、あの人を応援したい、など様々な本音があります。

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この本音を早めのうちにメンバーが共有できる関係性になると、互いの役割のミスギャップや、メンバーのエネルギー増減を早めに予知することが可能になります。

そういった面ではプロジェクトの初期は必要な役割以外のメンバーはあえて呼ばない、という選択も重要です。

信頼関係が醸成されてない場合、人が多ければ多いほど、本音は出にくくなります。最初は少人数で必要な役割のメンバーのみを集めた方がベターです。

③その時の最善のトライ&エラーを高回転で回す

役割を決めた後は、実際の行動フェーズです。

この4つの中で最も過酷であり、必要不可欠なフェーズです。

よく「とりあえずやってみる」という言葉がありますが、これは行動としては不完全です。

なぜなら「とりあえずやってみる」だけでは上手くいかないからです。

冒頭お伝えしたように、とりあえずやって上手くいくことはほとんどありません。

とりあえずやって上手くいくことがあれば、他の誰かがとうの昔にやっています。

大事なことは、上手くいかなかった時に、その状況を観察し、その時点の最善のアプローチをトライし続ける。ということです。

そして1から10までアプローチを試し続け、手応えを感じるステージまで続けます。

(お気づきの方もいるかもしれませんが、ここはOODAの概念を取り入れています。論理立てて知りたい方は下記をお読みください)


それでも上手くいかない場合どうするか?

再度、1から見込のあるアプローチを始めます。

「ん、失敗したアプローチも再度やるの?」

と思うかもしれませんが、ここが結構重要です。

今の世の中は、あらゆるものを取り巻く環境が目まぐるしく変化し、将来の予測が困難な時代になっています。

今まで上手くいっていたアプローチが通用しなくなる、ということは、今まで上手くいかなかったアプローチに時代がタイミングよく合わさる、ということもあるということです。

過去うまくいかなったやり方は将来も上手くいかない、と経験論で考えそうになりますが、過去うまくいかなったけど、自分の中では筋が良いと思っているアプローチがあれば再度トライするべきです。

ここまでトライ&エラーを続けていると、10以降の新たなアプローチも自然に見つかってきます。

それをやり続けます。

この手法でトライ&エラーを回し続け、その時々の障壁を繰り返し、手応えを感じるまで乗り越えていきます。

、、はい、そうです。

超、大変です。

しかし、これが真理です。

世の偉人と言われている人たちは、アイデアそのものが素晴らしいと思われがちですが、人間が思いつくアイデアにさほど大差はありません

このアイデアを具現化し、トライ&エラーをやり続けられる覚悟を持った人たちであったということです。

成功者と呼ばれてるひとはその功績や栄光にスポットがあたりますが、裏では人に言えない悩みや失敗を抱え、偶発性のあるチャンスを掴み取るまで踏ん張り続けながら、芽が出たのだと私は信じてます。

話を戻すと、

障壁は外部だけではありません。

資金が底を尽きたり、仲間が離脱したり、家族からもうやめて、と言われたり。

つまり内部からの障壁もやってきます。

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この内部からの障壁は結構しんどく、私も挫折したプロジェクトが何個もあります。

しかし、それでも歯を食いしばって、知恵を絞って乗り越えると、急に周りの景色が変わることがあります。

あなたがもう辞めたいと思った障壁で他のプレイヤーも多く離脱するからです。

成功したなぁーという実感はなくても、気づかぬうちに独自のポジションに到達していることがあります。

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過去のプレイヤーがある程度離脱し、
自身のチームにはこの障壁を乗り越えられるタフなメンバーが残り、
かつ、本音とスキル適性を互いに把握でき、阿吽の呼吸で連動できる状態

そして、プロジェクトによってはその活動を面白がってくれるパートナーやファンが多少なりともついてきてくれてたりします。

これがプロジェクトにエンジンがかかり、成果の一歩手前にきている段階です。

④段階的な選択と集中

次にプロジェクトにエンジンがかかり、成果の一歩手前にきた時に注意することをお話しします。

実はプロジェクトにエンジンがかかると、前章で述べたような「求心力の副次効果」が出てきます。

共創を支える3つの要素 ①誰とやるか? ②どう環境を作るか? ③いかにプロジェクトのエンジンをかけるか?のコピー (8)

そして、チームのエネルギーがより高まるのですが、

ここで大事なことは、初期はこのエネルギーの向け先を最も大事なプロジェクトに集中させることです

よくある失敗が、エンジンのかかったプロジェクトでまだ成果を得ていないにも関わらず、他のプロジェクトにエネルギーを分散させることです。

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エンジンがかかったプロジェクトは土壌に芽が出た状態と一緒です。

その芽を中心とした土壌に気を配り、水をやらなければ、すぐに枯れてしまいます。

「チャンスを目の前にして、そのチャンスに集中しないってありえないでしょ」

と思うかもしれませんが、このパターンは結構あります。

なぜならプロジェクトにエンジンがかかった時に限って、様々なお誘いが周りからあるからです。他にこういったこともしようよ、この分野も面白いんじゃないか、という具合です。

これはありがたいことでもありますが、この手の話は自身のプロジェクトの芽に水をやり、花が咲いた後にやるべきです。

もちろん、大事なプロジェクトへの水の量が増えたり、土壌を更に強くする内容(メディア掲載やプロモーション/支援・連携の類)は受けるべきです。

しかし、水の量を減らしたり、土壌の栄養分を分けるような別プロジェクトへの参加は、慎重に判断してください。

そのプロジェクトもエンジンをかけるまでに相当な労力を必要とするはずです。

その過酷さは自身が一番よくわかっているはずです。

ゴールは無い。目的は進化する。

このようにプロジェクトにエンジンをかけ続けると、ふと思うことがあります。

「終わらない。」

ということです。

これは悪い意味でありません。

むしろ良い状態です。

一つのプロジェクトに真剣に取り組んでいると、

様々な人やチャンスとの出会いが舞い込んできます。

その中で、何が起こるかと言うと「目的の進化」です。

収益性を目的にしていたプロジェクトが、

収益性を手段とし、

業界に変革を与えるプロジェクトにしたい、

機会に恵まれない人に成長機会を作りたい、

あのパートナーと組むことで更に影響力を拡大したい

など、新たな姿を現します。

この目的の進化が起きるとどうなるか?

新たな障壁が生まれます。

つまり、目的が進化すればするほど、新たな障壁が生まれ、

エンジンがかかり続ける限り、終わりはないと言うことです。

障壁はしんどいです。

しかし、障壁があることで、

チームは更に独自のポジションに到達することができます。

チームが歩み続けるからこそ、障壁は目の前に現れます。

障壁をピンチではなく、新たなステップへすすむ機会と捉えられるか。

そう考えてくれる仲間、環境があれば、どの分野にチャレンジしようとプロジェクトにエンジンはかかると、私は信じてます。

最後に

いかがでしたでしょうか?

ヒト、環境、プロジェクトの3区分に分けて、

共創で成果を得るために大事なことをお話ししてきました。

やりたいことはあるけど、どう進めていったらいいかわからない、という方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。

最後に私の話で恐縮です。

よく、

将来の夢は?

10年後の目標は?と聞かれるたびに、いつも困ってました。

が、その理由は、Honmono を始めて分かった気がします。

なぜなら、目標が変わり続けているからです。

10年後の自分が何を目標にして、夢を描いているのかはその時の自分にしか分かりません。

唯一、今の目標を言うならば、

しんどいことも乗り越えられるヒトたちと、その時々でやりたいこと、志したことをやり続け、前へ進み続けること。

そのための環境を作ること。

これが自分のミッションでもあり、喜びなんだと感じています。

もし、一緒に取り組めるヒトや環境が周りになかなか見つからない場合は、ぜひHonmonoの扉を叩いてみてください。

骨太だけど、繊細なプレイヤーたちがお待ちしております笑

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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