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起業に成功しやすいのは〇〇代!?お金持ちになりやすい業種は6種類!?常識を捨てろ!考えるな!信じるべきは・・・?【人生の一大事はデータ科学に任せろ!】【書評】

みなさんこんにちは!
今日はセス・スティーブン=ダヴィドウィッツさんの著書
「Don't Trust Your Gut 人生の一大事はデータ科学にまかせろ!」をご紹介します。
この本を一言で表現するなら、常識の嘘をデータ科学で暴く本、です。

「Don't Trust Your Gut 人生の一大事はデータ科学にまかせろ!」の概要

私たち人間の認識は、ほとんどが間違っている。
歪められている。
だから人生における重大な選択を間違い、失敗して苦しんでいる。

私たちは、判断基準をなんとなくの思い込みや常識に求めるのではなく、データに求めるべきだ、と著者はいいます。

本書では恋愛や結婚、スポーツ、ビジネスなど、さまざまなジャンルについて、ビッグデータや正確性が確認されている論文や書籍をベースに、実像を明らかにしています。

その中には、データから導き出された、起業を志す中高年の方への朗報も示されていますので、楽しみになさってください。

今日の動画を見ると、人生の選択に悩んだり失敗したりといったことが減り、無駄なストレスが大きく軽減されるでしょう。

第1章 私たちの認識は世界の実像とあまりにもかけ離れている

大前提として理解をしておきたいのは、私たちが自分で考えて自分で感じて判断することのほとんどは、間違うように仕組まれているということです。

これは、陰謀論とかいうことではありません。

ただ人間の脳の特性や、私たちが身を置く社会の構造上、自分の考えに依存すれば、間違った選択をして失敗に向かって突き進む可能性は恐ろしく高いという意味です。

なぜでしょうか。
ではデータからわかっている、私たちのやってしまいがちな誤解について、具体例を2つ紹介します。

睡眠や休息で幸福度は上がらない!?

例えば、平日の睡眠不足が続いているので、休日にお昼近くまでぐっすり眠った。
忙しい日々を過ごしているので、何も予定を入れない日を作り、たっぷり休息を取った。

いずれも心身の疲れが軽減されて、幸福度が高まりそうな行為です。

しかし、人間の幸福度を計測したビックデータによると、睡眠や休息は、それほど幸福度が高くありません。

実は、睡眠を取ったり、休息を取ったりするよりも、博物館や展覧会、図書館に出かける方が幸福度が高いことがわかっています。

睡眠をとる体を休めるといった肉体的かつ、本能的な欲求を満たしても、私たちの脳は幸福だとは感じにくいというのです。

本能的な欲求は満たされて当然のものであり、満たされたから幸福感を感じるというようなものでは無いのでしょう。

これに対して、展覧会や博物館に行く図書館に行くなど、知性や感性を満たす行為は、幸福度を高めます。

もうモノは売らないでも言及されたように、人間の生存本能に基づく根源的な欲求を満たしても、人は幸福は感じられません。

幸せを感じたいのであれば、もう1段階上の欲求を満たす必要があります。

例えば知的好奇心を満たす。

また自分が価値の高い人間であると、人から思われるような行為によって、自己承認欲求を満たす必要があることがデータからも明らかになっています。

仕事で疲れ果てて、1日中寝て過ごしてしまった日になんともいえない虚しさに襲われるのは、当然であることがデータからわかります。

イケメンの次にモテるのは〇〇な人!?

2つ目のデータはモテるために本当に正しい努力の仕方についてです。

データによると異性同性問わず、一番モテるのは、容姿が整った人々でした。
いわゆるイケメンや美女と呼ばれるような人たちです。
では、次にモテるのはどのような人たちでしょうか。

選択肢は2つ。

ひとつは特筆して整った容姿ではないけれど、身なりに気をつかっている人。

もう一方は、鼻にピアスをしたり、タトゥーを入れたり、鮮やかに着色した髪を逆立てたりといった個性的なファッションをしている人です。

実はデータからは、極端に個性的なファッションをしている人たちが、2番目にモテる人たちであることがわかっています。

普通の容姿だが、人に不快感を与えない程度に、身なりを整えている人たちが1番モテなかったというのです。

これは意外なのではないでしょうか。

実は人間がモテるために必要な要素のひとつとして、特筆した個性が必要であることが、データからわかっています。

つまり、特筆して優れているもしくは特筆して個性的であることがモテにつながります。
可もなく不可もない無難な人は、選ばれにくいのです。

もちろんビジネスにおいては、あまりにもネガティブな要素が強く、批判を集めるような訴求の仕方は考えものです。
しかし既に成功している事例をそっくりそのまま真似をして、すでに多数存在する成功モデルの模倣を世に送り出しても、成功する可能性は低いといえます。

メディアの作ったバイアスに騙されないで!

これらの例からも分かるように、私たちの認識の多くは誤っています。

疲れているからといって、1日中体を休めても幸福度は上がりません。
モテたいなら雑誌が訴える今のトレンドを追いかけるより、自分の魅力を最大限引き出すような個性を研ぎ澄まさなければなりません。

しかし、私たちは、歪んだ認識にとらわれて間違った方向に努力しています。

特に、マスメディアなどの現代的な情報源には注意が必要です。

高級な寝具を売るために、良質な睡眠こそが、人生に最大の幸福をもたらすかのようなコマーシャルを流します。
この服を着て、この髪型をすればモテる!とトレンド情報を発信します。

しかし結局満たされることも成功することも難しいでしょう。

メディアはモノを買わせるために情報を発信しています。
ただ本当にあなたを幸福にし、本当にあなたを成功させるためにデータを検証して発している情報ではないことの方が多いのが現実です。

にもかかわらず、私たちは大量に流される情報に埋もれて、誤った思い込みに支配されていきます。
そして毎日選択を誤ります。
間違った方向に努力します。

人生の貴重な時間、労力そしてお金を無駄にしない。
そして幸せから遠のきながら幸せを求める生き方を転換するために必要なこと。
それはデータを読み、思い込みに惑わされないことであると著者は指摘します。

第1章では、データに裏付けられた根拠のない思い込みや常識は一旦疑うことが大切である、ということを覚えておいてください。

第2章 自分を幸せにできるのは自分だけ

私たちは、子供の頃から努力することの大切さをインプットされて育ちます。

情熱を持って相手に訴え続ければ、いつか必ず相手の心は動く。
荒廃した心理状態に苦しむ人であっても、暖かなひだまりのような愛情を注ぎ続ければ、相手はいつか心を開いてくれる。

しかし、残念ながらこういった精神論はすべて、誤解であることがデータからわかっています。

ここでも、2つのデータを挙げておきましょう。

情熱で人の心は動かない!?

ひとつめは、セールスパーソンが最も売り上げを出せるタイミングをデータから解析したものです。

その結果、顧客が最も商品を買うのは、セールスパーソンがポーカーフェイスで説明している時であることがわかっています。

逆に、情熱的に語り喜びや、ポジティブな感情を表現しているときは、顧客が購買行動を取りにくくなりました。

人間の脳の基本は、自分本位です。
自分にしか興味がありません。

どんなに素晴らしい商品か情熱的に語ったところで、顧客は興味を持ちません。むしろ感情的に押されれば、顧客は引いているとすらいえます。

もちろん相手を飽きさせないために、話を盛り上げて情熱的に語るタイミングは必要です。しかし終始、熱烈に感情を伝えても、相手の心は動かないことがデータからわかります。

これも「もうモノは売らないで」言及されていましたが、商品やサービスに対して、熱烈な感情を抱く必要があるのは顧客です。顧客に熱狂してほしいなら、語り手は冷静に相手を観察して、顧客の感情を引き出さなければなりません。

こんなに頑張って、商品の素晴らしさを訴えかけてもなぜか買ってもらえない。
そんなふうに悩んでいるなら、自分が感情的になりすぎて、相手を置いてけぼりにしている可能性を疑ってください。

結婚がうまくいくかは結婚前から決まっていた!?

2つ目のデータは、結婚にまつわるものです。
結婚して、将来添い遂げるカップルもいれば、途中から別々の道を歩むカップルもいます。
データによるとこの違いは、結婚する前の幸福度と大きく関連していることが分かっています。

結婚前からメンタルに問題を抱えていたり、幸福度を下げるような問題を抱えていたりする。結婚前からメンタルに問題を抱えていたり、幸福度を下げるような問題を抱えていたりする人。
また結婚する前に不安を抱いていた人ほど、離婚しやすいというのです。

つまり今は不幸だけど、結婚すれば幸せになれる。
といった認識は誤りです。

もともと人生の幸福度が高い状態であり、結婚に対してもポジティブな感情を持っている人同士が結婚するから、結婚によってより幸福度が高まります。
幸福度が低い状態であれば、結婚したところで幸福にはなれません。

この商品を買えば幸せになれる。
今は太っている自分が嫌いだが、ダイエットして痩せれば幸せになれる。

こういった認識は、データを読み解くと誤りであるとわかります。

今幸せだから、何か新しいアクションをとることで、その幸福度が増します。
今満たされていないにもかかわらず、何か他のもので埋め合わせようとしても、結局満たされる事はありません。

幸せになるのも満足するのも、自分自身です。
他人が何とかしてくれるものではありません。
また他人の心を変えることもできません。

誰かを幸せにできる素晴らしい商品やサービスであるなら、熱く訴えかけるのではなく、冷静に相手に響く言葉を探しながら理性的に訴求するべきです。

こんなに頑張ったのだからわかってもらえるはず!などという思い込みは、心が折れる原因になります。

伝わらないなら、伝え方が間違っている可能性を疑って軌道修正するのが得策です。

ここでは、自分の心を動かせるのも幸せにできるのも、自分だけであるということを覚えておいてください。

第3章 もう若くないからこそ起業を諦めるべきではない理由

ここまでの話では、私たちの多くはものを買わせるためのマスメディアの情報に惑わされて、無駄に努力してきたこと。
そして、どんなに頑張っても、人の心は動かない。
こんなに頑張ったのに!は人を動かす原動力にはならないことをお伝えしました。

なんとも身もふたもない話で、切ない気持ちになっていらっしゃるかもしれません。

しかし最後は、起業して自分でビジネスを始めたい!フリーランスとして、会社に縛られない働き方をしたい!と思っておられる。特に40代以降の方に朗報です。

起業で成功しやすいのは〇〇代!?

各種のメディアでは、20代の若手起業家が多く取り上げられています。
起業するなら、若いうちに限る!といった論調のメディアも少なくないでしょう。

40代になり、いよいよ社畜としての人生に見切りをつけたいと思うようになったが、もう手遅れなのかもしれない。
そんなふうに考えているなら、ちょっと待ってください。

データによると、起業に成功した人の平均年齢は42歳であることがわかっています。
さらに、起業に成功する確率は、60歳まで高まり続けているのです。

ただ中高年が起業に成功できたのは業種の影響もあるのではないか。
これからより注目される。IT関係の業種では、若い世代の方が有利だろうと思う方もいらっしゃるでしょう。

ところが、データによると、IT業界でも起業に成功しているのは、40代以降の中高年の人々です。

確かに若年層の方が行動力があります。
柔軟な発想で、画期的なアイディアを思いつくこともできるでしょう。

しかし、起業の際に求められるのは、ワーカーとして優秀であることではありません。
深い洞察力、広範囲を見渡す視野、そして、問題にぶち当たった時に、打開策を見つける思考力です。
こういった深みや広さを要する知識や経験は、一朝一夕に身に付くものではありません。
長くビジネスパーソンとしての経験を積んでいるからこそビジネスマネージャーとしてその能力を遺憾なく発揮できます。

若くて、人生経験が少ないにもかかわらず、大きな成功を収めた人々を取り上げれば情報としては映えます。

Facebookの創業者であるメタのマーク・ザッカーバーグ氏が「若い方が賢いんだ」と発言して、メディアを賑わせた事はまだ記憶に新しいのではないでしょうか。
人格的な未熟さを露呈しただけの残念な発言も、若いというだけで刺激的なニュースになります。

しかし、メディアが取り上げるのは、それが映えてウケるからです。
情報発信しているサイトへの流入を増やすため、雑誌がたくさん売れるためにと、刺激的で、ときには過激な偏った情報を発信します。
だからといって、それが世界の真実のすべてではありません。
事実の1部を切り取って拡大したに過ぎません。

データで分かった成功しやすい業種6選

なお本書ではデータによって明らかになった、起業に成功しやすい業種と成功が難しい業種についても言及しています。

成功しやすい業種は以下の6つです。

  • 不動産業

  • 投資業

  • 自動車ディーラー

  • フリーのクリエイティブ職

  • 市場調査業

  • 卸売業者

海外の書籍なので、データも日本の現状には即していないのでは?と考える向きもあるでしょう。
ただ日本はタイムラグがありながらも、アメリカで盛んになった文化を継承しています。
特にビジネスシーンでは、この傾向が顕著です。

これからどのような業種でビジネスを始めようか考えていらっしゃる方はぜひ参考になさってください。

なお本書では、データから明らかになった差別化の方法は、自分ブランドを確立することだとしています。

ここでは、起業を目指すのに年齢は関係ないことを覚えておいてください。

人生の重大な選択を誤らないための心得

そして選択する際は、大量に信頼できるデータを収集し、それらを読み解くことが必須であるとご理解いただけたでしょう。
可能性があるのに、巷に溢れる情報に惑わされてチャンスを逃す。

また逆に飛びついてはいけない情報を誤って選び、投資した分が無駄になる、といった事態を防ぐこともできます。

溢れた情報の中から根拠の明らかな情報を選別すること自体が難しい世の中です。
しかしリスクを最小化するためには、本当に有益な情報を選別することに時間や労力そして資金を投資することが大切です。

さいごに

ということで今日はセス・スティーブン=ダヴィドウィッツさんの著書 
「Don't Trust Your Gut 人生の一大事はデータ科学にまかせろ!」をご紹介しました。

個人的な感想にはなりますが、翻訳本にありがちな、不自然な日本語で読みにくいと言ったことがまったくない。
むしろ日本の書籍にはない疾走感満載で夢中で読み進められる良書です。

ぜひ本書をお手にとってご一読ください。

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
ではまた次回もお会いしましょう。


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