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一番好きな料理の本について(八ヶ岳の食卓)

  何年か前に養蜂家向けの講座で萩尾エリ子さんに蜜ロウを使用した蜜ロウクリームなどの作り方を教えて頂く機会がありました。
 それまで、萩尾エリ子さんについては全く知らなかったのですが、ハーブやアロマセラピーではかなり有名な人だと後から知人に聞かされました。ナチュラリストの方には結構癖が強い人が多くいらっしゃるので、講座当日はちょっときつめな感じな人がくるのかなと思っていたのですが、とても気さくでチャーミングな方でホっとしたのを覚えています。オイルの種類や効能などからかなり詳しく教えて頂いて充実した内容だったのですが、普段あまり聞かない知識なものですから(オッサンなので)、みんな興味津々。出来上がったクリームやリップを養蜂家のオッサン達が試しにつけてみるものの、普段そんな習慣がないのでクリームの塗りすぎ状態になり、可笑しくなり笑ったりして、楽しいひと時でした。
 教えて頂いた蜜ロウクリームは、作っても、そんなに欲しがる知人もおらず、また、販売するには色々許認可がめんどくさそうということもあり、年に1度くらい思い出したようにつくる程度で申し訳ないのですが、萩尾エリ子さんに興味を持って購入したのが「八ヶ岳の食卓」と言う料理のエッセイとレシピの本です。

 プロフィールの記事にも書いていますが、私は郷土料理の本を中心に料理関連の本を300冊以上持っていますが、その中で一番のお気に入りの本がこちらです。「八ヶ岳の食卓」は長野日報に萩尾エリ子さんが4年間連載していたものを1冊の本に編集し直したものです。
 毎日の暮らしの中で人との出会いや季節の移り変わり、お店のスタッフや家族のことに関するエッセイは、萩尾さんのまなざしが感じられ温かく、また何気ない毎日の中で常に新鮮な気持ちで毎日をすごされているのが伝わってくる素敵な文章です。また、そこに添えられている料理のレシピはシンプルに作ることができるものでありながら、ハーブやスパイス、蜂蜜が自然に取り入れられていて、読んでいるだけでも香りや温かさが伝わってきます。
 この飾らず自然でシンプルでありながら丁寧で、また新鮮な気持ちで毎日が綴られているエッセイを毎日少しづつ読み進めていく。そのことで自分の心もリフレッシュされる。そんな毎日を最近は過ごしています。

 どんな人にオススメなのかも補足しておきます。

①アロマ、ハーブ、シンプルライフ、スローライフと言った言葉に好感を持てる人。エッセイとして読んでも楽しめると思います。

②料理のレシピとしてみた場合、高いスキルは不要ですが、全くの料理初心者では記述が簡素過ぎるかと思います。料理のレシピの一般的な用語は知っている必要があります。自分には新鮮に感じられますが、本格的と言うよりも毎日の家庭の食卓よりのレシピです。特に、香りを楽しむ料理が好きな人にはオススメです。

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