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オタクの生前整理:5日目(葬儀と火葬について)

ちょっと話題はそれますが。
いわゆる「ヲタク」と呼ばれる人(私を含む)の最大の特徴は、「何かを熱烈に収集していること」ではないでしょうか。
生きる糧として推しを愛し推しと生きるその姿勢はとても共感しうるもの。ですが、その死後、推しグッズがどうなるかについて考えてくれている人は、まだ少ないように思います。

■死後も「推し」と一緒に過ごしたい人々

僕氏、整理収納アドバイザーで、遺品整理士もしております。
世のヲタクさんたちは自分の死後についてどの程度考えていらっしゃるでしょうか。
この場合、自分が死ぬことというよりも、自分の推しのグッズとか薄い本とかの始末の方です。
これは真面目に考えていただきたいなぁと思っているのですが。

中には「推しとはあの世でも一緒に暮らしたい」と、一つの棺に入れて火葬してもらおうと思っている人も多いのではないでしょうか。
あと「神絵師直筆のお宝イラスト」とか「初めて作った同人誌」とか、まぁいろいろ。
実は私も超人気漫画家様がデビュー前にお描きになった推しCP本は棺に入れたいとか考えてる所存…。

■ヲタクの考える至高の葬儀

こちらはなきりエーコ様のヲタ婚式があるならヲタ葬式があってもいいよねという漫画。「あの世に行っても読めるように、推し本と一緒に焼かれたい」という妄想で、我々ヲタクとしては「共感しかない」内容となっております。ぜひご一読ください(※関係者や回し者ではございません)。

これとは真逆の悲惨なネタとして(よくツイッターなどで拝見しますが)
「急死した子供の葬式で、その子供の作ったR18同人誌が参列者に配られる」という話も聞きますね。
葬式で二度死ねるとか、どんな徳を積んだらできるオプションでしょうか。

閑話休題。
今回は、火葬の際の棺の中に何を入れられるかという話をしておきましょう。

■棺桶の中に入れられるものは多くない

簡単に結論から言っておきますと、そんなに棺桶の中に入れられるものは多くないということです。
※「火葬の副葬品でお棺に入れられるもの・入れられないもの」をご参照ください。

アクキーなどグッズ類は(小さいモノ・少量ならばなんとかいいかもですけど)大量には無理っぽいです。
精々ひとつかふたつでしょうか。そもそも「金属系のグッズ」はまず無理とお考え下さい。

同人誌は「ページを折り、空気を含ませるようにして入れればいいけど、基本的にはNG」のようです。というか、推し同人誌を折る時点でかなり無理が…中身がちょっとやばいので…「無理…」しか言えないですけどね私の場合。
書籍って、燃やしたことある人は分かると思うけど、燃やそうと思っても意外と燃えないんですよ。
「燃える」というのは「酸素と反応すること」なので、
酸素と触れ合ってる面でないと燃えない。

一度、愚弟所蔵のエロ本(週刊誌タイプ)を燃やそうとしたところ(※大昔、ド田舎なので割とフリーダムに野焼きが出来たのです)、
上のページから順繰りに「捲るように」燃えていったのを思い出します。
人目に付いたら困るから焼くという手段に出たのに、1ページ1ページ、捲れるように焼ける。
苦行でしたねー(遠い目)

とまぁそんな感じですので、分厚い同人誌とかお宝本はまず入れられないと思います。
私の場合、自作の同人誌は基本的に100ページ超えの小説本なので、無理ゲーということですな。

布類も大量のモノや大きなもの(巨大ぬいぐるみなど)はNGで、
ポリエステル素材などもNGとしているところが多い様子。麻や木綿などの天然素材なら可能性はありますが…
コスプレイヤーさんだったら「死に装束くらい自分で作りたい」と思われたりするのかしら。そういう時のために麻や木綿など天然素材で燃えやすいものを選んでおかねばならないかもですね。。。

これ、色々と理由がありまして。
火葬のことってあまり本気で考えたことないでしょうが、
毎日たくさん焼いている火葬の「窯」にも寿命があり、
人間以外の余計なものを焼いてしまうと窯に負担がかかるんだそうです。

なので、自分の死後には、
推しと一緒に灰となって昇天するのではなく、
他の方法で一緒に生きてゆける方法を考えてあげてください。
漫画の中で書かれているように、最推しのグッズを仏壇に供えてもらうとかもいい手段だと思います。

■推しとの死に方は真剣に考えておきましょう

今回、身内のヲタクグッズの片づけを手伝わせてもらって痛感したことは、
「大量に抱え込んだ推しキャラ/推しグッズとも、いずれ別れなければならない日が来る」ということ。
その際に心残りのないように、
「どの子を棺に入れたいかを選別しておく」
そして
「それを何かの手段で残された人に伝える」
ことが大切なんだなということでした。

今回のように「生前整理」であれば、かなりゆっくり時間をかけて選別することができたし、売却して換金することもできました。
しかし急死した時には選別もできないし、ゆっくり売却することもできない。むしろ一般の人が見た場合「ヲタクグッズなんてゴミ!」「人様の目に付いたら恥ずかしい!」と思って全部捨ててしまうかもしれません。
しかも、捨てるのだって有料なご時世…!

日々お仕事&推し事に忙しい日々と思いますが、
どこかでそういう整理をする時間を捻出してほしいなぁと思います(*^_^*)

6日目に続きます。


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