総合職社員は厳選採用して全員を幹部へ昇進するべき

日本の大企業は、総合職採用を取り入れている会社が多い。(最近は、ジョブ型採用も増えてはきたが)

総合職といえば、幹部候補であり、幹部になるために様々な職種を経験させられる。要は、その会社のスペシャリストとなるために。 
そして、仕事の成果に基づき、課長なり部長なり役員へ出世していく。

業種によって、総合職の幹部昇進に対する考え方は異なる。
幹部=課長クラス(15人程のチームを統括する立場)

ほぼ全員が幹部になれる大企業もある。国家公務員のⅠ種、鉄道会社、日本郵政など。これらの会社は、少数採用である。

大半の大企業が、競争の結果、一部の社員のみ幹部になれる仕組みを取っている。

幹部になるためには、成果に対してコミットメントしなければならない。
近年は減ったとはいえ、
長時間労働や会社への過剰な奉仕も、まだまだ残っている。
そして、競争が厳しい会社(幹部になれる割合が2〜3割)だと、
競争を勝ち抜いた幹部によるハラスメントの可能性が高くなる。根性論の押し付け、マウンティングなど。
たちの悪いことに、競争が厳しくない会社(幹部になれる割合が8〜9割)だと、年齢相応に昇進できていない社員への扱いが悪くなる。中にはイジメに近い行為も見られる。

そう、誰でも平等に出世できる可能性がある状況は良い面をもたらさない。
出世を目標とすることで、仕事のモチベーションにできるから、良い面もあると言われるが、誰しも出世を目指しているわけではない。

どの大企業も、採用の方針を下記のように改めるべきである。
①:少数の総合職(=幹部候補)採用、全員が部長以上に昇進。全国・全世界転勤あり。学歴とやる気のある人のみ採用。

②:大多数の、専門職・エリア職採用、最高でも課長クラスまでの昇進。エリア内、転居を要さないレベルの転勤あり。原則、自分の専門分野の仕事に従事する。

現在、大企業の新卒採用(文系)では、総合職か一般職(エリア総合職)の2種類の方法を取り入れている会社が多い。

ただ、男性に関しては総合職しか選択できないのが現状。否が応でも、出世競争に晒される。
皆が皆、出世や高収入を目指しているわけではないから、働き方の選択肢を増やすべきである。

出世や高収入を目指したい人だけが、ハードな条件で働けば良いのだ。
総合職は採用という入口の時点で、厳選して絞り込んで、少数精鋭にするべきである。
現に、アメリカやヨーロッパでは、このような採用方式を取っている会社が多い。

皆がみんな、同じような夢を見られる状況が幸せをもたらすとは限らない。

余談だが、就活で学歴フィルターが存在するのは問題無いと考えている。建前上、存在しないと謳うのではなく、存在していると明らかにする方が、変に夢を与えることもないのだ。
実際のところ、マイナビ・リクナビが普及する前、25年位前までは、露骨な学歴差別は、あからさまに存在していたからね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?