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短編

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短編を纏めております。 良かったら覗いてください。
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唐揚げ

唐揚げ

僕には祖父母がいる。
誰にでもいたことはあるとは思うがそれはいい。

僕は母と似ているせいか折り合いが悪く、祖父母の家で叔父とも一緒に生活している。

さっき2階から降りてくると夕飯の美味しそうな匂い。

祖父が優しく、大きめの唐揚げを中華鍋であげている。
祖母はその手伝い。

玄関先では可愛い学生のお手伝いさんが、箒で掃除をしている。

ただ、祖母は声のトーンが少し高い。
"おばあちゃんじゃない

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ダメな私はどう生きるか?

ダメな私はどう生きるか?

今まで生きている中で何度か人生と言うのだろうか?終わる又は終わらせるタイミング何あった。
私はある一家の長男として生まれた。
生まれた時。
生後間もなく私は脳の大半が血液で圧迫され生死の境にいた。取り除いた後も障がいが残ると言われたそうだ。
手術の甲斐があったのか。目立った障がいは無く退院出来たらしい。

成長して親が大学の附属幼稚園を受けさせた。
落ち着きがない子どもだったらしく、それが原因か今

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物書きは偏人が多いのか

物書きは偏人が多いのか

自分の描くもの、特に文章は他人に見せるのは気恥ずかしいものである。
それはある種、自身の心の中を他人に開け広げることと似ていて、羞恥心に近いものを感じる。

電車に乗っていると、A4大のノートに一心不乱に何か書く学生がいた。
手の動きを見て文字の類だと分かる。

何かの勉強なのだろうか?

しかし、参考書の類は見当たらない。
ところどころ赤を入れている。

頭の中のものを書き写しているなら、恐ろし

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色恋は蜜の味の毒

色恋は蜜の味の毒

私はたまに行くバーがある。

ある時久々に行くと、1人綺麗めの女性が座っていた。

気にはしつつも離れて座ると、バーのマスターが話を繋げて紹介してくれた。

その女性とは昔の仕事の共通点と話しやすさ、親しみやすさ、女性的魅力もありすぐに距離が縮まった。

なんでもお店をしているようで、そこにも何度か行くようになる。

そんなある時マスターの持っている某クラフトゲームや某サバイバルゲームを各自の家で

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