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本と三線と石垣島      ✴︎〜11人の小学校体験記〜

草木染め2日目。前日の真っ白な布は、     全体に福木の黄色をまず染めたところで1日目は終了した⬇️

福木染め一回目

福木もガジュマルもアルミ媒染(ミョウバン)が良いらしく、植物によって、もしくは、出したい色味によって、鉄焙煎、銅焙煎などと変わってくる。

今回の工程は、               アルミ媒染20分→福木染葉っぱ10分→アルミ媒染20分→福木染皮10分→ガジュマル10分→アルミ媒染20分→ガジュマル10分

2日に分けて、かなり簡略化しているけれど、  ざっとこんな感じ。

福木の皮は濃く染まる。2日目。

グラデーションにしたい希望があったので、薄く全体を染めて、濃い部分をまた染めて、最後にガジュマル部分を染めたら、黄色とピンクが重なり合う部分がオレンジ色の夕陽の色に染まる予定で、やりながらも、取り出してみないとわからない、エキサイティングな作業。体験なら、出た色味がその時の色だ!と大雑把でいいけれど、商品はそうはいかない。

染めたい部分だけ、ガジュマルの染液につける。10分手に持ち続けるのは腰にくる。

深石さんの作業は緻密だ。

赤の色でも、濃い赤もあれば、薄い赤もあり、中間色もある。それが、全体の色に言えること。
ミョウバンが1gに対して水が1ℓ。とか、それが、媒染が銅なら変わるし、生地が絹ではなく、木綿なら染まりにくいから、濃度を濃く。とか、、
とにかく、研究と実験の繰り返し、ノートに記録して、確実な色の出し方を模索する深石さん。

絹が一番染まりやすい。自然の色を出しやすいという。

整理され風の清む工房から、糸が紡がれ、染められ、“カタンカタン”と織り機の音がする。

そうして、美しい織物が出来上がる。     八重山の厳しい人頭税のために、上納していた 織物。煌びやかな衣装に身を包んでいたのはお偉いさんたち。芭蕉や苧麻の服を着ていた庶民。 芭蕉や苧麻の服も今は高くて着ることはできないけど、昔の技術の凄さと、それを受け継ぎながら、今の時代に合わせて作られている方の技を見ることができた。

天日に干すと色が定着するという。

広げてみると、イメージと少し違いながらも、この時に出た色とグラデーションになった。

新しい雛が生まれて、東の空に羽ばたいて行く鷲にもみえる。私の好きな八重山民謡【鷲の鳥節】

そうすると、秋野イサムさんの絵本【サシバ舞う空】にも見えてくる。ここの家主さんと仲の良かった秋野イサムさん。

不思議と色も似ていた。

こうして繋がっていく思い出たち。

何を選択していくか、何故それをしたいのか。
その意味が、その時分からなくても、したいと思うことには、答えは後からやってくるのかもしれない。

“自分はこれしたいんだ”

その気持ちを見つけ出し、その理由を考えていくことが、自分にも誰かのためにもなるんじゃないかな。

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