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【幼児教育を科学する③】真似していい!文化進化に裏付けされていた。

こんにちは〜honaです!

今日は朝から突然胃腸痛に襲われ…その後回復して出かけたけれどどこか調子が悪かったのでしょう買い物に失敗しnoteもこの時間まで先延ばしに。。今日はぐったりな私です(~_~;)

しかーし!明日は横浜港開港記念日で子ども達がお休み!ということで夫も休みをとって家族でおでかけ予定\(^o^)/✨✨気分リフレッシュするぞー。

というわけで今日も、「幼児教育を科学する」シリーズやっていこうと思います!

昨日と同様、「文化がヒトを進化させた」で気になった内容から考えていきます。

非常に面白いお話があったのです。
なんと私たちヒトには、キリン、シカ、シマウマなどを追い詰める能力、つまりそれだけの長距離を走れる能力があるのだそうです!ご存じでしたか?私は初めて知って驚きました!

そのからくり。

例えばヒトには土踏まずがあること、下半身の関節がすべて長距離走に適していること、大臀筋が発達していることなど、ヒトは身体的に長距離走に有利な特徴を持っている
加えてさらに有利なのは、そのすぐれた体温調節機能だということなのです!ヒトはどんな動物よりも大量に汗をかくことで、体温や特に脳のオーバーヒートを抑えることができて、長距離を走ることができるのだそうです。

一方で、多くの動物たちは瞬発的に速く走る能力はあるけれども、数時間にわたる追いかけっこには筋骨格的にも体温調節機能でもヒトより劣るのだ、ということのようです。

しかしながら、そのすぐれた体温調節機能を持っているだけでは足りない。大量に汗をかく性質上、水分を一度に大量に摂取できないヒトは「水分を少しずつ補給する」という要素を満たさなければ、追いかけっこでその機能を活かすことができません。

ではどのようにして解決したのか?
それがなんと、文化進化によってもたらされたとのこと。

種明かしをしよう。文化進化によって、水の容器と水場探しのノウハウがもたらされたのである。

こうしてみると、それぞれの環境のもとで水容器を作ったり、水場を探し当てたりするノウハウが文化進化によって生まれないかぎり、発汗による優れた体温調節システムの遺伝的進化など起こりえないことがわかる。ヒトをすぐれた長距離走者にした一連の適応も、実は文化-遺伝子共進化の一環なのであって、水という不可欠な要素が文化によってもたらされて初めて可能になったのだ。



続いてもう一つ、面白いと思った話をご紹介します。こちらは子ども関連のお話。

生後1年しない子どもにすでに、植物を避ける保守的傾向があるそうです。それは、ヒトは植物を食料・薬品・建材にと多様な用途に利用してきているのだから、見慣れない植物に遭遇した時に、棘や不快な油脂成分、危険な毒素などの危険を避けるようにできているとのこと。

その性質を試す実験を、生後八か月~一歳六か月の乳幼児を対象に行ったそうです。
以下に触る機会を与えたそうです。
 ・未知の植物(バジル、パセリ)
 ・未知の人工物
 ・見慣れた人工物(木製スプーン、電気スタンド)

すると、月齢に関係なく、ほとんどの乳幼児は植物にまったく手を触れようとしなかったそうです!
一方で、人工物には、未知のものであってもまったく躊躇せずに触ったそうです。

しかし、ヒトは前述したとおり植物を多様な用途で活用しています。この傾向をどう乗り越えるのか?それについて、以下のように述べられていました。

周囲の人々を見て学ぶのだ。乳幼児は、周りの人々が植物をどう扱うかを鋭く観察していて、周りの人々がすでにさわったり食べたりした植物でなければ、さわることも食べることもしない。

おそらく遺伝的な性質である保守的な傾向を、文化的適合が乗り越える
しかもこれもやはり、他者を見て学ぶ
とにかくヒトは子どもの頃から、周囲を観察しまくっているんだということが、今回のお話でも理解できました。昨日ご紹介した社会的参照とも似通っている話だなと感じました。

ヒトは、遺伝子の変化によって、大きな脳、長い幼年期、短い大腸、小さな胃、小さな歯、伸長性に富む項靱帯、長い脚、足裏のアーチ、器用な手、軽量の骨、そして脂肪を蓄えた体をもつに至ったが、このような遺伝的進化を駆動する要因となったのは、累積的な文化進化――突き詰めると、他者の心の中に蓄積されていく利用可能な情報――だった。文化がヒトの身体を形作ったのである。
(中略)
ヒトはこれまでずっと、さまざまな道具や習慣や調理法など、生存や繁殖を有利にしてくれる複雑きわまる文化の産物にあふれた世界の中で適応してきた。その長い歳月の間にヒトは、自分の経験や生得的な直感よりも、他者から学ぶ文化的情報に絶大な信頼を寄せるようになっていった。


「文化がヒトを進化させた」を読み進めれば読み進めるほど、文化、つまりこれまで他者が経験して積み上げてきたことを継承してこそ、ヒトが地球上で繁栄できたということが、よくわかりました。

体温調節機能と水の補給システムに説明されるように、遺伝的な形質変化ですらも、文化的適合によってもたらされている。

文化的適合。1人1人が、ちょっと他の人とは違うことをしてたまたま前進する。それをまた別の人が真似していって、その真似が複合したり、偶然が重なって、また少し前進する。それによって、その環境に適した文化が生まれていく。

この仕組みって、まさに今も子どもに体験してほしいことだなと思いました。
自分が出来ることは限られているけれど、他者の真似をして試してみたら、うまくいった!ってこと、たくさんあると思います。

もちろんその後、自分なりに考えて改良する工夫も必要だとは思いますが、「真似していいんだ!」と思えると、しかもそれが文化人類学的に説明されると、なんだかほっとしました笑


ちょっと纏まりなかったですが、、、今日はここまで。

お読みいただきありがとうございました!


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