パーフェクトな日々など

淡々としたトイレ清掃員、
平山の日々の仕事と暮らし。
しかし小さな新しい喜びが
木漏れ日のようにもたらされる。

風に揺れる木の葉の光と影、
それはまるで人生のよう。
楽しみもあれば悲しみもあり、
嬉しさもあれば苦しさもある。

若い頃に聴いていた音楽が
カセットテープから流れる。
ハイスミスの『11の物語』や
幸田文の『木』を読書する。

「パーフェクト・デイズ」の
映画で平山の心の微妙な彩が
見る者の胸を静かに打つ。
完全なる日々などないのだと。