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「親といるとなぜか苦しい」ドンピシャ やっぱりうちの親は話しても無駄な人

「親といるとなぜか苦しい」話題ですね。私も入手して読み始めました。身に覚えがあり過ぎてしょっちゅう立ち止まるので、なかなか読み進めません。

本の目的は、親を客観的にみられるようにすることだそうです。精神的に未熟な親は能力に限界があるのだと理解したうえで、事例を紹介しています。
親の色々な面を冷静に見ていくことは大切だと、著者は述べます。また、親を責めるというよりは、どうしてそうなのかを理解することに促します。「親を新たな目で見られるようになり、結果として、自分と言う存在を根底からしっかりと認めることで、精神的に自由になれる」と説きます。

22ページに子ども時代のチェックがあります。15項目中14項目が当てはまりました。唯一迷ったのは「えこひいきをする」。ただ、私と情緒的交流がほぼ皆無な母親は、妹とは割と普通に交流していたので、それをえこひいきと解釈すると当てはまります。満貫~♪

57ページに親の精神的な成熟度チェックリストがあります。数が多いほど成熟していないことを意味します。母については15項目中12項目が当てはまりました。父のことをチェックしようとして困りました。そもそも感情の交流がなさ過ぎて、どう判断していいのかわかりません。父は話し相手ではないと、かなり早いうちに諦めたようです。まとめると、両親ともになかなか未熟な人達であるとわかりました。やれやれ。

精神的に未熟なうちの両親もかつては子どもでした。子ども時代に、心の奥底にある感情を封じ込めざるを得なかったのだと思います。

ここでご注意!親の事情を理解したからといって、親に歩み寄りたいと思っているわけではありません。あの地獄がどういうメカニズムで出来上がったのか知ることで、対処したいのです。この辺すぐに「親孝行」「親思い」などと言われてうんざりしているので、念のため。

事例がたくさん載っています。心に響くところが多すぎていちいち空想に耽るので、ちっとも進みません。

一つの例。経営コンサルタントである女性Nさん、50歳。高い知性と人付き合いのスキルを持ち、伴侶との間に子どもも立派に成長してよい友人に恵まれています。公私ともに充実しているように見えるNさんは、よく悪夢を見ます。

「繰り返し見る悪夢です。どうしようもない状況に追い込まれて、そこから逃げ出せない。何とかして出ようと、必死に試みます。いろいろな道、いろいろなカギ、いろいろなドアーどれも全部ダメなんです。ひとりぼっちで出ようとあがいているのはわたしだけ。ほかにはだれもいません。だれひとり手を差し伸べてくれないんです。かばってももらえないし、不安でたまらない。そうして目がさめるんですけど、心臓がバクバクしています」
Nさんの夢は、精神的な孤独をよく表している。すべて自分ひとりで対処しようとして、だれかに助けを求めようと考えない。親は、形の上では存在しているかもしれないが、子どもに助けの手を差し伸べたり、かばったり、安心させてやるようなことはほとんどない。

「親といるとなぜか苦しい」51ページ

形の上では存在している親、というところが我が家と重なりました。衣食住は提供するけれど、精神的な支えが皆無に近かった。

Nさんは成人して公私ともに充実した生活を送りつつも、心のうちでは子どもの頃と変わらず、孤独や、誰にも助けてもらえない不安に怯えているようです。その不安をあおるのが母親との関係だと、Nさんは50歳になってやっと理解し始めたそうです。しかもこの母親は、同居していると書いてあります。こんな母親が同じ屋根の下にいると、生活に暗雲が垂れこめますね。

私が体験した精神的なネグレクトは、親の未熟さに由来するものだとわかると、安堵します。私が欠陥人間だからではなかったのです!

一般的に精神的に未熟な親は、自分のことしか考えない、共感力が低い、自分と他人の心の境界線を無視してくる、精神的に親密になることを拒む、コミュニケーション能力がとぼしい、内省しない、人間関係がこじれても修復を拒む、すぐ感情的になる、衝動的、親しくなっても親しさを維持できない、のような特徴を持つようです。

両親のあれこれが当てはまります。たとえば親の内省しない壁に散々ぶち当たりました。20代半ばのころ、積もり積もった恨みや怒りを親にぶちまけたとき、母はおろおろして、父は拒絶しました。その後も何かを訴えたとき、両親は一時的に大騒ぎをするものの、考えを深めることができません。本のおかげで、両親には能力的な限界があると再確認できました。読書は力。

母のことがズバリ表されている箇所がありました。「精神的に未熟な人は、自分の要求をはっきり伝えずに、意地悪く自分の思いを察してくれというプレッシャーをかける」これよ、これこれ。いつでも、はっきり言語化して伝えず暗黙の要求をしました。「察してよ」ですって。あんた何様やねん、と今なら言えます。でも、子ども時代の私にとって母親は世界を統べる神のような存在。その神がこの態度だと、何をどうしたら安心なのか道筋が分からず混乱するばかり。このような態度は子どもを酷い不安に陥れます。適切なケアを受けない限り、成人してからもその不安は消えません。私にとって、世の中は恐ろしく不安に満ちた場所になりました。

あとからあとから感想は尽きませんが、今日はこの辺で。

こんな親の元で立派に育った自分を誇りに思います。傷だらけで走り続けた人生。

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