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【授業紹介】高校社会の授業開き Vol.2 なぜ日本だけが成長できないのか? 

新学期の歴史の授業開きでは、パラダイムシフトについて説明するところからスタートします。

Vol.1では、世界経済が発展する中、日本経済だけが30年間成長できなかったことを説明しました。

生徒にその理由を尋ねると必ずできるのが、「少子高齢化」。

しかし同じように少子高齢化しながらドイツや韓国は経済成長をしてます。

ここから韓国に注目していきます。

韓国の経済発展が著しいのは、高校生も実感しています。

平均賃金や一人当たりの実質GDPなどもいつの間にか抜かれていました。

それだけでなく2023年は台湾にもGDPが抜かれ、そのまま差がついていくと言われています。

ちなみに韓国経済は20年で4倍成長しています。

実際に韓国に行ってみた!

そして2023年3月に訪問した韓国視察についての報告をしていきます。

訪問したのは韓国第3都市の大邱(てぐ)。

大邱の市場は平日の昼間でしたがとても活気がありました。

突如現れる美しい博物館

宿泊したホテル。

歴史あるミッション系大学。

日本語学科の先生たちと交流しました。

さあ、ここでクイズです。

こちらの車は何の車でしょうか?

生徒たちはすぐに「電気自動車?」とくいつきます。
「テスラ?」
近未来的なかっこいい姿に教室がざわつきます。

正解は

韓国のヒョンデ社のアイオニック5という電気自動車です。
日本にも輸入されていて、2022-2023年のインポートカー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。

ネットで調べてみると内装はこのような感じらしいです。

内装も近未来的!
街中にはたくさんの電気自動車が走っていました。

一方、大邱の普通のスーパーの駐車場の写真。

電気自動車の充電スペースがとても広いエリアを占めています。

実際に韓国で見て、日本との違いに大変驚きました。

そしてスーパーの中のコーヒーショップ。

効率的かどうかは別にして、ロボットが入れるコーヒー、とても面白いですね!

日本だけが成長できなかった答え

さあ、ここで「日本だけが成長できなかった答え」を考えます。

生徒は「韓国の方が新しいことにチャレンジしている」「新しい技術を取り入れるのに敏感」などと答えていきます。

 生徒が答えた通り、日本経済が成長できなかった理由の一つはテクノロジーを活用し、効率化することにチャレンジできなかったことでしょう。

2020年の新型コロナウイルスの流行により、日本の社会も大きく変わりました。

オンラインミーティングの日常化や学校の臨時休業、そして飲食店の休業。
マスク社会。

しかし現在、日本は新型コロナウイルスの沈静化により急速に2020年以前に揺り戻されています。

特に学校はコロナ前から進化しているのか・・・?

果たして学校はテクノロジーを活用し、より充実した新しい学習活動にチャレンジできているのか?

この歴史上の大転換機に直面している私たちは今後どのように進んでいったらいいのか?

この一つの問いをきっかけに歴史の授業が始まっていきます。

歴史総合の学習指導要領の目標の一つである「よりよい社会の実現を視野に課題を主体的に追究,解決しようとする態度を養う」ことの始まりです。

また不確実な世界の中で未来のウェルビーイングに向かっていく学習者のエージェンシーを身につける学びへのスタートでもあると思います。
 

このようなマインドを生徒と共有しながら、新しい学びにチャレンジしていきたいと思います!

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