千嶋辰治(フリーライター)

北海道在住。 キンマweb(https://kinmaweb.jp/)にてMリーグや麻…

千嶋辰治(フリーライター)

北海道在住。 キンマweb(https://kinmaweb.jp/)にてMリーグや麻雀最強戦の観戦記者を務めています。 麻雀のことから、おっさんの昔話まで。 とっ散らかりながらいろんなことを書いてみます。

マガジン

  • RAIN

    僕が死ぬまでにまとめておかなくてはと思っていた話があります。 夢と現の間を行ったり来たりして、ゆらゆら揺れながら描いた世界。 誰に向けて描いたわけでもないんです。でも、せっかくなので。 ここに置いておきます。

  • 本当に強かった10人のプロ

    実際にお会いした素晴らしき麻雀のプロフェッショナルを紹介します。

最近の記事

  • 固定された記事

Rain

1988年にリリースされた、大江千里さんの「Rain」。 僕がこの楽曲に触れたのはリリースから2〜3年経った頃。 「大好きな渡辺美里さんに楽曲を提供されている方」 そんな出会いだった。 子どもだった僕は、千里さんの紡ぐ言葉が全く理解できなかった。 いや、今でも理解できていないと言った方がいい。 特に冒頭の一節。 僕はあれから30年くらい歌詞の意味を考えているけれど、答えが出ないままだ。 僕の多感な時代は、KANさんと渡辺美里さん、そして千里さんの楽曲と共にあった。 時に勇

    • 龍龍杯 夏

      今日の東京は30度越えの真夏日。 北海道生まれの私にはちょっと堪える暑さだけれど、湿気っぽい暑さって嫌いじゃないんですよね。 地元北海道の麻雀最強戦を除いて、配信対局は2度目。 まさか夏目坂スタジオで麻雀を打てる日が来るとは夢にも思っていませんでした。 夏目坂スタジオへ向かう道すがら。 地下鉄の通路がコロッセオに向かう敢闘門のように見えて、不意に写真を撮ったんです。 思えば、何気ないこの通路がそんなものに見えている時点でかなり入れ込んでいたんでしょう(笑)。 少しだけ自

      • 教え子に会う

        私は過去の一時期、仕事で先生みたいなことをしていました。 町内会から子どもたちを集めて、地域の子どもリーダーを育てましょう、というもの。 その時に通ってくれた子が東京にいるんです。 私が東京へ出張で行くたび、きちんと生活しているかという「生存確認」をするつもりで声をかけているんですが、都会に対して嫌な染まり方をせず、しっかりと生活をしているみたいです。 今回も上京の都合を伝えたら「ぜひ!」とのこと。 夕方からお茶でも飲んで、それからご飯を食べようということになりました。

        • 「龍龍杯2024夏」に向けて

          卓を選んでください6月の予選を通過した際、事務局からメールが届きました。 「大会の出演者は以下のとおりです。どちらの卓で打ちたいか選んでください。」 選択肢は二つ。 A卓は武田雛歩プロ、赤木クロプロとユーザーさん二人。 B卓は二階堂瑠美プロ、仲田加奈プロ、一瀬由梨プロとユーザーさん一人。 私は2位通過なので上位の方が選ばなかった方の卓に入るわけですが、一応希望は教えてください、とのことです。 私は迷わずB卓を選びました。 そっちの方が勝ちやすいと思ったの?って? い

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        • RAIN
          5本
        • 本当に強かった10人のプロ
          3本

        記事

          会いたい人に会いに行く

          今週末、東京に行きます。 目的は、土曜日の13時から日本プロ麻雀連盟チャンネルで無料放送される「龍龍杯 夏」に出演するため。 カメラの前で打つ経験は何度かさせてもらってますが、今回は憧れの夏目坂スタジオで打てると言うことで、出演が決まってから本当に楽しみにしていました。 ただ、最近の麻雀の成績は実力どおり散々なので不安しかありません。 自信を持って私の麻雀を観てください…とは言えませんが、他の出演者の方が本当に豪華なので、私のことはついでに観ていただければと思います。

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          しょっぱいオムライス

          2ヶ月の休養を経て、美里は仕事に復帰した。 まどかと井上の献身的なサポートもあり、美里の体力は徐々に戻っていったが、元にように働けるようにはならず、午前中はデスクワークをこなし、午後のわずかな時間にレジに立つという日々を送っていた。 季節は巡り、そして、僕らは再会した。 「店長にお会いになったのって、本当に奇跡的なことと俺は思います。だって、いつもは昼のたった1時間しかレジにいないんですから。ただ、あの日はものすごく忙しくて、珍しく店長が長くレジにいてくれたんですよね。

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          心を、強く。

          彼女…いや、美里は勢いよくリセットボタンを押した。 山と配牌が卓から上がってきたが、美里の顔が曇った。 「違う。これじゃない。」 「何が?」 「私があなたと打ちたかったのはこれじゃない。」 そういうと、美里は店員を呼んだ。 「すいません。サイコロで配牌を取りたいんです。あと、赤牌は全部抜いてください。」 僕らが出会った頃。 そう。かつて、美里が古着屋の雇われ店長をしていた頃に通っていた雀荘。 ビルのオーナーである店主の笑子が趣味で営んでいた「楓」という名の店は、

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          東京へはもう何度も

          20代の数年間。 僕は毎年8月の頭に東京へ出かけていた。 目的は麻雀。 東京滞在中の9割は高田馬場にいて、その内8割は麻雀をしていた。 だから、東京滞在中の72%は高田馬場で麻雀をしていたことになる?のかな。 以前に書いた「RAIN」は、向こうみずに麻雀を追いかけていた頃の話…としているが、残念ながら全てが本当の話ではない。 そして、これから語ることもほとんどが嘘っぱちだ。 おっさんが暇つぶしに書いた作り話。 そう言うことにして読み流してほしい。 「RAIN」の頃から数

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          死生観

          今日、Xでバビイこと馬場裕一さんがお亡くなりになったことを知りました。 私は馬場さんとご一緒する機会に恵まれませんでしたが、麻雀の世界で文章を書く仕事をしている身としては足を向けられない方。 心からご冥福をお祈りいたします。 このニュースを朝に観たからなのか、今日は一日「死生観」という言葉が頭を離れませんでした。 ここ最近体調がものすごく悪いこともあって、「もし自分が死んだら」ということを割と身近に感じることが増えたんですよね。 それで、先日から「死生観」というテーマで

          誹謗中傷が奪った大いなる財産〜カレン・カーペンター

          出会いはサービスエリア夏休みや冬休みに家族でドライブに出かけると、父は車のカセットデッキやCDデッキから洋楽を流すの好きでした。 若いみなさんはご存知ないかもしれませんが、その昔、高速道路のサービスエリアには1,000円で帰るドライブ用のCDがたくさん売られていて、父はそこで何枚かCDを買い込んでドライブの供としていました。 父と母は二人が出会ったディスコで流れるような音楽が好きだったようで、ドライブに出るときは決まってそれらの音楽が流れていたんです。 私が小学5年生の

          誹謗中傷が奪った大いなる財産〜カレン・カーペンター

          さよならポインセチア

          昔から僕はクリスマスが嫌いだ。 クリスチャンでもないのに、なぜ世の人々は浮かれているのか? いまだにその気持ちが理解できない。 いわゆる「へそまがり」なのだと思う。 子どもの時分であればまだ理解はできる。 プレゼントがもらえるという単純な理由があるからだ。 しかし、大人になってサンタクロースが現れなくなってからはなんて事のない一日になった。 街がホリデーシーズンでざわついていても、僕の興味は欲しかったものがマークダウンされるか否かの興味しかない。 だから、彼女や家族がいた時

          さよならポインセチア

          清月

          「翼の王国」WORLD RICHI Online Team League が龍龍を舞台に開かれますが、先日アマチュアにも門戸が開かれるということが発表されました。 4人チーム戦。 私はリアルにあまりお友達がいないので、出場することはないかな…と思っていましたが、奇特な方(?)からお声がけをいただきチームを組むことが叶いました。 私みたいなもんに声をかけてくださるんですから、そりゃ奇特も奇特…ですよね、本当にw 奇特な言い出しっぺでチームリーダーのいとうメルさんから、 「チ

          Burn out

          私は競技者に向いていない、そう思います。 競技麻雀の世界の片隅に27年くらい身を置いているけれど、若い頃から対局の後に「燃え尽きる」ことが何度もあって、数日に渡って体調が悪くなることがあります。 戦うものたちには、リーグ戦やタイトル戦といった戦う場が否応無しにやってきますよね。 それらは体調や気分など関係なしにやってきますから、体調やスケジュールの管理はとても大事なこと。 だけど、僕は昔から「ペース配分」の出来ない人間で、その点だけをとっても競技者にはまるで向いていないの

          記しておかなければいけないこと

          2020年。 前年から始まった新型コロナウイルスによる影響は深刻を極めていた。 同年5月。 緊急事態宣言が発令され、生活必需品の流通に関する業種以外のほぼ全ての経済活動が停止した。 国や道は休業に伴う補償金を出します…とはいうものの、それまで行っていたことの継続性まで補償されるわけではない。 目先の生活はそれでなんとかなるけれど、問題は「その先」。 一旦止まった客の流れが元に戻るかどうかなんて誰にもわからなかった。 いわゆる「コロナ禍」を私たちはなんとか乗り越えてきた。

          記しておかなければいけないこと

          「脚の貯金」と「脳の貯金」

          練習しないと「貯金」がなくなる!?1年半前。 とあることで元競輪選手の方と知り合いました。 ある日のこと。 一緒にお茶をしていた時に、選手時代のお話を伺ったのです。 レースのことも興味深いところではあるのですが、もっと面白いお話が「練習」のことでした。 競輪選手はとにかく自転車を漕ぐのが仕事。 筋力トレーニングはやって当たり前なのでしょうが、それよりもとにかく自転車を漕ぐ練習を時間の限り行うのだそうです。 その方がおっしゃるには、室内で漕ぐ「ローラー」を何時間も… と

          「脚の貯金」と「脳の貯金」

          誰よりも高く跳べ!

          物議を醸した「あの」企画が始まった4月1日に発売された近代麻雀5月号から4号連続で開催される「麻雀最強戦2024出場プロ読者アンケート」が始まりました。 そのエントリー数、実に67名。 投票でトップになると麻雀最強戦に即オファーされ、2〜9位になると来年の麻雀最強戦の出場権が得られますが、かなりの狭き門のようです。 昨年行われたアンケートでは、原えりかプロが誰もが考えてもやらなかった「大量買い占め大作戦」で耳目を集め、今年の麻雀最強戦でしっかりと爪痕を残しました。 しかし