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読書日記。

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読書日記集です。
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#歴史小説が好き

読書日記その540 「近藤勇白書(上)」

読書日記その540 「近藤勇白書(上)」

試衛館時代〜新選組結成〜芹沢鴨静粛〜池田屋事件〜禁門の変

狂瀾怒濤の風雲うずまく幕末。おのれの正義をつらぬきながら一心不乱にかけぬけた若者集団「新選組」の局長、近藤勇のものがたりだ。新選組といえば土方歳三、沖田総司、斎藤一や永倉新八がよく描かれるが、局長である近藤勇はなぜか影がうすくなる。本書はそんな近藤勇を中心に描かれた数すくない作品だ。

池波先生の描く近藤勇。それは厳しさと優しさの両方をか

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読書日記その535 「武士の紋章」

読書日記その535 「武士の紋章」

おのれの志を貫いた武士(おとこ)たちの魂を描いた短編集。

【智謀の人・・・・黒田如水】

いろいろと諸説はあるが、ここではあわよくば天下を取ろうと、野心をうちに秘める如水が描かれている。幽閉時にひそかに決意し、関ヶ原の戦いでは、如水は九州一円を平定。さあいよいよ東上かという時に如水のもとに悲報がとどく。

東西両軍が激突した関ヶ原の戦いは、たった一日で西軍が完膚なきまでに壊滅してしまうのだ。もと

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読書日記その534 「播磨灘物語 3」

読書日記その534 「播磨灘物語 3」

小寺氏寝返り〜官兵衛幽閉〜竹中半兵衛、松寿丸をかくまう〜村重落去〜伊丹城落城〜半兵衛の死〜三木城落城〜宇喜多直家の死〜秀吉軍、岡山城入城

官兵衛の主君である小寺藤兵衛の小物ぶりには呆れる。官兵衛は藤兵衛のはっきりしない態度に振り回され、結局1年有余という長い間、荒木村重によって幽閉され半死半生の目に合うのだ。

ここで官兵衛にとって幸運だったのは、村重がキリシタンの理解者だったこと。キリシタンで

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