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20年前のキューバ(2002年の旅の記憶、後編)
前編ではハバナ旧市街地を中心に散策した内容でしたが、ぶらりキューバの一人旅は、交通手段を手に入れて急展開していきます。
アメ車と乗り合いタクシー
キューバの道路を走っている車がすべてというわけではないけど、1960年代のアメ車をよく見かける。
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街を歩いていた観光ガイドと称する“ミスターオニール”に頼んで交渉してもらった。(基本的に乗り合い制なので、行き先とか運賃の交渉ができないと乗れない)
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行き先を決めていたわけではないので、ガイドのミスターオニールの自宅に向かう。「ウチにおいでよ、カミさん紹介するよ」というノリ。
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なんでも、この奥さんは3番目の奥さんで、2番目の奥さんとは同居。最初の奥さんの子供のうち何人かは一緒に住んでて、どこの子供だかわからない子供も一人一緒に住んでる。というカオス。
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そんな大家族を観光ガイドの仕事で養うミスターオニールは、なかなかの知恵モノで、日本人だからといってぼったくりはしない。”誠実さ”っていつの時代もどこの国でも大事ですよね。
この後、ビーチリゾートに行ってみたいとお願いしたら、別のタクシー(それは乗り合いではなくチャーター方式)を手配してくれました。
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独特な文化の背景
キューバで一番のリゾート地“バラデロ”へ向かう道中、キューバに4つある要塞の一つに立ち寄る。
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戦いの痕跡や、暴力の痕跡を消し去ってはいけないんだな、と思う。
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キューバの国としての歴史は、このへんの記事を参考に。
コロンブスが発見し、スペインから独立し、革命が起きて社会主義国になり、54年ぶりにアメリカと国交が回復してオバマ大統領がやってくるまでの歴史がまとまっています。
要塞を後にして海沿いの国道?をひた走り、バラデロへ向かう。途中、マタンサスの港を通過するときに、運転手が説明してくれた。
運転手「マタンサスって、言葉の意味がわかるかい?」
自分「さあ?なんですかね?」
運転手「大虐殺って意味さ。キューバに住んでいた原住民はみんなこの港で皆殺しになった。一人残らず。スペインに滅ぼされたのさ」
自分「・・・(まじか)」
運転手「それで人手が足りないから、アフリカから奴隷を連れてきたんだよ」
歴史を学ぶのは得意ではないけど、リアルな語り部から聞くと忘れないほどの印象を刻むことができます。
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この運転手さんとはいろんな話を(コミュニケーションには苦労するけど)した。なんで古いアメ車に乗るのか聞いてみたら、新しい車はEFI(Electrical Fuel Injection)だからダメ。特に日本車なんか高性能なのは知ってるけど、電気は自分では直せない。この国では車は自分で修理するからキャブレターじゃないと。あと、ギアが6速まで無いとガソリンがいくらあっても足りない。
だそうです。そう考えると車の機能なんて社会のインフラがないと進化しようもないんだな~と思いました。
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「ところで、晩飯はどうするんだ?」と聞かれたので、まあ特に考えてなかったけど、ホテルで食べようかと答えたら、「やめとけ。まずい上にめちゃ高い」と。「うちで食べなよ、おふくろの手料理うまいぞ」とのこと。
そういう話には乗るタイプなので、突撃となりの晩御飯です。
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出てきたのは、シュリンプカクテルと青いバナナのフライ(塩味)。写真は撮り忘れました。なんか味が薄いけど、これよりおいしくないホテルのごはんだったらもっとがっかりするんだろうな、と思いながらいただきました。
物静かなお母さんで「飲み物はどうするの?」と聞かれたので「じゃ、セルベッサ(ビール)を」とお願いすると、あら、意外ね?みたいな表情をして冷蔵庫から取り出し、グラスに半分注いでくれる。(これ、慣習なのかお店で頼んでも、グラスには半分注いで缶を置いていくスタイル)
キューバでは「とりあえずビール」という感覚で「とりあえず、モヒート」が常識のようで、セルベッサは外国人が飲むもの、みたいな扱いでした。
そのあとは特に会話もなく、となりに座って自分が食べる姿を親戚の子供を見るような目で見つめている。
まぁ、なかなか無い経験だな。という感じ。
バラデロビーチ
自然の色がこんなにもコントラストが高くはっきりしてるのか、と驚く見事なビーチ。
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波は穏やかでアメリカ人もいないし、打ち寄せる小波の音だけが聞こえるリゾート地。当然、BGMもありません。
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このカリブ海のリゾート地には革命以前の豪邸がたくさん残っており、泊まったホテルも元外交官の豪邸を改装したものだった。
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帰りはシャトルバスのような交通手段があったので、それを利用してハバナに戻りました。
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一泊ではもったいないけど、一人でビーチを楽しむのもなかなか厳しいので(ほかにも洞窟とか遺跡とかいろいろあるらしいが)ハバナに戻ることに。
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