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レジ業務という仕事から日常にあるケアについて考えていく#未来のためにできること

コンビニでレジ業務の仕事をしている。 私のことなど全く知らない人との対人関係の中で 私は毎日「ケア」を意識している。 商品を手にレジに並ぶ時の少なからず強いられる緊張感を想像し、店内で起こり得る様々な不安を解消するために私はここに立っているのだ。 そんなことを気持ちの片隅にもちながら接客するとあきらかに共鳴を感じる時がある。 私という人間をおや?という目線で好意的に見てくれる瞬間を得る。 「あなたを大切に思う」という気持ちに 同じ思いを返してくれるのだ。 ある日の接客

    • わたしの名前を呼んでくれてありがとう

      私の名前は間違っている。 祐子と書いて「ひろこ」と読む。 たぶん、祐子は「ひろこ」とはどうしたって読まないと思う。 もしかしてなにかすごい意味があり、 両親の強い思い入れがあってこう読ませたい!ということがあれば聞いてみたいと思い、母に尋ねたことがあった。 その時母は「たしか天皇の名前がこんなじゃなかった?」と言った。私はその意味がわからなかったのだが、後に昭和天皇の諱(いみな)が裕仁と知り、「 ひろひと」と読むことを知る。そこからの読みのヒントで私の名前にあてはめたのだ

      • わたしとロシア

        ロシアに興味をもったことはありませんでした。 ロシアとの接点をなにか感じたこともなかったかと思います。 娘が高校生の時に ロシアの言葉に興味をもちました。 「おかあさん、 キリル文字って知ってる?おもしろいんだよ!」 私はその存在を初めて知りました。 記号のような文字に驚きましたが、 それを学びたいと 大学に進学した娘にはもっと驚きました。 「なぜロシア語?」 ああそういえば、 私の父の一つ上のお兄さんがロシア語の通訳をしていたことを思い出しました。そのことを知った時

        • いつも思い出す「あらいぐまラスカル」のホウェーレン先生の言葉

          私は幼い頃本を読んだという記憶がありません。 誰かが読んでくれることもなかったし、 信じられないかもしれませんが、 それこそ家には一冊も「読み物としての」本がなかったと思います。(料理の本や地図などはありました) だから幼い頃絵本や児童文学など手に取ったという記憶がなく、いわゆる子供の本と言われるような本や名作と言われるような書物を読んでこなかったなあとよく思うのです。 それでもいくつかは名作も知っているのは あるテレビ番組のおかげでした。 「お話」のおもしろさに目覚めたき

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          家族をとりもどす。

          夫が今お父さんとして奮闘している。 私にはそう見える。 我が家の恥をさらすようで こんなお話をするのもどうかとも思うが、 とても考えてみたいことなので、書いてみたい。 家族ってなんだろう。 生まれてすぐに必要性のあるものだが、 自らは選べないものとして存在している。 自分の人生に多大な影響を与えるものだと思う。 しかしながら あまりに必然的に存在しているが故、そのことを深く考える人はあまりいないのではないか。 特に幸せならば。 私の幼い頃の家族はしんどかった。 し

          家族をとりもどす。

          あなたと仲良くしたい。それだけ!

          私は毎日何におびえ、憂鬱になっているんだろう。 最近入院した時にそんなことを考え、 自分の今までをじっくり考えてみる機会を得た。 そうしたら どうやら私は時間に余裕がないことが 一番不安だったらしいことに気づき、 だから、 1日の時間を立て直してみようと思い立った。 「退院したら不安なことはありますか?」 退院前、リハビリの人に聞かれた時、 まず朝の時間のバタバタが気になった。 体がうまく動かせなくて以前より「急ぐ」ということができないかもしれない。 もともと急いで急いで

          あなたと仲良くしたい。それだけ!

          お義母さんのやきもち#自分で選んでよかったこと

          お義母さんが階段から落ちたらしい。 そのことを知ったのは、 はるこが入院することになったのと同じ日だった。 えっ!どこの階段?骨は?どうして? 夫のたつひこに次々と質問しながら 頭のどこかで「またか」と思う。 義母は以前にも職場の階段から落ちて 大怪我をしたことがあるのだ。 それをきっかけに働くことをやめていたはず。 今回怪我した場所は家の中の階段だった。 「肋骨が折れたらしいけど、病院に行って今はコルセットしながら普通に家にいるらしいよ。」 たつひこが、大丈夫みたいだ

          お義母さんのやきもち#自分で選んでよかったこと

          THE BIG ISSUEの販売場所が決まっていたなんて知らなかったなあ。

          地元の駅で降りた時、 その日はいつもと違う改札からたまたま出た。 目の前で、一人の男性が一冊のBIG ISSUEを持ち、 高らかに腕を上げている。 この駅前では、はじめてみたなあと驚いた。 ビッグイシューというこの冊子のことがわかりやすく簡潔に記載されていたので、以下に抜粋させていただく。 私はいままでこの冊子を何回か購入したことがある。 しかしいつもスッとは買いに行けなかった。 朝にみかけ、昼休みに見かけ、 一度横を通り過ぎてから おもむろに踵を返し、意を結したよう

          THE BIG ISSUEの販売場所が決まっていたなんて知らなかったなあ。

          入院日記最終日わたしはもっと人間が知りたい

          日曜日M来るってよ。 夫から昨日LINE。長男が家にくるらしい。 私はわあいと返事を送った。 偶然ではあったが、今回ちょうど同じくらいのタイミングで私の入院と彼の一人暮らしが始まった。 ずっと以前から一人暮らしはするからさと たびたび口にしていたから いつかはこうなると思っていたし、 頼もしいとも思っていたし 反対とか寂しいなんて気持ちは、自分にはさらさらないと思っていたが、 入院が重なったことで こんな形で長男がぐんと離れることになるのかと なんとなく自分の戸惑う気持ち

          入院日記最終日わたしはもっと人間が知りたい

          入院日記20日目やっと私はここまで来たんだ。

          薬には副作用はつきものである。いたしかたない。 それはよくわかっているのだが、あまりに怖いことが書いてあるとむしろこの治療薬で死ぬんじゃないかとゾッとしてしまう。 副作用に癌や糖尿病、肺炎のリスクが書かれているなんてことはいままでにはなかった。 病名もハッキリしていない中で、 半ばラットのごとく治療薬を試されていくのは 最初少し抵抗もあったが、 少しずつではあるけれど着実に回復へ向かっている手応えに勇気づけられ、アレコレ渡される聞いたことのない薬の服用にも素直な気持ちで挑む

          入院日記20日目やっと私はここまで来たんだ。

          入院日記19日目心のよろいをはずしたい。

          え!もう、すぐに働くの? リハビリを毎回担当してくれる女の子の1人Rさんが 心配そうに私の顔をのぞきこんだ。 あれ?(わ。驚かれた!ダメって言われるか?) …ん、そのつもりです。 だってもうこのクラクラが完全に消えるまでなんていつになることやら。 だからもう日常に突入して早く慣れようかなって思って。大丈夫、です。うん、その方がいい。 最後はちょっと自分に言い聞かせるようにうなずきながら一緒に歩いた。 うん、まあ日常に戻るのが一番のリハビリなんだけどね。歩き方もだいぶいい

          入院日記19日目心のよろいをはずしたい。

          入院日記18日目あたらしいメッセージをうけとっていく。

          朝起きた時の感覚に違いを感じた。 これは、以前健康だった時の軽さ。 うれしい。 もうあきらめていたのに。 でもこれからは歳も重ね、 もう戻らないと思うようなことがきっとたくさん 訪れるんだろうな。 退院の日が決まった。 7月19日金曜日。 最初は17か18くらいでもと言われていたが 主治医の先生がチラッと 僕その2日間いないんですよね…と言った時 そうか、最後会えないのかと寂しく思っていた。 昨日先生が病室にちょっと寄ってくれた。 退院は金曜日どうでしょうか。 もすこし

          入院日記18日目あたらしいメッセージをうけとっていく。

          入院日記17日目だから私もあなたが嫌いです。

          今日担当します、Mですー。 病室に名札を持って現れた人をみて、 ええっなんで?と思う。 この人、苦手なんだよなー。 なんでまた?たしかもう4回目ではないか! たくさんの方が交代してくれるが、 こんなに同じ人がくることはないのに。 この人だけはどうにも苦手意識が働いてしまう。 なぜだろう?と思う。 痛いのだ。 寒いのだ。 かぶるのだ。 マニュアル通りなのだ。 ●痛い  看護師Mさん:痛かったらおっしゃってくださいねー。 私:あ、ちょっと痛いかもです。 看護師Mさん:あれ

          入院日記17日目だから私もあなたが嫌いです。

          入院日記16日目病名も原因もわからないけど退院しましょうか

          絵の中でも食卓を描いた作品に特に心惹かれる。 だからということもあって、 ピエール・ボナールの作品はとても好きだ。 彼はたくさんの食卓を描き、 日常や幸せ、まどろみを表現した。 今回、 退院したら私はまず食器を買おうと思っている。 病室でぼんやりしながら、 我が家らしい食卓というものを考えた。 食事だけでなく、お茶をしたりおしゃべりをしたり、 叱ったり泣いたりケンカをしたり 人間関係を見守ってきてくれた大切な食卓。 入院して、あの場所に帰りたいと一番に思った。 あの

          入院日記16日目病名も原因もわからないけど退院しましょうか

          入院日記15日目「すべての苦は今の幸せにすべて必要だった」と思える人生

          留年するかも。 娘からのLINEを思わず二度見。 えっ?留年?留年ってあの大学の落第? あ、私じゃないよ。Sだお。 もう一回チャンスはあるみたいだけどね。 ああ…Sかあ。次男である。 この間のテストがダメだったらしい。 もう一回かあ。お情けがあるのか。ありがたい。 実は我が家は長男も留年している。 お恥ずかしい話だが4年の最後に必修科目のテストを失格。半年休学して丸1年通い就職に合わせて卒業した。 内定も決まっていたため、会社の方からも大学に打診していただきそれでもダ

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          入院日記14日目シュークリームが食べたい

          昨日夕方主治医の先生が検診に来てくれた。 気持ち悪さがだいぶやわらいでいるように感じること、 ピントが合う視界が少し広がったことなどを伝える。 一緒に部屋を出て、廊下で歩く様子をみてもらいながら だいぶいいですと私は顔をあげて笑った。 そうですね、まばたきも増えてる、と先生も笑う。 そうか、まばたき。 たしかに眼圧というか、痛みまではないがいちいち眼の動きを意識していた感覚がなくなっていると感じた。 もうワンサイクル、この間と同じ薬を使って明日からまた治療始めようかと思っ

          入院日記14日目シュークリームが食べたい