中盤の相互封じ。そうなると?:11月18日 川崎フロンターレ対横浜Fマリノス<1>
11月18日の川崎フロンターレ対横浜Fマリノス戦。
一週間経ってしまったが、やはりちゃんと振り返っておきたい。
この日の席はバックスタンドSS席。フォーメーション好きにはたまらない席だった。
中盤のマッチアップ
スタメンは以下の通り。
マッチアップさせるとこんな感じ。マリノスの場合、二列目の両ウイングが高いポジションを取るので、4-2-3-1というより4-2-1-3のような感じになる。
実際のフィールドではこんな感じ。
こうなると、マリノスのダブルボランチ2枚がフロンターレのインサイドハーフ2枚と、マリノスのトップ下がフロンターレのアンカーと1対1でマッチアップすることになるため、中盤に1対1の組み合わせが生じる。逆に言えば、ミスマッチが生じない。そのため、中盤の選手それぞれに1人ずつマークが付く形になり、お互い中盤の守備がしやすい形でもあった。
ハイライン=ハイデンシティ(高密度)
前節のアントラーズも4-2-3-1だったから同じ構図になるはずだが、アントラーズはディフェンスラインを深く取ったのと、三竿が家長昭博や三笘薫のマークのために左右に結構動いたので、中盤のマッチアップはそれほど目立たなかった。ところが、マリノスの売りはハイライン。
よって中盤のプレイヤー密度が高くなり、1対1のマッチアップの強度が増した。
中盤にパスの出しどころがない!
例えばこれはフロンターレのビルドアップ。中盤にパスの出しどころがない。
これも。
マリノスにも同じことがいえた。これはマリノスのビルドアップだが、やはり中盤にパスの出しどころがない。
となると狙いは?
そうなると狙いはサイドか、裏かになる。
これはフロンターレが最終ラインからサイドを崩しにかかった場面。
これは裏を突いた時。長谷川が抜けたが畠中槙之輔とティーラトンが上手く対応したシーン。
マリノスが裏を突いた場合は、それがサイドであってもジェジエウ、谷口彰悟が開いて対応。その代わりサイドバックの山根視来と登里享平が絞ってくる。
中盤をお互い潰し合い、お互いサイドの幅をいっぱいに使い、あるいは一瞬の隙を見て裏を突いて攻撃する、モダンサッカーそのものの戦いが前半は続き、両軍ともシュートさえ打てない状況が続いた。
状況を変えたのは?
その状況を変えたのがレッドカード。マリノスキーパー高丘陽平の軽率なプレーだった。この時も齋藤学が裏を突いた時だったが。
その結果、後半になって様相は大きく変わることになる。
(続く)