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    ウェブやソーシャルメディア関連のニュースや論文を紹介するマガジンです。

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謎に包まれたX(ツイッター)のコミュニティノート!どれだけの数があるの?どういう人が対象となってるの?驚きの調査結果を公開!!! (日本編)

ツイッターは世界中の人々が情報を共有し、交流するプラットフォームとして広く知られています。そんな中、日本では最近Twitterの新機能である「コミュニティノート」のが話題になっています! コミュニティノートは"誤解を招く可能性のあるツイート"に対し、ユーザーが協力して"役に立つノート"を追加できるようにし、正確な情報を入手できるよう目指す機能で、不確かな情報に対するファクトチェックの役割を担う可能性が期待されています! では、この日本で導入されたばかりのコミュニティノートで

    • どのような人がフェイクニュースを拡散してしまうのか?(論文紹介)

      この情報が正しいかどうかを見極めることは、現代社会においてますます困難になっています。特に、インターネットとソーシャルメディアの普及により、私たちは多くの情報に触れ、真実と嘘を見分けることがますます難しくなっておりフェイクニュースが社会問題の1つとなっているのです。このようなフェイクニュースの拡散はどのような人たちによって行われているのでしょうか?Scientific Reportsに採択された"Ability of detecting and willingness to

      • コロナ禍はどのような不安をもたらすのか?(論文紹介)

        コロナ禍は私達の社会に大きな影響を与えました。「コロナに感染しないだろうか?」「ワクチンに副作用は無いのだろうか?」「客が減らないのだろうか?」などの様々な不安が私達の精神衛生を悪化させてきました。このようなコロナ禍における「不安」はどのようなものがあり、時間とともにどのように変化していったのだろうか? International AAAI Conference on Web and Social Mediaに採択された"What Are You Anxious About?

        • そんなに「心配」ばっかしていられない!(論文紹介)

          私達は、世の中のこと、家族のこと、友達のこと、様々なことに対して「心配」をしてしまうことがあります。最近だと、COVID-19騒動は「感染しないだろうか?」「ワクチンに副作用は無いのだろうか?」「客が減らないのだろうか?」など様々な心配を抱かせました。長く生きていると、このような心配事ばかり増えて、頭の中は心配ばっかりになってしまうのでしょうか? これに対して、心理学の分野では、私達が心配するという感情は有限であり、ある新しい物事に対して心配するようになると他の物事について

        謎に包まれたX(ツイッター)のコミュニティノート!どれだけの数があるの?どういう人が対象となってるの?驚きの調査結果を公開!!! (日本編)

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          「陰謀論」をなぜ信じてしまうのか?(論文紹介)

          「1969年にアポロ11号は月面に着陸なんてしていないですし、ましてや地球は丸くなんてなく平面なのです、それが真実というものなのです。」このような陰謀論や「真実」と言われる物語は私達を強く惹きつけます。一方で、最近の陰謀論は、Pizzagate事件やCOVID-19に関するのなどを思い返せばわかるように、笑い事にすまない事件を引き起こし大きな社会問題となっています。学術的にも「陰謀論」は注目されており、陰謀論に関する心理学における学術論文の半数以上が2019年以降に発表された

          「陰謀論」をなぜ信じてしまうのか?(論文紹介)

          アーティストの最初のステップはキャリアにおいて重要(論文紹介)

          芸術の価値というのはかなり難しいものです。「黄金の兜を持つ男」という作品があるのですが、これはレンブラントという「光の画家」と呼ばれ光と影を使った技法を得意とした17世紀の芸術家によって作成されたと言われています。しかしながら、1980年代にこの絵がレンブラントの作品ではないことが判明すると、作品そのものは変わっていないにもかかわらず、その芸術的・経済的価値は大きく失ってしまったのです。このように芸術の認知度というのは、芸術の価値を決定する重要な要素だと言われています。 現代

          アーティストの最初のステップはキャリアにおいて重要(論文紹介)

          私達の読んでいるニュースは偏っているのか?(論文紹介)

          人々はどのようにニュースをソーシャルメディアを通じて消費しているのだろうか?これについて、PNASに採択された"Anatomy of news consumption on Facebook"という論文で、Facebookにおける2010年1月から2015年12月までの6年間における3億7600万人のユーザのニュース消費という大規模なデータを分析を行い取り組みました。 ユーザのニュース消費の傾向について ユーザの性質と消費しているニュースの種類の関係について調査しました。

          私達の読んでいるニュースは偏っているのか?(論文紹介)

          ショックなイベントはSNS上のコミュニケーションを変化させる(論文紹介)

          人生80年、長い間生きていれば、悲しい出来事やショックなイベントに数多く遭遇することがあります。SNSを使っている人は、悲しかった出来事を共有し、友達などは慰めなどの言葉を投げかけることがあるかもしれません。このような傾向が起こることは私達は想像できるのですが、具体的にSNS上では「どのようなショックなイベント」で「どのような関係の人間」が反応するのか?これについてはあまり明らかになっていません。このような問いについてICWSMに採択された"Analyzing the Eng

          ショックなイベントはSNS上のコミュニケーションを変化させる(論文紹介)

          フェイクニュースは正しいニュースよりも拡散が速い (論文紹介)

          「フェイクニュース」は誰もが知っている社会問題の1つとなっています。このフェイクニュースを研究対象として分析し、フェイクニュース研究の重要な位置付けとなっている、Science紙に2018年に採択された"The spread of true and false news online."という論文を今回紹介したいとおもいます。 この論文は、誤ったニュースは、正しいニュースと比較して、どのように拡散しているのだろうか?という問いに答えるために、2006年から2017年における正

          フェイクニュースは正しいニュースよりも拡散が速い (論文紹介)

          仕事仲間とは、SNS上で勤務時間以外にあんまり喋りたくない? (論文紹介)

          私達は生活している上で、家族、同僚、友人などなど、色々な人と付き合い会話したりする。同様に、SNS上でも私達は会話したり情報を共有したりすする。「SNS上を介さない付き合いと比べ、SNS上での付き合いにはどのような特徴があるのだろうか?」この疑問について、意外なことにあまり明らかになっていません。今回紹介するICWSMという国際会議に採択された"More than Meets the Tie: Examining the Role of Interpersonal Relat

          仕事仲間とは、SNS上で勤務時間以外にあんまり喋りたくない? (論文紹介)

          インフルエンサーの配信する情報は信用できるのか? (論文紹介)

          動画は私達にとって重要な情報源の1つとなっています。特にYoutubeは他のSNSを圧倒する利用率で、アメリカ合衆国の成人の約81%はYoutubeを利用しており、全Webサイトの中でもGoogleについで2番目にアクセス数の多いサイトとなっています(3番目はFacebook)。このような動画配信サイトで人々に多くの影響を与える存在は、Social Media Influencers (SMI)、いわゆるインフルエンサーの存在です。インフルエンサーはSNS上で多くのフォロワー

          インフルエンサーの配信する情報は信用できるのか? (論文紹介)

          Web・ソーシャルメディア関連の気になった論文ピックアップ (NLP2023編)

          2023 年3月13~17 日に自然言語処理関連の国内会議である言語処理学会第 29 回年次大会(NLP2023)が開催されています(沖縄開催)。自然言語処理という分野は、いわゆる「人間が日常的に使っている自然言語(日本語など)をコンピュータに処理させる一連の技術」のことを指し、英語から日本語に翻訳する技術などの基礎となっている手法を研究していたりします。最近流行りのChatGPTも自然言語処理という分野で生まれた技術の1つです。 この自然言語処理技術は、私達が普段紹介して

          Web・ソーシャルメディア関連の気になった論文ピックアップ (NLP2023編)

          新しいアイデアが広がる要因は?(論文紹介)

          科学の発展のために、大規模な政府機関や研究所は何十億円という大規模のお金を注ぎ込み、様々な分野で重要な進歩を生み出しています。開発された基礎技術は、実際の社会政策や社会応用に適用されるために、基礎技術を拡張や変形をおこなうことで実際の応用に適用することを目指すのです。これは、いわゆる基礎科学の発見をより迅速かつ効率的に実用化を目的とした「Translational research」と呼ばれる試みです。この試みが効果的に行われるための要因は何なのだろうか?自然言語処理の国際会

          新しいアイデアが広がる要因は?(論文紹介)

          SNSに投稿する写真にも「うつ」の兆候が現れる? (論文紹介)

          日本において、100人のうち約6人がかかると言われているうつ病。うつ病は日常生活にもよくない影響が与えることから、早期発見が重要といわれています。このようなうつ病は、医者に見てもらうことで発見できると言われていますが、ソーシャルメディアは医者の代替的な役割となり早期発見を実現できたりするのです。今回紹介するEPJ Data Scienceに採択された"Instagram photos reveal predictive markers of depression."という論文

          SNSに投稿する写真にも「うつ」の兆候が現れる? (論文紹介)

          WSMR #0-2 フェイクニュースは結構強い

          今週のソーシャルメディアニュース・気になった論文過剰なスマホ利用を控える冴えたやり方 one secというアプリをご存知だろうか?これはスマホで頻繁に開いてしまうSNSやゲームアプリを開くこうとすると自動的に起動するアプリで、本当にそのアプリを開くタイミングか考える時間を提供するために、一旦アプリを開くプロセスを中断させます。最近、このアプリの有用性は研究の方向からも保証されています。ハイデルベルク大学のデイヴィッド氏は、フィールド実験によって、6週間の期間one secを

          WSMR #0-2 フェイクニュースは結構強い

          WSMR #0-1 私達のニュース摂取は偏ってるのだろうか?

          今週のコラム:「私達のニュース摂取は偏っているのだろうか?」私達はなぜニュースに「いいね!」や「共有」をするのでしょうか。多くの研究者は人々のニュースに対する行動について、自分の意見の近いニュースを読んだりすると共感し「いいね!」や「共有」すると考えています。当たり前ですよね。自分の好みの合わないもしくは意見が合わないニュースに対して、わざわざ「いいね!」を押す人はなかなか酔狂な方です。 この私達が頻繁におこなっている「いいね!」の行動から、ソーシャルメディア上における私達

          WSMR #0-1 私達のニュース摂取は偏ってるのだろうか?