スコーン

とある透析患者の透析事情1

【ご注意】
この投稿はあくまで個人的な見解です。
個人の体質や合併症、透析環境、投薬状況によって大きく異なりますので、ご了承ください。

IgA腎症からの透析導入

以前にも記載しましたが、透析の原疾患になったのは指定難病のIgA腎症です。発覚したときには既に手遅れの状態で、GFR区分でいうところのG5と末期腎不全。もうあと5年早ければ手の施しようもあったのかもしれません。

ただ私の場合はクレアチニンは2.5程度、年齢も40歳を過ぎていました。
仮にステロイドパルスの治療を選択したとしても、後遺症(新たなアレルギーの発現や大腿骨骨頭壊死など)の可能性をセカンドオピニオンで訪問した病院でも指摘されたため、ひとまず投薬と食事療法で透析までの時間を稼ぐことに。

ただ、そんな頑張りも虚しく、1年弱でクレアチニンは8を越えシャントの作成、その2ヶ月後には透析導入に至りました。

この頃、病院の主治医や管理栄養士さんなどにもいろいろ質問したり、腎不全、透析についてネットで事前にそれなりに調べたので、先生から「透析ですね」といわれても「あぁ、そうですか」と透析に対しては心理的にそれほど不安はありませんでした。

これは自営業で仕事の就業状態などについて会社と相談しなくては、といった焦りなどがなかったこともあります。とはいえ、無駄な支出を減らすため借りていた事務所を撤退、リースの解約、取引先への告知など諸々の対応に追われました。

まぁ、当然ながら仕事の方もぐ〜んと減ってしまい、なかなか大変な状態になったわけですが。

透析導入〜最初のクリニックへ

私の場合、導入期の病院と維持透析のクリニックは異なりました。導入期はIgA腎症の頃からお世話になっている総合病院で、2週間入院しながらの透析。その間に維持透析するためのクリニックを探すのですが、大阪市内在住のため透析施設に困ることはありませんでした。

ただ当時はそれでも透析に関する知識は不足していたうえに仕事も抱えていたため、まずは下記の点を中心に検討しクリニックの見学へ。
ポイントになったのは
・スマホ、タブレットの持ち込みOK(メールやチャットへの対応)
・透析中の飲食OK
・夜間透析(17時〜20時など)対応

この3点です。

実際に見学に行って質問すると、最初の2つがだめというところが多かったのには驚きました。テレビもしくは持ち込みのポータブルDVDプレイヤー以外は認めない、タブレットなどは電子機器に悪影響を及ぼすから、ということでしたが。。。

そして透析中の飲食禁止もありましたね。飲食禁止の理由は除水量の問題や血圧の低下などにあるようですが、さすがにお茶も飲めないのは厳しいなぁ、と。

最終的に決めたところは、
・病院の用意する仕出し弁当あり(持ち込みも可能)
・スマホ、タブレットの利用可能(WiFiはないので自前)
・夜間透析対応

といったところでした。

維持透析開始

最初のクリニックでは1年と少しお世話になりましたが、導入時の病院や見学したときの印象と異なり、やはりズラッと並べられたベッドの上に自分も横になって透析されるのは心理的に微妙な感じでした。これはほとんどのクリニックがそうだと思うので、仕方がないところですね。

ただ、週に一度は管理栄養士さんが食事や栄養指導にきたり、透析毎に主治医が回診してくれるので、わからないことや調子の悪いところなどはすぐに相談、対応してもらえました。検査などもレントゲン以外は全てベットに寝たままで対応してくれるのもよかったですね。

薬局との連携がスムーズで、透析開始時の回診で薬の相談をすれば、帰りにはもらって変えることができるのは無駄がなく大変便利です。クリニックまでの送迎もあり、駅近で比較的条件の良いクリニックでした。

ただ思ったように体調が良くならない、他の患者さんの怒鳴り声やうめき声など、心理的なストレスを感じるようになった、シャントの管理に対してクリニックがあまり積極的ではないといった理由から転院を決め、ちょうどオーバーナイト透析のある現在のクリニックへ転院することにしました。

このあたりは実際通ってみないとわからないところでもあるので、もしクリニックを選べる状況にあって、今のクリニックがあわないなと思うなら、迷わず転院や見学をおすすめします。

最後に

こうやってまとめると、最初の主治医の対応がよかったというのは非常に大事なことでした。腎不全や食事に対する知識など、かなり細かいところまで突っ込んで丁寧に説明してくれましたしね。

また大阪というところは数多くの優れた透析クリニックがあるので、大変恵まれています。

最近は
じんラボ
Dr. おかめの腎のおはなし
腎臓内科.com
MediPress
長寿リン
など腎臓に関する情報を発信しているホームページやブログ、YouTubeなども増えてきました。

もし腎不全、透析になっても勉強できるホームページやブログ、動画、SNSのグループなどたくさんあります。そういったところを積極的にチェックしたり、参加することで新たな情報や仲間も得られます。
※私も下記のリンク先を運営しています(^^)

腎不全、透析になっても悲観的にならず、しっかり透析、しっかり食事、しっかり運動を目指し、充実した透析ライフを送りましょう!

次回は現在のクリニックへ転院してから(長時間透析)について、まとめてみたいと思います。

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中の人はIgA腎症から2017/01より人工透析になりました。11月からオーバーナイト透析になります。このnoteでは少し緩めの減塩生活(透析食)について掲載したいと思います。