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記事一覧

ポンス・ピラトと大審問官──"神の摂理"に反逆する物語

R.カイヨワの小説「ポンス・ピラト」を読みました。カイヨワと言えば「戦争論」や「遊びと人間…

みずさわ
4か月前
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他人に財産や命を捧げることはなぜ「幸福」なのか?──自己犠牲の動機をタイプ分析し…

みんな、自己犠牲は好きか~~~~~~~!?!?!?!?!?!? 古くは新約聖書からオスカ…

みずさわ
7か月前
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喪失だって楽しいよ これからがエモの本番

「エモい」という言葉に対する解釈は色々あるんだけど、そこに最も不可欠の要素は寂寥感である…

みずさわ
1年前
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あなたは私の光系カプについて考えよう〜「メシスト」というCP概念〜

オタクなら"救済のあるカップリング"好きだよなぁ?分かりやすく言おう。イメソンがアゲハ蝶…

みずさわ
4年前
200

「非術師皆殺し」の思想を理解しよう!〜コンビニバイトの夏油傑の場合〜

【追記:あくまで思考の一助としてお読みください、これが全部ではないので!!!!!!!!!…

みずさわ
3年前
1,428

復讐の心理からみるフィクション〜「死者はそんなこと望んでいない」を否定しよう!〜

復讐者のキャラクタ~を推しているそこのオタク! 俺の話を聞け 5分だけでもいい 憎悪ほど…

みずさわ
2年前
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「赤ちゃん欲しい?」──これからの反出生主義が抱える「ちいさな」課題

ここ数年で、ネット上では「反出生主義」という言葉がよく見られるようになってきた。デイヴィッド・ベネターの「生まれてこないほうがよかった」に基点を置く思想──悲観主義ではなく道徳的な観点から、出生をしないことを決意する人々も一定数存在している。 そんな中で先日私が友人から受けた相談は、これからの反出生主義者が直面する課題を予感させるものだった。 「赤ちゃん欲しい?」 友人に向けて恋人から発せられたこの言葉は、日常生活の中ではなく性行為の最中のものである。彼女は以前から反出

令和の「救済の物語」はどうあるべきか? 〜野木亜紀子による世界クソデカピタゴラス…

光の人間が他者の魂を救済する物語が好きじゃないオタクとか居ます??(主語デカ発言) いや…

みずさわ
3年前
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MIU404は、清廉潔白ではない私たちに「それでも生きろ」と言った

ずっと、裁かれる側のような気がしていた。 ハリウッドの映画なんかではよく分かりやすい善人…

みずさわ
3年前
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死後の世界ってなんのためにあるの?──仏教思想が持つ効力を検討しよう

1.死は生者に何をもたらすか?信仰を失った現代日本において最も宗教が役に立っているのは、…

みずさわ
2年前
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アイドルはどうして私たちを救ってくれるのか。「愛しているよ」の魔法

とても久しぶりにローカルアイドルのライブを見に行った。もう現場はずっと行ってなかったけど…

みずさわ
1年前
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「咳をしても一人」だったので夜中に死にかけた

一週間くらい前から喉が痛くて、微熱があるなとは思っていたんですが、不定愁訴部としての暦が…

みずさわ
1年前
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映画「アマデウス」(1984)はマジで見たほうがいい

才能を見抜く才だけを与えられ、しかし私にはそれしか与えられなかった。 なんという……惨い…

みずさわ
3年前
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100分de名著 ボーヴォワール「老い」を受けて──私たちのかかえる致命的な断絶

非常に面白い回でした。今まで老化ということも高齢者という存在もとにかく縁遠いものと思っていましたが、それゆえに新しく気付かされることばかり。これらの内容を受けて、また自分の考えを多分に織り交ぜて、いまこの国とSNSが抱えている問題を検討してみましょう。 高齢者は不当に優遇されている、というのは現代日本の若者にとって馴染みやすい考え方であるようだ。特にインターネットではその傾向が強く、今の政治は老人たちのためのもので、自分たち若者は国家の政策に見捨てられている! という言説を