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ショートショート#15『Show to 小都』
※毎週ショートショート企画
ある国では、横暴な王様による圧制に民衆は悲鳴を上げていた。その暴君に耐えられず民衆は我先にと国からの脱出を試みたのだ。
民衆は西へ西へ歩を進める。道中、貧窮に苦しみ国に引き返す者、そのまま野垂れ死ぬ者も少なくなかった。
しかし、いく日もいく日も歩みを止めなかった者は脱出は成功したと確信するときを迎えた。そう未開の土地に行き着いたのだ。
その地にはいつしか数十人、数百人と集まり小さな国が出来上がった。
今までの教訓から王様も法律もない、自由に生きることを国の目指すべき指針として。
そんな小さな国には、民衆の憩いの場として広場があった。広場にはひとつの掲示板が設置されていて、幸せに暮らすための助言が定期的に張り出される。民衆はそれに必ず目を通し、書かれている通りに振る舞った。
民衆はこの国には自分達をがんじがらめにするものはなにもないと喜びを噛みしめ暮らしている。
張り紙をしているのは誰なのか、ひとりとして考えようとはせずに。
完(420字)
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たらはかにさんのショートショート企画に参加させていただこうと😊
書きながら、410字の縛りってかなりきついことを学びました😂結局、字数オーバーです。
言いたいこともこだわりたい言葉も、削らなければいけないもどかしさ。
なにかを削るって言葉を加えるよりもはるかに難しいし、怖い。そんなことを思いました。
でも、楽しかったです。
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