現金一括払いの覚悟

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ここ半年くらい買うか買わないかずーっと頭を悩ませていたとあるものを、昨晩、意を決して購入することに。

我が家においてはかなり大きな金額の買い物で、しかも現金で一括払い。ジェットコースターで落ちる時くらい心の臓がヒューヒューいう感覚を覚えた買い物は、人生で初めてかもしれない。

といっても、同じ金額くらいの買い物は今までも何度もしたことはあるし、それ以上の金額のものを購入したことも当然あるのだけれど、ここまで心を揺さぶったのは、きっと「現金で、しかも一括で、払ったこと」が原因なよう。

今までそれなりの買い物をするときは、この時代に生まれた恩恵を大いに受けることになる「クレジットカード」で「分割」での支払い。ただ、去年から家計管理をちゃんとすることにした我が家では（明確には私の中では）、現金で一括で払えるものしか買わない、または現金一括で払えるようになるまでは買わないと決め、今回はそれを実行したというわけだ。

祈るような気持ちで買い物を終えた後、
「何かを買うって本来こういうものだよね」と、夫。

今回の買い物も、クレジットカードで分割払いにしてしまえば、月々の負担はものすごく減り、その程度の金額なら全然大したことないね！と多分になっていたであろう私たち夫婦。つまりは、それによって手に入れたものに対しても、「大したことない支払い」が、そのままイコール「大したことないもの」という見方にひん曲がり、そこまで思い入れを持つこともなく、なんとなくで消耗して、またすぐ買い換えることになったんじゃないかと、容易に想像ができてしまう。

ああ…今までの買い物においても、私たちはきっとそういう姿勢だったのかもしれない。「買う」ことに対しての「覚悟」が全くもってなってなかった自分たちに心底反省である。

何かを手に入れるときに簡単に分割払いを選んでしまうことで、そのものの価値を低く見積もってしまうことにつながるなんて、なんて怖くて失礼なことなんだろうと夫婦揃って実感することに。しかしそれと同時に、そのものの価値をしっかりと見極め、それだけの価値を受け止められる自分であること、そしてそのものを大切に丁寧に、そして最後までその価値を守り保つ覚悟を持とうと、改めて夫婦揃って決心したのだった。