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今日の暮らしを、たんたんと。

一日、どんな気分にもなりたくない時がある。

いい気分になりたいわけでも、落ち込みたいわけでもない。喜びたいわけでも、悲しみたいわけでもない。何に影響されることなく、ただそこにいたいだけ。普通人はいい気分になりたいもんやろ!なんてツッコミが入ってきそうなものだけれど、そうでもない時がたまにやってくる。(この感覚わかる人いるかしら?)

わたしはその時のそういう気分に合わせて、“今日、今、何をするか“をざっくり決めるのだけど、そういうときはなんだかんだ、単純作業に限る。そしてわたしにとってそれは「家事」を卒なくこなすこと。たんたんとネギを刻んで、たんたんと米をとぐ。たんたんと洗濯物を畳んで、たんたんと床の雑巾がけをする。たんたんとゴミを捨てて、たんたんとお風呂を磨く。生活音が心地よくリズムを刻んで、わたしのどんな気分をも絶対に邪魔しない。そういう時のわたしは、一切何も考えずにたんたんと事を済ますだけ。何もしないでぼーっと過ごすこともあるけれど(本を読んだり映画を見たりするのも、内容によって気分が大きく変化するからこういう時は避ける)、ただ自分の「暮らし」の中に存在しているというだけの感覚が、ものすごく心地よくて、家事が終わった後は、あんなになんとも言えない気分だったのに、片付いて整った部屋を見て、なんだか気持ちも軽〜くなってることに気づく。

こうしてあとになって考えてみると、わたしにとって家事はスッキリしたいからやるものでもないらしい。わたしにとって家事は、きっと瞑想のようなもの。場を整え、気を整え、それによって自分が整う。清めている、清められているといっても過言ではないかもしれない。我が家は普通のマンションの一室だけれども、うちに人が来ると気持ちいいねって言って帰ってくれる人が思いの外多い。きっとそれは確かに埃がないとか、床にものを置いていないとかっていう要素もないわけではないだろうけど、きっと他にも感じてくれてる要素があるんじゃないかなと、なんとなく感じている。


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