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映画つれづれ4

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2020年5月の記事一覧

外出自粛映画野郎「博士の異常な愛情」

外出自粛映画野郎「博士の異常な愛情」

非常事態宣言も解除されましたので、外出自粛もおしまいかと思ったんですが、なかなかそうもいかないようですね。第2波がとかいわれてますので、もうしばらくの辛抱でしょうか。

というように世界中が疫病でびくびくしているドサクサに、トランプ大統領閣下がなにやら怪しい動きを見せています。あるいはウィルス対策が上手くいかない苛立ちのせいでしょうか。あちこちにチョッカイを出して火ダネを作っているように見えます。

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外出自粛映画野郎「恐怖の獣人」

外出自粛映画野郎「恐怖の獣人」

映画に興味のある人ならば、まさかロジャー・コーマン師の名前を知らない人はいらっしゃらないでしょうね。

ハリウッドで100本以上の映画を作って10セントの損もしなかったコーマン師の、これは代表作のひとつ。なにしろ、製作と監督を兼ねています。

数多い(ホントに多い)コーマン師の作品中でも、わりと知名度のあるほうの映画でしょうか。といっても、知名度のある、だれでも知っているような名作やヒット作が、そ

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外出自粛映画野郎「殺し屋ハリー/華麗なる挑戦」

外出自粛映画野郎「殺し屋ハリー/華麗なる挑戦」

【緊急事態は解除されたようですが、まだ安心していいってことではなさそうなので、もうしばらく自粛映画は続けます】

タイトル画像にも出しましたが、まずはこの映画の向こうのポスターデザインでも見てください。

このデジタル時代にはまったく適切ではないタイトルを見よ(笑) 分数ってのはネットには乗りにくいんだよね。

そして、この原題との落差マックスな邦題「殺し屋ハリー/華麗なる挑戦」も相当なものだ。ま

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外出自粛映画野郎「ジョーズ」

外出自粛映画野郎「ジョーズ」

もうこの傑作が出来てから45年も経ったんですね。前回書いたように、高校生のころ初公開時に初めて観て以来、もう何回観たかしれません。

なんといっても映画の後半、海に出てからの圧倒的な怖さはいまさら語るまでもありませんね。

ところで、この「外出自粛映画野郎」では、文中にさまざまな画像を挿入しています、賑やかしに。よくやるのは、各国版のポスターやジャケットのデザインの拝借。

で、この「ジョーズ」を

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外出自粛映画野郎「ブレージングサドル」

外出自粛映画野郎「ブレージングサドル」

先週、「サブウェイ・パニック」を私のオールタイムベストのひとつだと書きましたが、この「ブレージングサドル」は我がベスト中のベストであります。

1974年の作品ですが、日本公開は1976年の2月。なんで2年も寝かされていたかは知りませんが、この前年に公開されていた次作の「ヤング・フランケンシュタイン」がヒットしたので、おクラいりを免れたってことなんでしょう。

おかげで、私はこの作品とめぐりあった

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未発売映画劇場「サント対国際犯罪団」

未発売映画劇場「サント対国際犯罪団」

サント映画完全チェック第19弾。「El tesoro de Moctezuma」つまり「モクテスマの財宝」といったところ。

待ってました、サントとホルヘの名コンビ、「Agentes Secretos(シークレットエージェント)」が再登場する。

つまりは「サント対贋札偽造団(Operación 67)」の続編だ。1967年11月の前作からわずか8か月後の1968年7月に公開されているのだが、ずい

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外出自粛映画野郎「サブウェイ・パニック」

外出自粛映画野郎「サブウェイ・パニック」

「サブウェイ・パニック」は1974年にアメリカで公開され、年を越した1975年の2月に日本で公開されました。俗に「正月第2弾」といわれる形態。

原題「ペラム123の乗っ取り(The Taking of Pelham One Two Three)」がなんでこんな邦題になったかというと、この前の正月映画で「大地震」「エアポート’75」が公開されてパニック映画ブームが起きそうだったから。

これはブル

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外出自粛映画野郎「ルパン三世/カリオストロの城」

外出自粛映画野郎「ルパン三世/カリオストロの城」

いまさら私なんかが語るまでもなく、日本アニメ史上に残る最高傑作のひとつであります。以上。

それにしてもこれ、1979年の作品だからもう40年以上前なんですね。初公開の時(12月だった)どこの映画館だか忘れたが、駆けつけて観たのも懐かしい思い出。

もちろん、幼少期に「鉄腕アトム」の放送が始まり、「鉄人28号」「狼少年ケン」で成長したアニメ世代の私ですが、小学校時代に「ウルトラQ」が始まり「ウルト

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外出自粛映画野郎「暗殺・サンディエゴの熱い日」

外出自粛映画野郎「暗殺・サンディエゴの熱い日」

1972年の傑作TVムービーである「暗殺・サンディエゴの熱い日」については、ずいぶん以前に「未発売映画劇場」で紹介したことがあります。

【未発売映画劇場「暗殺・サンディエゴの熱い日」】

その後も国内版発売などの動きはなさそうなので、手持ちのアメリカ製DVDでひさしぶりに観てみました(リージョン1)

以前に観たときには、観られること自体が貴重だったので感動しましたが、今回見直してみたら、画質が

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未発売映画劇場「奴らを荒野に撃て」

未発売映画劇場「奴らを荒野に撃て」

「Gun the Man Down」は1956年製作のウェスタン映画。なんでこれが日本未公開なのかわからないくらい、面白い映画である。

3人組の男が銀行強盗を企む。そのうちの一人のレムは恋人ジェンをアジトに残したまま計画決行。強盗は首尾よく成功するが、レムは撃たれて重傷を負う。追っ手が迫るなか、一味の首領のマットは動けなくなったレムを見捨ててアジトに残し、仲間とジェンを伴って逃げ去る。捕らえられ

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外出自粛映画野郎「レッド・オクトーバーを追え!」

外出自粛映画野郎「レッド・オクトーバーを追え!」

先日、潜水艦ものの最新作「ハンターキラー 潜航せよ」を観たので、今度はこのジャンルの最高傑作のひとつを観てみることにしました。

1990年製作で、同年に日本でも公開の「レッド・オクトーバーを追え!」 潜水艦ものとしては、たぶん史上最大のヒット作ですね。

ご存じのように、ソ連海軍(!)の最新鋭原子力潜水艦レッド・オクトーバーの亡命をめぐる米ソの熾烈な駆け引きを描いたサスペンス。

名作としての評

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外出自粛映画野郎「夜空の大空港」

外出自粛映画野郎「夜空の大空港」

せっかく「恐怖のエアポート」とカップリングのDVDを買ったので、つづいて「夜空の大空港」のほうも観ました。

1966年の作品ですが、日本で放送されたのは1972年と1974年だそうなので、どちらで観たにせよ、ほぼ半世紀ぶりの再見ですね。わりと覚えている点が多かったのは意外でした。

「恐怖のエアポート」を観たときもそうでしたが、出演者については「お、こんな人も出てたんだ」というのが次々。

機長

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外出自粛映画野郎「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」

外出自粛映画野郎「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」

そもそも、むかしの「スパイ大作戦」を好きだったので、1996年に「ミッション:インポッシブル」でリメイクされたときには映画館に駆けつけたもんです。映画は非常におもしろく満足のいくものでした。

その後、シリーズ化され数年おきに公開されてますが、ちょうど私が映画館から遠のいた時期と重なったせいもあって、そのほとんどをレンタルビデオなどで観ていました。

そこで困ったことが。

オレ、どこまで観たんだ

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外出自粛映画野郎「恐怖のエアポート」

外出自粛映画野郎「恐怖のエアポート」

以前に「未発売映画劇場」で取り上げた「恐怖のエアポート」が国内発売になっていました。むかしむかしにNHKで放送したとき以来の再見です(あの時は「大空の恐怖」というタイトルでした)

しばしば書いてきたように、映画界には「エアポート一族」とも呼ばれる(呼んでいるのは私だけですが)航空パニック映画群があります。

この「恐怖のエアポート」は、そのような一族の元祖みたいな言われ方をよくします。

でもち

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