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根気より呑気でたのしむ外国語

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英語をはじめ、外国語のもつ “おかしさ”、“たのしさ”、“おもしろさ” について、のんびり気楽に書き留めていく。雑考。
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#イギリス英語

#48. 「調子どう?」なんて聞いてくれるな

#48. 「調子どう?」なんて聞いてくれるな

英語で話をする友だちに会ったときには、開口一番 "How are you?" とか "How are you doing?"、または "How is it going?" など、とにかくまずは、相手の調子を聞く質問を投げかけるのが英語流のあいさつと言えるが、

いつも「やあ」とか「どうも」みたいな、つぶやき程度の言葉しか吐かない日本人としては、この手のあいさつをされるとどうも、質問にしっかり答えな

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#40. 「英語」と「米語」の愛憎関係

#40. 「英語」と「米語」の愛憎関係

バラエティ番組を見ているとよく、「東京の人と大阪の人」や「大阪の人と京都の人」、「福岡の人と愛知(名古屋)の人」など、自分の生まれ育った地方の魅力が相手の地方に勝るものだと、争う企画が多くある。

それぞれの地方の名産品や観光名所、県民性や出身芸能人など、口論の俎上に上がる事柄はさまざまあるが、いま挙げたものの他に毎回必ずと言っていいほど話題になるのが、お互いの使う言葉の違い、すなわち地域の「方言

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#18. 皮肉の正しい使い方

#18. 皮肉の正しい使い方

人間には三大欲求をはじめとした様々な欲があるけれども、そのうちの一つに、「他人(ヒト)にひとこと物申したくなる欲」というのがあるかもしれない。

そう疑いたくなるほど、ぼくたちは自分の目の前にいる相手が、なにか自分とは違う考えを持っていると、「いやでもそれは......」と食ってかかって、(聞かれてもいないのに)自分の考えを述べたがるし、

相談事を聞けば、(詳しい事情を把握する前から)「それなら

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#4. 皮肉の達人

#4. 皮肉の達人

英語圏として数えられる国の中でも、とりわけイギリスはどこか日本と通ずるものが多いように感じる。

相手に敬意を払う表現(いわゆる敬語)にこだわりが強いところや、(それと関連して)相手に対して直接的な物言いを避けるようなところだ。



しかし、ともに婉曲的な表現を好むとは言っても、日本人が「発言の攻撃力を抑えるためにやわらかい言い方をする」のとは違い、イギリス人はむしろ「攻撃力を高めるためにあえ

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