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【代表インタビュー】ハイタレント創業から2年、会社の「これまで」と「これから」

(このインタビューは2021年12月に実施したものです。)

ハイタレント株式会社 代表取締役の有吉です。

2020年1月にハイタレント株式会社を創業してから2年、今月で2期目が終わります。3期目は仲間を増やしてさらに事業を成長させていきたいと考えており、今回は創業の背景や2年間やってきたこと、今後弊社が目指している姿について、少し話してみたいと思います。

有吉 洋平/ 代表取締役
福岡県立東筑高等学校入学、福岡県立修猷館高等学校編入・卒業後、東京大学工学部システム創成学科卒業。大学ではデータ解析を学び、システム創成学科長賞を受賞し首席卒業。
大学卒業後は、欧州最大の戦略コンサルティングファームである株式会社ローランド・ベルガーに入社し、コンサルタントとして製造業や商社・金融業、消費財など幅広い業界のクライアントに対する戦略策定を中心としたコンサルティング業務に従事。独立後、フリーコンサルタントとして、IT企業やサービス業など未経験業界を中心に戦略策定だけでなく組織改編や業務改善、システム導入など幅広くコンサルティング業務に従事。2020年1月、個人の選択肢と可能性を広げるべくハイタレント株式会社を共同創業し、代表取締役就任。

実はハイタレント株式会社、私にとっては3度目の企業です。

1度目は就活を終えたばかりの大学3年生の時。宿泊事業を立ち上げましたが、消費者のニーズこそあったもののホテルとの契約面で難航、事業継続を断念しました。2度目は新卒で入社したローランド・ベルガーを退職した後。自分の関心があったライフスタイル領域で起業するも、こちらも事業拡大が見込めないと判断、再び事業をたたむことになりました。

1度目の失敗要因は業界構造も分からずやりたい領域に突っ込んでしまったこと。Willしかない領域でした。2度目はその反省もありWillだけでなく社会に求められている(Must)領域で起業しましたが、自分の得意(Can)領域ではなかったために失敗。

この2度の失敗から、次は人生をかけて取り組むべき事業をすると決心。今回は、3度目の失敗にならないようにWill/Can/Mustが一致する領域を選定し、1度目と2度目で欠けていた「最後までやり抜く覚悟」を持って、挑んでいます。

このように「自分は何に興味があるのか?」「自分の得意領域はどこなのか?」と改めて考え直し、その結果生まれたのが、現在のハイタレント株式会社です。

弊社創業のきっかけは、戦略コンサル時代の同僚との出会いです。

彼らのような優秀で意志ある人たちが、より幅広く活躍できる場を作ることができたらいいなあと。もし実現できれば、本業以外でも彼らの価値が発揮され、結果的に世の中がどんどん良くなるのでは?と考えました。

それに私にとってコンサル領域は知見も思い入れもある領域です。新卒で入社したローランド・ベルガー、起業の傍らで始めたフリーコンサルタント。社会に出てからは、いつもどこかでコンサルタントとして働いていました。ですからもし次に起業するならこの領域だろうなという考えはどこかにありました。
実際にニーズも市場規模もあるし、やるならこれしかないなと。そんな思いから2020年1月、ハイタレントを創業すると同時に「HiTalent(ハイタレント)」というサービスを立ち上げました。

ー「HiTalent(ハイタレント」について

「HiTalent」(ハイタレント)は、ハイタレント株式会社が運営する、優秀なタレントであるハイタレントと、ハイタレントを活用したい企業をつなぐ案件マッチングプラットフォームです。戦略コンサルティングファーム出身者をはじめ、投資銀行出身者やマーケター、データサイエンティストなど幅広い職種の方々にご利用いただいています。

言葉にすると立ち上げまでスムーズに進んだように見えますが、実際にこの事業をやると決めるまでには約1年ほどかかりました。創業までは知人の会社で経営企画の仕事をしつつ、共同創業者の若山と週末を使ってまだ見ぬ事業についてディスカッションを続ける日々。

若山はコンサル出身ではなくデザイナーや人事、マーケティングといった幅広いバックグラウンドの持ち主。かつて私の会社を副業で手伝ってくれていた頃からの友人です。実は高校の同級生でもありますが、上京してから初めて会話したような間柄。たまたま同郷だっただけで、仲良し2人組が一緒に起業という話ではないんです。

それでも彼と一緒に起業をすると決めたのは、2度の起業を経て、今度は自分と違う職能の人と事業を作りたいと思ったから。ハイタレントを創業するにあたり「一緒にやらないか?」と、私から若山を誘いました。

ー取引先は大手企業からベンチャー、グローバル企業まで様々

創業から2年。
ハイタレントは、業務委託も含め20名程度の組織に成長しました。主な事業は創業時に立ち上げたHiTalentの運営。主に企業様と登録会員であるタレントのマッチングを全方面から支援しています。

なお取引のある企業様は大きく分けて、コンサルティングファームと事業会社の2つ。

前者に対しては、大手コンサルティングファームや戦略コンサル出身の方が創業したコンサルティングファームへの人材支援。後者に対しては、大手企業やベンチャー企業の新規事業立ち上げを含め経営課題の解決などを幅広くサポート。最近では、SDGsや社会課題周りのサーキュラーエコノミーや脱炭素といったホットなテーマをいただくことも増えました。

今後はグローバル案件も支援させていただく予定です。既にいくつか動き出しているものもあり、国内外問わず多種多様な案件が動いています。

ーハイタレントが日本を代表する企業に選ばれる理由

ではなぜ弊社が日本を代表する企業群や海外のお客様からご期待をいただけているのか。

理由の一つは、質の高いアウトプットを提供できる魅力的なタレントの存在です。

HiTalentに登録されている方は、主に戦略コンサルティングファームや外資系投資銀行の在籍者、もしくは出身者。実際に大手企業で新規事業を立ち上げた方や起業経験がある方など、事業経験が豊富なタレントも多く、企業様からは人材の質について評価をいただいています。

また、質だけでなく価格面でお褒めの言葉も。HiTalentは戦略コンサルティングファームと同じクオリティのサービス内容で価格は約3分の1程度。フリーランスの方々にご活躍いただくことで固定費を削減し、徹底的な効率化を図ることで質を落とすことなく現在の低価格を実現しています。

これはHiTalentならではですが、タレントとして利用する方が、コンサルティングを依頼する企業として使うこともあるんです。もちろん逆のケースもあります。企業として利用した方が、自分も戦略コンサル出身だからと、後日タレントとして登録する。他にもタレントの方がお客さんを紹介してくれることもあります。

実はこれってすごく珍しいことなんです。例えばメルカリなどのC2Cサービスでは売り手が買い手になることもありますが、B2Bサービスではnとnは基本的にバラバラです。HiTalentのように、企業を開拓することでタレントが増える、タレントを集客することで企業が増えるといった、上手く循環しているB2Bサービスはあまりないはず。特に人材領域ではなかなかレアケースではないでしょうか。

ー各分野のプロフェッショナルが利用する「HiTalent」へ

現状既にご満足の声をいただいているHiTalentですが、次は利用できる職種の拡大を行っていきます。

まずはコンサルティング領域に近しい、ファイナンスやマーケター、データサイエンティストから。徐々にソフトウェアエンジニアやデザイナーといった形で職種の幅を広げていき、直近3年以内には各分野のプロフェッショナルにご利用いただけるサービスにしていきたいです。

今後は、優秀な個と企業のマッチングだけでなく、彼らが培ったものや生み出したものなど、あらゆる資産を企業や個人に対して提供していくことで世の中に対し価値提供をしたいですね。

ー優秀な個の選択肢と可能性を広げ、人類の進化に貢献する

それらを実現させるためにも、弊社では「優秀な個の選択肢と可能性を広げ、人類の進化に貢献する」というミッションを掲げています。

そもそも優秀な個とは?って話ですが、単純に「学歴が良かったり良い会社に在籍している人=優秀」ではないと思っています。私個人としては結果を出すために正しく努力できることの方が何倍も大事だと考えています。
そういった優秀で意志ある方々に対して、よりチャレンジングな機会を提供できればと私自身、創業以前から考えており、弊社のミッションにはその思想が組み込まれています。

一方、優秀な個の選択肢と可能性を広げることは、あくまで個人に与える影響です。弊社としては、あくまで人類の進化に寄与することが目的。優秀な方々が、今まで以上に働きやすくなった結果として、世の中に大きなインパクトがあることは間違いなく、世界中の人に良い影響を与えることが最終的な目標です。

ー2025年上場を目指し、制度も風土もゼロから作る

次のマイルストーンは、2025年グロース市場(現:マザーズ)への上場です。
ただのフリーランスエージェントとして見られがちな弊社ですが、本来目指す姿は優秀な人たちが集うプラットフォームを構築し、世の中に価値提供をすること。上場はそれを実現するための通過点です。

日本ではまだまだフリーランスの信用が低く、能力があってもできないことが沢山あります。もし弊社が上場できれば、HiTalent上で活躍している方々の信用も高まりますし、結果的にフリーランスとして働きやすくなります。上場は、彼らがもっと自由に動くためにも必要な手段だと考えているので、必ず実現させたいです。

とはいえ組織としては制度も風土もないまっさらな状態。現在は少数精鋭を武器に一人ひとりの裁量や権限が大きく、自由にやりたいことができるフェーズです。主体性を持って自ら動ける方にとっては気持ちよく働くことができる環境だと思います。逆に指示が欲しい方やルールがあった方が動きやすいといった方はあまりフィットしないかもしれません。

主に、起業を考えている方や事業会社で新規事業立ち上げをやりたい方などは、弊社での経験が将来的に生かせるかと思うので、ぜひ次のキャリアとして選択肢に入れてみていただけると嬉しいです。

肝心の報酬についても、立ち上げたばかりのスタートアップを言い訳に「得られる経験こそが報酬です」などと言う気も全くありません。報酬やインセンティブは評価に応じて適切にお支払いしていきたいですし、ハードに働いてガッツリ稼ぎたいという気概のある方こそ、弊社にはちょうど良さそうです。

私としては、圧倒的な当事者意識を持って事業を前に進めていきたいという方と互いに背中を預けながら会社を成長させていきたいですね。

ー世界中の意志ある人々が活躍できる場を作りたい

最後に、少しだけ。もっと先の話をさせて下さい。

私たちの目標は、2050年に世界トップクラスのグローバルファームを作り、100兆円のマーケットを取りに行くこと。

100兆円なんて……と思うかもしれませんが、1,000万人が1,000万円を稼げると100兆円になるんです。これって意外と目指せるのでは?と考えていて、本当に優秀な人たちをグローバルで1000万人集めて、彼らが1,000万円稼げるプラットフォームを作れば実現可能な数字です。

でも100兆円はあくまで数字、目指すは、世界中の意志ある人々が活躍できる場を提供し、世の中が前進する仕組みを作ること。まだまだ先の話で夢物語のようにも聞こえそうですが、必ず実現させたいですね。

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