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『そうだ、ミニマリストになろう。-Day 6: ミニマリストにも欲はある』

<30日かけて500個近くのモノを処分する30日ミニマリストゲームを実践中>

Minimalismというドキュメンタリー映画を見た。

ネタばれになってしまうが、ストーリーは

お金やモノを蓄積することを追求しても、いずれ幸福度は頭打ちになる。それよりも生活をもっと小さくシンプルにし、家のサイズ、モノの所有量を減らして、やりたいことや人間関係を意識的に厳選して、マインドフルに生きよう

というもの。

主な登場人物は、Theminimalist.comで有名なブロガーのおにーさん二人組だが、それ以外にも建築家やTV番組の司会者、ウォールストリートの元エリート銀行員などが出てくる。

日本とアメリカでは、ミニマリストの定義や彼らから受ける印象がちょっと違うなぁと感じていたが、この映画でもモノを捨てたり整理整頓する光景は一切出てこず、むしろ「どういう考え方で生きるか」をメインに話が作られていた。

映画のサブタイトルが"A documentary about the important things"であるように、「人生において結局何が大切なのよ?」が問題提起されていて、物質主義へのアンチテーゼとなっていた。アメリカでミニマリストとは「物質主義に流されないで生きる人」なのかな? 日本ならば、シンプリストに近いかも。

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一方、日本のミニマリストは、アメリカよりもずっとストイックな印象を受ける。なんだかんだ言って、禅の生まれた国だ、修行ちっくな流れがあるんだろうか?などと考えたが、よくわからない。

もちろん、ミニマリストにもいろんな人、いろんなやり方がある。だた、検索で上位に上がるウェブからは、持ち物の点数にこだわりがあり、インテリアの色はだいたい白、服やカバンは白か黒というイメージができあがる。しかも、「無印良品のXX使ってます」というようにブランドの紹介がなされることが多い。(それにしても、どうしてことごとく無印良品なんだろう???)

好きなモノを厳選しまくった結果そのブランドにたどり着いたとのだとしても、とあるブランドを紹介してしまってる時点で物質主義に(さりげな~くさりげな~く)飲みこまれてるんじゃね?という気がしないでもない。意図せずにブランドの広告塔になっていたり。これは特に雑誌に多い。発行数を伸ばさねばならない雑誌は、売れるコンテンツにするためにそうせざるを得ないのか。

こだわりのモノに囲まれる生き方は大大大賛成なのだけれど、無印が本当に好きだから無印なのか、それとも有名ブロガーや雑誌がそれを推奨したから無印なのか。統一されたブランドで整理整頓されていくとその人らしさが削られていく。

実家から持ってきた祖母の嫁入り道具のタンスと(って、今時そんなものはない!?)、道端や小川から拾ってきた小石、職人が作った美しい椅子が置いてある部屋が、持ち主のセンスによってまとめあげられ、独特の雰囲気を醸し出している。そんな部屋が見たいのに!と思うが、山奥に引きこもったアーティストの家でもない限り、お目にかかれないものなのかもしれない。

追い求めるものが、物質の代わりに承認欲求にすり替わってしまう場合もある。「私はここまで減らせてます」という「ミニマリストの極限を求める競争」になっているのだとしたら、だ。

書きながら「そういうアンタもだろ」という声がどこから聞こえてくる。「アンタだってこうやってNoteに記録を上げているだからさ」と。

そらそうだわね。そこは潔く認めよう。

毎日投稿することで、自分にやる気を出させるべぇ作戦なわけだが、結局、人にはある程度の欲が必要ってことなんだろう。食欲や性欲を否定することができないように。

食欲や性欲が一切ないと人類は滅びてしまうわけで、過剰にならないように、振り回されないように、ほどよい湯加減でコントロールするのが大切。熱すぎならばやけどする、冷たすぎなら風邪をひく。物欲や出世欲、承認欲求も、多少あることでやる気や成果につながるのだから、頭からまるっきり否定するのはやりすぎ、行き過ぎ。

とどのつまり、どんな欲をどの程度で持つか、そこで自分や周囲の人にとって幸福MAXになるような均衡点に持っていけるかどうか。そのためには、やっぱり自分の心の井戸の奥まで下りていくこと、足るを知るってことなんだろうな。

そこを間違えると表面的なもので終わるよ、と映画に言われた気がした。

それからもうひとつ。

ミニマリズムが楽しいのは、自分でそれを選ぶことができる人だけだ。

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30 day minimalist game

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Day 5: hats, sawing kit, scissors, leg warmer, foot file

30日ミニマリストゲームとは、
1日目に1個
2日目に2個
・・・
30日目に30個というふうに、モノを処分していくゲームです。無事30日を終了すれば、500個近いモノを処分することになります。

冒頭の映画にも出てくるアメリカで有名なミニマリストが運営するサイト
Theminimalists.com
からのアイデアです。


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