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ぼやけたものをハッキリさせる ~解像度UP~

『解像度』という言葉、よく使っていませんか?

「どうもあの人の話は解像度が低いな」
「解像度を上げて、課題をはっきりさせよう」
「解像度が低いと、解決の糸口が見えないぞ」

resolution。レゾルーション。

元々は「画像を表現する格子の細かさ」。
要するに「ぼやけているかはっきりしているか」。
デジタル社会になって、電子上で
画像などを扱うことが増えてきてから
この言葉を使うことが増えてきました。

転じて、ビジネス上などでも使われる。

「どうもあの人の話はぼやけているな」
「くっきり見えるようにして、
課題をはっきりさせよう」
「ぼやけていると、解決の糸口が見えないぞ」

そんな意味ですね。

物事の「理解度」の高さや低さ、
計画の「精細さ」や思考の「明晰さ」。
それらを表現する際に使われます。
きっと読者の皆様も、使ったことが
あるのではないでしょうか?

…ただ、元々はデジタル技術上の
言葉だったせいか、
本当に適切に使われているか?というと
少し疑問が残るところです。

そもそも「解像度を上げる」には
どうすればいいのか?
それを「はっきり」つかまずして、
「解像度が低いぞ!」と言われても
ちょっと困りますよね。
どうすればいいねん、という気分になる。

ご安心ください。

馬田 隆明 さんが著書『解像度を上げる』
その方法を明示されているのです。
(下部にリンクを貼ります)
本記事ではそのエッセンスの概要を、
「四つ」に分けて紹介いたします。

◆「深さ」「広さ」「構造」「時間」

この四つの視点が大事、だそうです。

◆「深さ」

解像度の深さとは、
「原因や要因、方法を細かく
具体的に掘り下げること」
です。

画像で例えれば、
画素を上げて細かく見えるようにする、
ということでしょうか?

例えば、売上が減っている。
お客さんが少なくなっている。
なぜなんだろう?
この理由は、ただ売上額から漠然と
総計を眺めていてもよくわかりません。

「なぜそうなのか?」を考察、探究する。

そのためには、表面的な理解ではなく、
「深層的な理解」をしていかなければいけない。
例えば、お客さんに直接会って、
何が良くないのか理由を聞いてみる。
根本的な原因を「掘り下げて」みる…。

でも、時間も限られています。
どこまで調べていいかわからない…。
そんな時には「調査(サーベイ)」です!
事例を集める。他者の事業を調べて比較する。
情報が集まりそうなコミュニティに参加する。

そのようなことで
「深み」が生まれていくのです。

◆「広さ」

解像度の広さとは、
「考慮する原因や要因、
アプローチの多様性を確保すること」
です。

先ほど深めればいい、と書きましたが、
ただ闇雲に深めていったところで、
「…それ、本当に的を射ているの?」と
反論されることがあります。

深める前に、広げておく。
異なるアプローチや広い視点を設定する。

例えば、コンビニの売上が下がっている。
あなたがマネージャーだったら
何を考えますか?

「店長がサボっているからだ!」

そう決めつけ、店長だけの責任を
深掘りしていっても、
もしかしたら的外れになるかもしれません。

「近くにイオンができた…?」
「他社のコンビニが新装開店セール…?」
「TV番組で他のコンビニのスイーツが…?」
「近くで道路工事が始まった…?」

など、広く考えていく。
そのための大事な視点が『疑う』

『名探偵コナン』で例えて言えば、
毛利小五郎ではなくコナン君です。
視座を高くしたり低くしたりすれば、
椅子の下に落ちている証拠品や
犯人の次の狙いがわかる、かもしれない。

『他者の視点に憑依する』ことも
良いかもしれません。
「もし自分がお客さんだったら…」と
とりついたつもりで演じてみる。
強制的に他社・他者の視点になってみれば
発見がある、かもしれません。

◆「構造」

解像度の構造とは、
「深さや広さの視点で見えてきた要素を、
意味のある形で分けて、
要素間の関係性や重要性を把握すること」
です。

深くして探った。
広くして探った。

当然、色々な要素が「山積み」になります。
これをどんどん重ねていっただけでは、
仕事ができない人のデスクの上と同じ。


整理するんです。すぐ使えるように。
引き出しに入れる。ファイリングする。
カテゴライズ。スキャンしてデータ化…。

この際には「視覚化」つまり見える化が
大事ですよね!
どんなに大事なことを調べても、
机の奥底にぽつんでは、使えない。

データをグラフ化、付箋を貼る、
グルーピングする、そういう一手間で
説得力も理解力も段違いになります。
すぐに使えるようになる。見える。

フレームワークを活用するのもあり。
顧客、競合他社、自社、いわゆる
『3C』と呼ばれる3つのフレームから
整理しておくのもありです。

構造化なくして、解像度UPなし。

◆「時間」

解像度の時間とは、
「経時変化や因果関係、
物事のプロセスや流れを捉えること」
です。

集めた。まとめた。はい、終わり。

…これだけだと解像度が上がったとは
必ずしも言えないでしょう。
自己満足、過去の栄光に終わってしまう。
なぜなら情報や分析は必ず
「古ぼけて」しまうから。

人生、いつだって、今が一番新しい。

特に生き馬の目を抜くビジネスでは
「鮮度」が重要ですよね!
刻々と事態は変わっていく。
生生流転、諸行無常、なのです。

ゆえに、
「これまで課題がどう変わってきたのか?」
「今後どう変わっていくのか?」
そういったことを考えることで、
いま取り組むべき課題もはっきりします。

過去データの活用。未来の展望。
だからこそ今、これが大事なんです!
現時点では、こんなことが言えます!


そのような「時間軸」を使うことで、
あなたの顧客や上司も
「うん、解像度、高いね! イイネ!」
と評価してくれるのではないでしょうか?

最後に、まとめます。

本記事では『解像度を上げる』について
馬田さんの著書、またそれを紹介した
記事から書いてみました。
(もし、本記事で解像度が上がったのなら
リアクションをいただくと
私のテンションがUPします)

また、ぜひ一度、
参考にさせていただいた
下記の記事もどうぞ!↓

※『解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする
「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法』
馬田 隆明 さんの著書です↓

合わせてぜひどうぞ!

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