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ハウジングファースト 住まいから始まる支援の可能性

山吹書店 稲葉 剛 小川芳範 森川すいめい編 2018年4月初版

第一の居場所である「家庭」が崩壊している現代日本社会において、カウンセリング現場には、「住まい」の重要性が様々な「支援」の現場において軽視されてきました。

「行政の仕事」と言い切ってしまえばそれまでですが、様々な事情からセーフティネットが無く、不安定な居住環境に置かれている人たちは確実に存在しています。

自立、という経済的なものは、大学を出たとしても、「住居」「家賃」の大きな壁に阻まれてしまう厳しい現実も、都心においては明らかになってきています。

働かざるもの食うべからずですが、働いていても食べることにお金が回らない厳しい現実も、どれだけの人が気づいているでしょうか?

家賃高すぎませんか?

実際に、個人事業主として専業カウンセラーをしてきましたので、生計を成り立たせることは非常に難しいということを、体感値としてわかっています。

エッセンシャルワーカーと言われてしまえばそれまでですが、所属なく所在なく定職にもつかず、ただ育児していればいいんじゃない?と無言のプレッシャーも感じながら、専門職として、職歴を絶やさずキャリアカウンセリングを提供し続けてきました。

パラレルワーカーなので、たいていの仕事は受けますが、本質的ではない仕事、安全ではない仕事は引き受けることはしません。

自己責任と、自助努力の差はどこにあるのか、きちんとした「学び」を前提に考えなくては、支援者も巻き込まれることになります。

税金の使い方、ビジネス(資本)の投下の仕方、民主主義の在り方については、マクロ経済学を通して大学でも学んできました。ミクロとしての「家計」において、「子供を育てること」こそが、最大の投資であり、社会全体の益になることでもあります。

子どもは、社会全体で育てなくてはいけません。熾烈な競争ではなく、豊かな学びを携えて、健全で笑顔溢れる豊かでフェアな社会にしたい。そんなことを、この本を通しても感じています。

支援者のプロ達を知っています。これからは、ビジネスを通して継続的持続的に支援活動への支援を発展させていきたいと考えています。

知識は力です。知恵は武器です。学びを社会に役立てるために、読書習慣は、大人になっても身につけておきたいものです。

※写真は、どこぞやのオブジェ。子どもたちの未来を守るために、キャリアカウンセラーになりました。将来の選択肢を広げ、幸せな自己決定をしてもらいたいと願っています。環境を整えるのは大人の役割です。


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