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一生懸命じゃなくても良い

あやうく一生懸命生きるとこだった。

韓国でベストセラーになったハ・ワン氏の著書が面白かったので、共有したい。

あらすじ

ハ・ワン氏はこれまで誰かに勝った記憶もなければ、成功もしていない。努力はしたつもりだが、40歳になった時、ただただ働き競争することに疲れてしまった。そんなとき「あれ、自分は誰と競争していたのか。」「なんのために必死に働いているのか」と疑問を持ち、自分の時間を作るため会社を辞めた。

自分のための時間を持てたことで、多くの人が持つ悩みをワン氏なりに考えた人生エッセイである。

頑張らなきゃいけないのに、やる気が出ない。

この社会はやる気=素晴らしいと捉えているが、
例えば好きでもない食べ物を出されて、それをやる気で食べて美味しいだろうか。
例えば好きになれない異性を紹介されて、やる気で愛することはできるだろうか。愛せない自分を責めていないだろうか。

やる気というのは、好みや愛と同じで誰かに強要されるものじゃなくて、自分の内側から溢れ出てくるもの。すぐにやる気は出ないし、長く続くものでもない。磨り減って消耗するものだからこそ、無闇にやる気を振り撒かずに、いつか自分が本当にやりたいと思ったことのために残しておくことが大事だ。

やる気は自然に任せて、来る時に爆発させよう!

自分の努力が実らず、絶望している。

ワン氏は言う。「絶対に諦めるな」なんて糞食らえだ。
最善を尽くして、結果が出なければ潔く諦めて良い。
これしかないという一択思考は、あらゆる選択肢を除外視し、あなたの可能性を奪ってしまう。
これまでかけてきた時間やお金を考えると、諦められない(コンコールド効果)思考が働くが、失敗を認める勇気、諦める勇気を持つことが新しい可能性を生むのだ。

これしかない!はあなたの可能性を奪うから、最善を尽くしてもダメならさっさと諦めて新しい可能性を信じよう!

理想とかけ離れた自分を愛せない


自尊心の低い人は、「らしさ」や「べき」を高い所に設定しているからだ。その幻想と現実のギャップが大きければ大きいほど悩みも大きくなる。
幻想なる理想の自分は捨てて、ありのままの自分を受け入れて愛そう。
ワン氏は過大評価や幻想なる理想の自分を捨てるまで3年かかったようだ。自分は大した人間ではなく、ただ生まれた平凡な人間と受け入れた後に、自尊心が沸き、健康やストレスに意識を向けられたのだと。今では日常の些細なことに感謝をして、小さな幸せを感じているのだと。

つまり、理想とかけはなれた自分を愛せないのではなく、理想や幻想は無視して、今の自分を受け入れることで徐々に自分を愛せるのだと言いたいようだ。

あやうく誰かが作ったレールを一生懸命に生きているかもしれない私たちに、良い問いをくれる本でした!

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