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卒論・修論研究の攻略

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卒論・修論研究に挑もうとする学生さんにおすすめの記事をまとめていきます。諸先輩方がどう挑み、いかに悩み、どうやって乗り越え、何を学んだのかを知ることで、経験値を積んだような状態で… もっと読む
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#修士論文

修士をラクに生き抜くのに心がける7つのこと

こんにちは、kotapです。 3月に筑波大学 大学院 システム情報工学研究科を修了しました。 なんと専攻の総代に選ばれ、研究科で研究科長表彰をいただいた。 大変恐縮。 正直、修士の二年間でやめたくなるほど辛かったことはなくて、割と恵まれた研究生活を送れた。 (生存バイアスもあるかもしれない。 もちろん研究で辛いこともたくさんあった。 でも、研究生活以外に悲しかったことのほうが多くあるように思える。 (一つは麻雀で4半荘で-280を記録したこと) 楽に生きるためには2つあ

修士論文が一番きつい

修士論文を絶賛書いていますが,なぜかわかりませんが,卒論より圧倒的にきついです. 修論が一番きついっていうのはよく聞くけれど,何が原因か今の自分の状況と照らし合わせて考えると, ①卒論はリサーチ不足,考え不足,データ不足が当たり前(周りも)で,怖いもの知らずで何でも書いてしまえていた(から楽にかけた) ②修士課程の2年でできることなんてたかが知れているのに,自分の研究テーマについて荒削りなレビューがなんとなくあるから,自分のやりたいこととのギャップに苦しみ,書けない. ③卒論

卒論・修論のテーマの選び方/時代性との距離感

佐藤ひろおです。会社を休んで早稲田の大学院生をしています。 三国志の研究を学んでいます。 ぼくは修士論文の準備をしていますし、周囲の学部生は卒業論文の準備をしています。基本的に、指導教員が「いいよ」「仕方ないね」といえば、卒業論文のテーマ、修士論文のテーマは自由です。しかし、「テーマは自由だああ!!」と言われても、ぎゃくに困るわけで。 特定の先生に言われたわけではないが、ぼくが何となく複数の先生たちのしゃべりを聞いて思った、卒論のテーマ選定のコツを書いてみようと思います。

卒論の「おわりに」の書き方を作者の例と共にわかりやすく解説

 今回は、卒論のおわりに(終章/まとめ)の書き方をわかりやすく解説していきます。「おわりに」で押さえておくべきポイントは以下の5点です。  下記は作者の結論の例です(もっと書いておりますが、中略です)。 結論 ナボタス町サント・ニーニョ村のフィリピン人海外労働者 103 名に聞き取り調査を行った結果、トラブルの無い海外就労と関係が見られたのは、友人との会話と Direct Hiring(渡航先のエージェンシーや会社を利用して仕事を得ること)のみであった。  但し、Dir

先行研究で「何が明らかにされて、明らかにされていないのか」調べよう

【『勉強力大全(上):インプット編』・『勉強力大全(下):アウトプット編』という本を僭越ながら創らせていただきました!】 『勉強力大全(上):インプット編』 https://amzn.to/3DDHvvX 『勉強力大全(下):アウトプット編』 https://amzn.to/3LltswG 良かったらどうぞ! ***  卒論・修士論文テーマ決めで最も重要なのは「先行事例を調べる」ことです。先行研究で「何が明らかにされて、何が明らかにされていないのか」調べましょう。  そ

あなたのデータや結果を最大限活かす「考察」を書く方法  初めて論文を書く大学生でも、考察の3ステップをわかりやすく解説

この記事では、考察を書くための3ステップについて、解説します。 あなたが考察で困っているのなら、 あなたがどこでつまずいているのかを知り、 それをクリアするのが早道ですよ。 「考察」の意味やイメージなど、 基本を学びたい人はこちら↓の記事をどうぞ。 考察のための3ステップ考察の3ステップとは、以下の通りです。 結果を正しく読み取る 考察の要素を抽出し、整理する 文章を構成する 1.結果を正しく読み取る当たり前と思われるかもしれませんが、 最初はこれが大事です

【研究のススメかた】論文のタイトルは、ハッとするものを、誠実に

1. 記事の狙いと想定読者層研究を進めるうえでのTIPSをまとめていくシリーズです。筆者が指導教官を務めるゼミや授業での活用を念頭においています。 読者層としては「大学の学部または大学院で、卒業論文/修士論文研究に取り組む」人たちを想定しています(すでに研究者として独り立ちしている同輩の皆さまや、そのタマゴとしてすでに修士論文研究等は経験済みの博士課程大学院生の方々にも、ご参考になるかもしれません)。 今回は、研究を進めていくときに忘れがち、でも意識してみると意外なほど力

とある理系の研究室8 卒論修論のテーマ決め

某国立大学の理系の研究室の話。 そこそこの大学のそこそこの研究室。国内外の学会にもコンスタントに出ていて、論文もそれなりに出している。活気もそこそこ。古き良き時代の雰囲気を残している研究室。 研究室生活が充実するかどうかにも大きく関わる研究テーマ決めの話。 なんとなく決まる人が多いのでは?高い意識を持っている人達は、高い志を持って研究テーマを決めているのだろうが、大半の人はなんとなく流れで決まっているのではないだろうか。でも別に悪いことじゃないと私は思う。 どうやって

【大丈夫!】学部ノンゼミノン卒論&院から専攻変更でも10万字越えの修論を書き上げた話(文系)

こんにちは。今週の輝けないワセジョです。 この度、2022年3月1日をもちまして修了が決まりました。ということで、修了記念で修論よもやま話を投稿させていただきたいと思います。 1.私のスペック(学部時代)・gpaはそこそこに、就活のようなシステムにボロ負けしたためノンゼミで早稲田大学商学部を卒業 ・3・4年次の専攻については諸事情により会計選択(したがって,今回の修論にほぼ関係ない) ・院から政治学研究科と専攻を変更 ・学部時代に書いたレポートは2000字×3本(授

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修士論文の書き方とTips

大学院生活を振り返ろうシリーズの「修士論文」編です。 修士論文のざっくりした内容と構成は以下になります。 また、修士論文の執筆はWord 2019で行いました。 工学系(ロボット) 7章構成 ページ数:100ページ程度 文字数:50,000文字程度 修士論文を書く前の準備修士論文を書くにあたっての大前提として、自分の周りの研究の調査、文献の調査はずっと行っていました。 参考にしたサイト大学の先生などが、(おそらく)自分の研究室向けに共有している資料を公開してくれ

貴族の修論、学部4年の公爵

 人間、20年少々も生きれば、さして欲しくなかった能力の一つや二つは出てくると思う。「探し物の発見力に長けすぎて、結局永遠に部屋が汚い」みたいな、そういうの。  僕にもある。異常なほどに校閲が得意。  これは高校3年間に及ぶ訓練で身についた。「山ほど文章を書く部」で、毎月毎月部員10人で苛烈な校閲バトルをした賜物だ。当時の同級生も同じ能力を備えていて、同じく嫌がっている(僕の見立てでは、僕も同級生もその校閲能力に一定のアイデンティティを感じているけれど)。  世に校閲の

【研究のススメかた】「新奇性」って何? ― オリジナリティの7類型 ―

1. 記事の狙いと想定読者層研究を進めるうえでのTIPSをまとめていくシリーズです。筆者が指導教官を務めるゼミや授業での活用を念頭においています。 読者層としては「大学の学部または大学院で、卒業論文/修士論文研究に取り組む」人たちを想定しています(すでに研究者として独り立ちしている同輩の皆さまや、そのタマゴとしてすでに修士論文研究等は経験済みの博士課程大学院生の方々にも、ご参考になるかもしれません)。 今回は、前回の記事(「警句:『研究』と『勉強』は違います」)で繰り返し

【研究のススメかた】良質な参考文献の見極めかた

1. 記事の狙いと想定読者層研究を進めるうえでのTIPSをまとめていくシリーズです。筆者が指導教官を務めるゼミや授業での活用を念頭においています。 読者層としては「大学の学部または大学院で、卒業論文/修士論文研究に取り組む」人たちを想定しています(すでに研究者として独り立ちしている同輩の皆さまや、そのタマゴとしてすでに修士論文研究等は経験済みの博士課程大学院生の方々にも、ご参考になるかもしれません)。 以前アップした「先行研究レビューの実作業のやりかた」をご覧いただいた方

【研究のススメかた】 早く、確実に論文を書き進めるコツ

1. 記事の狙いと想定読者層研究を進めるうえでのTIPSをまとめていくシリーズです。筆者が指導教官を務めるゼミや授業での活用を念頭においています。 読者層としては「大学の学部または大学院で、卒業論文/修士論文研究に取り組む」人たちを想定しています(すでに研究者として独り立ちしている同輩の皆さまや、そのタマゴとしてすでに修士論文研究等は経験済みの博士課程大学院生の方々にも、ご参考になるかもしれません)。 今回は、論文を(なるべく)早く、そして――もっと重要なこととして――確