怠け者のくせに失敗したくない私の「動画デビュー」
「まあ、このような時勢ですので、今後の研修は動画収録で行きたいと思います。Hanikoさん、よろしいでしょうか?」
一か月ほど前、仕事の打ち合わせの場面にて担当者からこのように切り出されました。
対面でのセミナー研修は多くの企業で自粛されている状況です。
リアルの研修セミナーに代わり、動画収録された研修が配信される時代が来るのは充分予想もしていました。
しかし、自分が「動画デビュー」する日が来るとは想像していませんでした・・。
「動画デビュー」の不安
「動画収録というと、私はカメラに向かってひとりでしゃべるんですよね?」
「そうです。大丈夫ですよ、いつも通りで(笑)!」
「動画だと、しゃべっていてもし噛んじゃってもそれが何度も再生されるんですよね?」
「大丈夫ですよ、いつも通りで(笑)」
いや、大丈夫じゃない。
カメラに向かってひとりしゃべるなんて想像したこともなかったし、カメラの前で活舌悪くしゃべりを噛んでしまったときには、きっと頭が真っ白になってしまうに違いない。
(´;ω;`)
怠け者のくせに汚点を残したくないという面倒な性格の私は、これをどう対処するのか真剣に考えました。
これは・・・動画収録に向けてまじめに練習するしかないようです。
研修セミナー動画を自作してみる
まずは、カメラに向かって話すことに慣れることから練習をしてみよう。
やり方は、パワーポイントで作成した研修資料をパソコン画面に映しスライドショーに設定。
スライドごとに自撮りの動画をはめていくやり方です。
パワポにこんな機能があるのにびっくりしました。
初めは知らなかったのですが、動画自作についてもいろいろ調べているうちに手軽にできそうだったのでチャレンジしてみました。
(^^♪
パソコンのフロントカメラに向かってひとりにこやかに話を進めます。
カメラ目線をキープするのが、けっこう難しいと感じました。
小さいカメラを凝視しているのは・・・飽きます。
言葉を噛んでは撮り直し、話につまずいたら撮り直し・・。
カメラを見てると緊張するし、何回やり直しても完璧になんてできない。
自撮りした動画を見ては、目が泳いでいる自分の顔に凹みます。
とうとう、納得がいかないまま収録日になってしまいました。
(´;ω;`)
収録現場でのサプライズ
「動画収録は初めてですので、どうかよろしくお願いします。」
収録現場にはソニー製の4Kカメラが中央に鎮座しており、その横にはプロのカメラマン兼ディレクターさんがおられました。
「やばい、緊張してきた。このままでは絶対に噛んでしまう!」
不安な気持ちで、はじめての収録がスタートしました。
『みなさん、こんにちは。』
とセリフを始めたのは良かったのですが、なんと自己紹介場面で自分の名前を噛んでしまうという失態。
「すいません、自分の名前を噛んでしまったので、もう一回やらせてください・・」
(´;ω;`)
落ち込みかけていると、皆さんが一斉に大笑いしてくださいました。
「大丈夫ですよ。名前以外なら話をし直しても、詰まって間が空いても進めてもらっていいですよ。後でちゃんと編集しますから。」
編集??
そうか~~、編集してくれるんだ!!
こんなあたりまえなことに、どうして気が付かなかったんだろう。
気持ちが楽になるとカメラの周辺にも目が向くようになりました。
私が話している内容に合わせて、スタッフ皆さんがしっかりうなずいてくださっている姿が目に入りました。
「よし、噛んでも大丈夫!楽しんでやり切ろう!」
収録現場というものはカメラに映る部分以外は殺伐としているのではないかと思っていました。
でも、それは私の偏見でした。
良い作品を作るために良い雰囲気をつくることを、スタッフの皆さんが大切にされているのをひしひしと感じました。
無事収録が終わった後、スタッフの方と雑談をしました。
楽な気持ちで仕事ができたことに感謝の気持ちを伝えました。
ディレクターさんはもともとNHKの出身とのこと。
「僕が新人ディレクターの頃、カメラが回っているときには話し手に合わせてしっかりうなずけと最初に教えられたんですよ。」
そうなんだ~。(*´ω`)
収録現場の温かさが私にとってのサプライズでした。
声の質感が良くて聞き取りやすいですね、とちょっぴり褒めてももらえました。
(*´ω`)
なんでも初めての体験は心に残りますね。
私の動画デビュー後記・・・
とりあえず頑張って練習しておいて良かったです(笑)。