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小さいうちは大人が決めよう

シュタイナー教育というのは、自由な教育ではなくて、自由への教育であります。そして、自由への教育とは、大人になった時に自分で考えられる人へと育てる教育です。もちろんこれは目標であって、いわゆるシュタイナー教育を受けたら、必ずそういう大人になれるというわけではありません。残念ながら(笑)。

自分で考えられる人、つまり自由な人とは権威主義でない人です。ごく簡単に言ってしまうと、周りに流される人ではなくて、一緒に流れていく人。そして必要とあらば、自分一人でも流されない人です。前回のnoteにその辺詳しく書きましたので、良かったらお読みください。

では、そのような自分で考えられる大人になれるように、小さいうちから自分で考えさせるように、自分で決めさせるようにしたら良いのでしょうか?答えはその逆です。大人を権威として見上げられる子どもが、自分で考えられる大人になります。ピンときますでしょうか?つまり、子どもらしい素朴な子どもです。

お子さんの食べ物に気をつけている方や健康に気をつけている方というのは、けっこういらっしゃいますね。いわゆる自然派というのでしょうか?シュタイナー教育の界隈でも、そういう雰囲気や思想をお持ちの方は多くいらっしゃいます。たいがいとてもお子さんのことを大事に考えて、しかも手をかけていらっしゃって、わたしのような適当な人間はすごいなーと感心してしまいます。

ただ、あまりにも大事にするあまりに、子どもの言うことを聞きすぎる、ひどい場合だと振り回される、なんてこともあったりしますね。子どもをある意味、大人扱いしてしまっていると言うのでしょうか?もちろん、子どもも人間ですからぞんざいに扱って良いわけではありません。

でも、子どもは子どもなのですから、あくまで子どもとして扱わないとですよね。そうしないと、自分ではまだ背負えない責任を背負わせてしまうことになります。結構、ここが盲点だったりします。「この子が好きなら・・」「この子が良いと言うのなら・・」というのを耳にすることは、案外多いですね。

子どもには大人と同じ意味での『わたし』がありません。ですから、周りの大人、両親や学校の教員が代わりに子どもたちの『わたし』になってあげるわけです。つまり、権威になってあげるのです。権威と言っても別に偉そうにするわけではないですよ。ただ、しっかり立ってだめな時は「ダメ!」と言ってあげるのが大事ですね。「お母さんが決めます!」とかね。子どもにとって多少、理不尽であってもあやふやでふわふわしている大人よりはよっぽどマシです。間違ってたら後でゴメンと謝ればいいんです。

そうやって周りの大人がしっかり立ってあげると、子どもが大人になった時、自分の中によって立つところがちゃんとできます。つまり『わたし』ですね。『わたし』が無いと、何かに寄りかかりたくなるわけです。

でも、この「ダメ!」って子どもに境界を引くのが、案外難しいことだったりもします。人によっては、気の毒なくらい苦手だったりもします。そんな時、パートナーだったり、幼稚園や学校の先生だったりがサポートしてくれたら、助かりますよね。

一昔前は大家族や地域のコミュニティーで子育てをするカルチャーが残っていましたよね。お節介?しがらみ?ということもできますが、なんだかんだ助け合っていたのではないでしょうか?ほぼ一人で子育てしている現代のお母さんは本当に大変でしょうね。

包み込む母性とピシッと切る父性のバランスが良い子育て、教育を実現させると思いますが、簡単ではないですよね。じゃあ良いバランスってどんなですか?そう問われてはっきり答えてくれる育児書や教育書は無いでしょうね。全てがケースバイケースですからねー。それこそ偉い先生の言うことにすがらないで、自分で考える大人であることが問われちゃいますよね。あー大変だー。

もちろん、そういった教育メソッド本などは参考になりますし、大いに活用するべきだと思います。でも、ハウツーと言うのはやはりどこか薄っぺらです。そこで、一つの提案としてお薦めする子育ての勉強法⁉︎があるのですが、次回に続くということにいたします。




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