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素朴で賢いたましいの子どもを育てる3つの原則

地方の小さなシュタイナー学校で教育実践して、はや7年がたとうとしております。異年齢の複式学級でクラス運営をしておりますので、いわゆるシュタイナー教育のカリキュラムをそのまま使うことはできず、日々苦労しております。

しかし、この異年齢の複式学級によるシュタイナー教育のカリキュラムを考えることは、とてもクリエイティブなことだと思っています。これがうまくいくと地方で、小規模でも学校の立ち上げがしやすくなるからです。

いろいろと細かなこだわりが見られがちなシュタイナー教育ですが、もっと大掴みに捉えてシンプルにしようというのが私の考えです。シンプルにしてより小規模でも運営しやすい形にしたいのです。そして、それぞれの団体や個人が無理なく個性が発揮できたらと思います。

私のそう長くはない教育実践から言うことなので、どこまで当てになるかわかりませんが、素朴で賢いたましいの子どもを育てるには、次の3つの原則が重要になると思います。

その1 早寝早起きまともな生活

当たり前のことですが、これが家庭でできてないゆえに子どもが、学校であれてしまう、授業に集中できないなどの問題が起こります。とにかくリズムのある生活が大事です。低学年の子供なら8時前には布団に入った方がいいですね。バランスの良い食事やキツすぎない運動をして体を毎日動かすのも大事ですね。

その2 余計なものや情報を与えない

大人は子どもに、ついつい与えたくなってしまうのですが、「これ、この子に本当に必要なのだろうか?」ってその都度考える必要があると思いますねー。

シュタイナー教育では、まずバーチャルなものを子どもから取り上げちゃいますね。テレビ、テレビゲーム、パソコン、スマホ、インターネット、DVDなどなど。想像力を育む子どもには必要のないものと考えます。

「大変そうだなー」なんて思うかもしれませんが、やってみるといいことがたくさんありますよ。本を読むようになりますしね。落ち着きや集中力も出てきますので、学校の先生はすごく楽になるでしょうね。(笑)

それに周りの子どももそういうものを持っていないと、子どもは意外に欲しがりません。バーチャルなものを与えるのは、自分で考えられるようになる14歳以降がいいでしょう。

ただし、子育てにおいて無理は禁物。完全に無くすのが難しければ、バーチャルなものに触れる時間を少しでも減らすことを考えてください。

それから、早期教育というものをしません。ゆっくり育てます。英才教育もしません。バランス良く育てます。

その3 芸術をたくさんやろう!

ここでは『芸術』という言葉をとても広い意味で使っています。美術、音楽、手仕事、農業、読み聞かせ、演劇、オイリュトミーなどなど手足を使って行うアクティビティーのことです。

芸術にはいろいろな力がありますが、一番特徴的なものに治癒的な力が挙げられます。アートセラピーなんて言葉もありますが、特別に治癒的に働きかけようとしなくても、そもそも芸術には治癒的な力があります。

ですから、学校のカリキュラムの中に計算や暗記などの知的な活動ばかりでなく芸術的な要素たくさん盛り込んであげると、子どもたちが心身バランスよく育ちます。知的活動ばかりだとピリピリしてきて子どもたちの意欲が冷めてきてしまうのですね。

私は公立の小中学校に対してあまり批判的なことを言いたくはないのですが、もう少し知的なものを減らして芸術活動のコマ数を増やせたらいいのにと思っています。

ただし、芸術が良いからといって、子どもを習い事づけにしないでくださいね。素朴な遊びこそ最高の芸術ですからね!




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